2024年10月27日日曜日

目次

 2024年10月
炭関連テーマ 一覧」「茶事の客 留意点」「馬蝗絆 唐物 青磁茶碗
四滴茶入 蓋 置く位置
2024年9月
茶巾を固く絞る」「表千家 茶筅 (煤竹と黒竹)
2024年8月
木槿を切る時の注意
 2024年7月
炭点前 胴炭をつぐ順序 炉・風炉

2023年4月9日
旅箪笥 点前の終わり 柄杓を棚に掛ける
2023年3月2日
茶事の箸、黒文字など」 

2022年10月
掻き上げ灰 風炉
2022年8月
茶碗を出す 向き
2022年5月
稽古と茶事との動作の違い
2022年4月
旅箪笥の戸 薄茶器拝見の場合の扱い 炉」「釣り釜 炭点前 鎖を扱う時機
2022年3月
炭斗 羽箒火箸香合を下ろした後 鐶と枝炭 炉
2022年2月
結び柳
2022年1月
菓子 棹物 切り方

2021年12月
五徳を据える 炉
2021年11月
お茶 御茶 粗茶
2021年7月
薄茶 棚物 初飾 二飾 三飾 総飾 割飾
 2021年6月
竹の蓋置
 2021年5月
七種蓋置
2021年4月
 「旅箪笥 柄杓・蓋置飾り残し 棚板 炉」「旅箪笥 中棚の3通りの扱い 薄茶 炉
2021年3月
花を生ける時の留意点(1)
2021年2月
膝と柄杓の位置 炉 小棚、運び
2021年1月
筒茶碗 扱い」「帛紗 さばく時の指使い

2020年12月
抱清棚 初炭 羽箒の扱い」「椿 炉の花
2020年11月
茶杓 拭き漆
2020年10月
十五夜
2020年9月
風炉と釜の高さ
2020年8月
利休 染付茶碗は使わなかった」 
2020年7月
風炉 花(木槿、芙蓉、水引)切り方
2020年6月
膝の上で茶碗を扱う 亭主
2020年5月
火吹き竹
2020年4月
お茶湯 炉
2020年3月
帛紗 左腰(右腰)に附ける 刀掛け炭点前 火箸を左手(右手)に移す 炉
2020年2月
茶碗の飲み口
2020年1月
大棚 水指の蓋 扱い方 炉
2019年12月
布巾 雑巾 折り方
2019年11月
点前 稽古 終りのお辞儀
2019年10月
茶通箱
2019年9月
茶碗にお湯を注ぐ 水を注ぐ
2019年6月
二重切 花入 花を入れる」「平炭斗 炭点前 炉(2)
2019年5月
茶カブキ 掛帛紗 扱い」「ギッチョ炭 名称由来
2019年4月
踏込床
2019年2月
茶事 案内、前礼、礼状の実際」「尺 間 寸法 長さ単位
2018年12月
平炭斗 炭点前 炉
2018年10月
蓋置の扱い(置く、取る)」「濃茶 仕服を置く場所
2018年9月
老松割蓋の茶入
2018年7月
柄杓 お湯(水)を汲む」「お茶を点てる 留意点 茶の量 お湯の量
2018年6月
風炉 炭点前 釜を引く」「炭 洗う 原料
2018年5月
火箸を突く 炭点前
2018年4月
後炭 準備 茶事
2018年3月
稽古 お辞儀 総礼 茶事(2)
2018年2月
濡れ灰を作る 撒き灰 炉」「道具 仮置き 客
2018年1月
紹鴎棚 地袋の柄杓・蓋置を使う 薄茶 炉炭点前 炭を挟む 炭をつぐ 炉
2017年12月
瓢(ふくべ)炭斗
2017年11月
四方棚 柄杓・蓋置
2017年10月
風炉 台子(又は長板)一つ置き/大板 柄杓・蓋置
茶碗と茶器(茶入)の置き合せ 道具の格
2017年9月
高麗茶碗 特徴など
2017年8月
饅頭の食べ方 菓子
2017年7月
扇子 膝横に置く干菓子 季節に合わせた銘
2017年6月
畳の境に座った時 客
2017年5月
茶事 障子を開ける 退出時の障子」「台子 点前 歴史」「前茶 茶事
2017年3月
茶事 流儀違いと客の振る舞い」「香合」「露地箒 しゅろ箒 わらび箒
2017年2月
面桶 曲げ建水 こぼし
2017年1月
手紙 名宛人・差出人 書き方」「小間 台目切 初炭点前 羽箒・香合隅炉 炭点前 拝見
2016年12月
重ね茶碗 茶事 今と昔置き道庫 広間 炉 濃茶柄杓湯返し 竹蓋置 広間
2016年11月
旧暦 秋 菊」「京 名水
2016年10月
掛物 掛軸 風帯 掛緒 巻緒
2016年9月
茶事 懐石 元伯宗旦 覚々斎」「匁 斤 重さ」「茶壺 口切り三重棚と二重棚
2016年8月
平水指 割蓋棗 濃茶入としての扱い」「四滴茶入
2016年7月
後炭 釜に水 茶事
2016年6月
稽古 お辞儀 総礼 茶事」「桑小卓 柄杓・蓋置 建水・蓋置
2016年5月
組合点 習事風炉 大棚、長板」「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年4月
向切 炭斗に炭を組む 小間 炉大水指 大口 炉大水指 大壺水指 炉
美味しいお茶 茶の湯自慢
初座後座 衣服替え 茶事
2016年3月
抱清棚腰掛 円座 煙草盆 手あぶり 茶事
2016年2月
花所望 茶事(2)花所望 茶事(1)
2016年1月
長板 色々」「小袋棚 炉 濃茶点前」「小袋棚 即中斎好み
台子・長板 諸飾 炉 火箸・建水・蓋置の扱い等柄杓を構える 左手 握り方
炭をつぐには炉 長板 諸飾 炭点前大棚 初炭 羽箒・香合を飾る(飾らない)
2015年12月
かき立てツマミ 鐶ツマミ 共蓋の釜男子 帛紗を使って釜の蓋を取る
重ね茶碗 島台茶碗 亭主の点前 炉重ね茶碗 島台茶碗 客の作法
釜に水を足す 炉・風炉」「包み帛紗 濃茶 棗
2015年11月
掛物と後ろの壁」「帛紗の寸法
2015年10月茶事 炭拝見 風炉」「風炉一つ置 茶器仮置き」「掛け花入
茶入の袋 置き場所 棚物」「柄杓・蓋置 飾り残し」「風炉 大板 (5) 炭点前
風炉 大板 (4) 飾り残し柄杓を使う風炉 大板(3)点前の終わり
風炉 大板(2)点前の始め風炉 大板(1)風炉の位置
炉釜の大きさと季節 覚々斎立鼓の花入 覚々斎茶筅の結び目
2015年9月
床の掛物と花入」「寸法 8寸色々」「三木町棚 江岑棚
2015年8月
茶事 座掃(小間) 初座・後座」「茶事 初座 迎付から席入迄の時間
茶事 初座 亭主迎付 客の動き」「雀瓦 照明
2015年7月
板床」「絞り茶巾 風炉 炉
2015/6月
薄茶をすくう ガケ 茶器」「拝見物を水屋に下げる 茶事」「水指 濡らす
器の持ち方自然な「手」の位置」「桑小卓 風炉 平建水
2015/5月
竹蓋置」「唐金 モール 砂張 銅の合金」「濃茶の点て方 濃さ
薄茶の点て方 お茶の量 お湯の量」「茶筅の使い方、握り方 薄茶を点てる
濃茶 濃さ 元伯宗旦
2015/4月
小間 茶道口 立って入る時」「下座床 濃茶 客 茶碗と出し帛紗
牙蓋 「す」 茶入の蓋正客の席 表千家 上座床・下座床
菓子と黒文字 茶事
2015/3月
お辞儀 一礼」「煙草盆 火入 炭」「炭の寸法
2015/2月
茶事の杖」「青竹の蓋置、灰吹き 茶事」「黒文字 青竹 保存方法
懐石の箸など小物 寸法」「逆勝手 客 お茶の飲み方」「会記 茶会記
お茶と菓子」「濃茶 亭主相伴 一客一亭 茶事
2015/1月
薄茶 亭主相伴 茶事」「湯桶 蹲踞 茶事茶事 案内状 返書 前礼 礼状
籤(くじ)当たった時には炭台 炭点前 炉炭台 炭その他の配置
露地笠の持ち方 茶事露地笠 茶事」「露地笠を置く 茶事
四季と旧暦の月の名称」「雨の時の席入 茶事
腰掛の正客の座 露地草履を脱いで置く位置 茶事茶碗の持ち方
蓋物の扱い 茶事 懐石
2014/12月
紙釜敷 炉 風炉」「煙草盆の煙管(キセル) 使わざるべきか?
金属の花入 使う前手水鉢の柄杓」「客 入口の手がかり」「畳 京間
月の色々の名称」「花を切るには吊り棚(左隅) 小間 本勝手 柄杓と蓋置
2014/11月
天下三肩衝」「釜の湯 煮え音」「竹台子 一つ飾り」「腰掛 煙草盆 円座 扱い
秋の七草」「羽箒 羽根 炭点前」「中仕舞 炉 濃茶 風炉 薄茶 広間
本仕舞 点前の終わり」「溜塗 春慶塗 掻合塗 漆」「薄板 丸香台 花入
島台茶碗 如心斎 重ね茶碗」「煙草盆 小奉書」「黒木 大原女」「仕服の紐 緒縒
2014/10月(3)
茶入・茶器・茶碗等の格 扱い」「君台観左右帳記 足利義政
茶事 灯り 小間・竹檠 広間・短檠」「利休作 竹花入 小田原の陣 韮山
炉 濃茶 中蓋」「炉 五徳の爪の向き茶事 初座 迎え付 覚々斎
利休七哲」「懐石 終わり 箸を落とした後懐石 初め 膳を出す
2014/10月(2)
柄杓と蓋置 扱い」「稽古 煙草盆と菓子器の運び出し お辞儀
大海茶入 濃茶 胴拭き お茶をはく 茶杓」「懐石 始まり 飯碗と汁椀 銚子
花台 とじ目」「建水 持って退出 回り方」「耳付き茶入 濃茶 お茶をはく
風炉 土風炉 炭点前 終り」「懐石 器 返す」 「茶入の仕服 生地 利休
大棗 お茶のはき方 利休」「茶入の仕服 ひだの数風炉 敷板・風炉・釜 向き
茶事 寄付 半東の案内」「茶事 話題菓子器と蓋 扱い
風炉 香合の位置 炭点前」「茶事 つくばい 柄杓 後座入り
2014/10月(1)
道具 高さと直径 筒物」「運び 濃茶 茶入 水指花入と花の量
茶事 客 手がかり」「懐石 亭主 給仕口を閉める」「道具と季節感
客 正客 座る位置 貴人畳」「風炉 花 陰暦9月」「濃茶 茶入 胴拭き
風炉 中置 薄茶 仕舞い」「風炉 中置 釜の蓋
風炉 中置 濃茶(拝見に出す時の茶碗の仮置き)」「風炉 中置 濃茶(始まり)
菓子を頂く時の懐紙の使い方」「風炉 中置の水指運びの足さばき

炭関連テーマ 一覧

 2024年7月11日 「炭点前 胴炭をつぐ順序 炉・風炉

2022年10月7日 「掻き上げ灰 風炉
2022年4月24日 「釣り釜 炭点前 鎖を扱う時機
2022年3月31日 「炭斗 羽箒火箸香合を下ろした後 鐶と枝炭 炉
2021年12月22日 「五徳を据える 炉
2020年12月9日 「抱清棚 初炭 羽箒の扱い
2020年5月8日 「火吹き竹
2020年3月22日 「炭点前 火箸を左手(右手)に移す 炉
2019年6月2日 「平炭斗 炭点前 炉(2)
2019年5月3日 「ギッチョ炭 名称由来

2018年12月20日 「平炭斗 炭点前 炉
2018年6月14日 「風炉 炭点前 釜を引く
2018年6月8日 「炭 洗う 原料
2018年5月10日 「火箸を突く 炭点前
2018年4月21日 「後炭 準備 茶事
2018年1月3日 「炭点前 炭を挟む 炭をつぐ 炉
2017年12月18日 「瓢(ふくべ)炭斗
2017年3月8日 「香合
2017年1月10日 「小間 台目切 初炭点前 羽箒・香合
2017年1月10日 「隅炉 炭点前 拝見
2016年7月6日 「後炭 釜に水 茶事
2016年5月11日 「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年5月11日 「炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年4月12日 「向切 炭斗に炭を組む 小間 炉
2016年1月11日 「炭をつぐには
2016年1月11日 「炉 長板 諸飾り 炭点前
2016年1月11日 「大棚 初炭 羽箒・香合を飾る(飾らない)
2015年12月17日 「釜に水を足す 炉・風炉
2015年10月19日 「茶事 炭拝見 風炉
2015年10月5日 「風炉 大板(敷板)(5) 炭点前
2015年3月3日 「炭の寸法
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉
2015年1月7日 「炭台 炭その他の配置
2014年12月30日 「紙釜敷 炉 風炉
2014年11月29日 「釜の湯 煮え音
2014年11月13日 「羽箒 羽根 炭点前
2014年10月28日 「炉 五徳の爪の向き
2014年10月16日 「風炉 土風炉 炭点前 終り
2014年10月13日 「風炉 釜敷・風炉・釜 向き
2014年10月13日 「風炉 香合の位置 炭点前

茶事の客 留意点

茶事の客 ウッカリし易い留意点

(初座 亭主との挨拶)
(1)亭主との挨拶があるまでは、扇子は右膝横に縦にして置いておく。
(2)一膝乗り出して亭主と挨拶し、終われば元に戻る。
(3)挨拶が終わった後、扇子を後ろに置く。

(懐石)
(4)一膝乗り出して亭主からの膳を受ける。
(5)膳を受け取る時、低くして受け取る。
受け取った時より むしろ低くする。膳を高く持ち上げない。
(6)汁椀は飲む時以外は蓋をしておく。汁替えがあるので、汁は早く吸い切っておく。
(7)飯碗は食事中は蓋を取ったままにする。
(8)蓋をしてある器が出た時は、亭主のお取り上げをの挨拶がある迄は、蓋を取らない。
最初の膳、煮物椀、小吸物椀など。
(9)正客は、亭主が勝手で相伴の挨拶をして 給仕口を閉める迄、焼き物 飯器は廻さない。
(10)食事が終わったら(八寸が出る前)、飯碗の蓋をする。食事が終わった合図。
(11)お詰は、飯器 鉢 銚子類を給仕口に返す。飯器を中心に取りやすい所に置く。
(12)盃台は正客に返す。
(13)八寸の前に、小吸物椀が出る。
煮物椀を膳の先 真ん中に出しておく。小吸物椀との交換になる。
(14)小吸物椀は 早目に吸い切っておく。
吸い切ったら蓋裏を懐紙で拭いておく。八寸の肴の器になる。
(15)八寸が終わって、お湯漬物が出る前に、小吸物椀を膳の先 真ん中に出しておく。
お湯を出した帰りに 小吸物椀は引かれる。
(16)お湯漬物で器を清めたら、お詰は 膳以外の全てを給仕口に返しておく。
(17)その後、一緒に 膳に箸を落とす。
(18)膳が引かれ 菓子が出て、亭主からお取り上げと中立の挨拶があった時、正客は鳴り物のお願い。
(19)中立の退出の前に、お詰は 菓子器を給仕口に返す。
(20)亭主が茶室内にいない時、客同士の会話は、コソコソ話しはしない。普通の音量の会話をして、給仕口外の亭主側の人に聞こえるように話す。

(中立)

(後座はいつもの稽古の通り)

(後座の終りの退出の時)
(21)お詰は、菓子器 煙草盆を給仕口に返す。
(22)お詰が躙り口を出た後、
亭主の見送りがあるので、そのまま外で待つ。正客は躙り口の近くに立つ。

以上

2024年10月13日日曜日

馬蝗絆 唐物 青磁茶碗

唐物 青磁茶碗 馬蝗絆 ばこうはん

東京国立博物館所蔵 重要文化財


マスプロ美術館所蔵


青磁輪花茶碗で「馬蝗絆(ばこうはん)」と呼ばれ、ひび割れを鎹(かすがい)で止めた茶碗が国内に2碗伝わっている。

龍泉窯、南宋時代の砧手青磁で、色、形、共に最上手のものと言われている。

平重盛(平清盛の長男 平安時代末期 1138〜1179)が、南宋 浙江省杭州 育王山に3千両の寄進をして、その返礼に青磁の茶碗が2個贈られてきたとの伝承がある。 但し、推定製造時期 13世紀と年代的に差がある。

その茶碗は、
東京国立博物館所蔵 重要文化財のもの と
愛知県マスプロ美術館所蔵のもの
の2個と言われている。

後に足利義政(室町幕府8代将軍 1436〜1490)がこの茶碗を手に入れたが、熱湯のためかヒビ割れができたので、明の国に送ってこれに代わる茶碗を求めた。
しかし、このような茶碗はもう焼成できないと、2個ともヒビ補強に鎹(かすがい)を打って返却されてきた。
その後、「馬蝗絆(ばこうはん) 」と呼ばれ名声を博した。
青磁茶碗といえば、先ず馬蝗絆が筆頭にあげられる程である。

馬蝗絆は、2個ある。
(1) 重要文化財
足利将軍家 → 吉田宗臨(京都 角倉家の祖) → 室町三井家(京都) → 東京国立博物館
6ヶ所に鉄釘(鎹)を打ってある。

(2)足利将軍家 → 曲直瀬道三 → 織田有楽 → 織田三五郎 (織田有楽の孫 千宗旦と親交あり) → 角倉家(京都) → 平瀬家(大坂) → マスプロ美術館(愛知県)
3ヶ所に鉄釘(鎹)を打ってある。

蝗 (こう) - バッタやイナゴ
絆 (はん) - きづな

打たれた鎹(かすがい)をバッタと見て、馬蝗絆と呼ばれている
と言われ、東京国立博物館の説明にもそう書いてある。
しかし、
馬蝗とは、バッタではなく、蛭(ひる)の事であり、
ひび割れを止める鎹をヒルと見て、馬蝗絆と名付けられた
との説もある。
私にはどう見ても、鎹(かすがい)はバッタには見えないので、ヒルの方が説得力がある。

2024年10月5日土曜日

四滴茶入 蓋 置く位置

 四滴茶入には、水滴、油滴、手瓶、弦付の4種ある。



1.唐物の四滴茶入

4種とも仕服を付けて濃茶入れとして使う。
仕服を外して 薄茶器として使っても構わない。

2.和物の四滴茶入
楽焼その他 和物の四滴茶入は、水滴のみ濃茶入れとして使う。
水滴以外は、薄茶器としてのみ使う。

蓋の置き方

1.唐物の四滴茶入の場合
4種とも蓋を取ったら、茶碗の右横に置いて お茶をはく。
薄茶に使う場合も同じ。

2.和物の四滴茶入の場合
4種とも 蓋を取ったら、茶碗の右横に置いてお茶をはく。
唐物の四滴茶入にならっている。
又は、次のやり方もある。
濃茶にも使う水滴は、薄茶でも茶碗の横に蓋を置くが、
残りの3種については、現在では薄茶のみに使うので、
蓋は茶碗と膝の間に置く。

なお、
蓋をどこに置くかについては、上記は本勝手の場合であって、
逆勝手の場合は、濃茶 薄茶に限らず 蓋は茶碗と膝の間に置く。

下記も参照
2016-8-9 「四滴茶入

2024年9月14日土曜日

茶巾を固く絞る

茶巾を固く絞る

茶巾は、出来るだけ水分が少なくなる様に固く絞りたい。

通常、
右手の指と左手の指を使って、ひねって絞るが、
その時、親指と人差し指中指で、茶巾を押しつけて水を押し出す積りで、絞る様にする。
更には、
一旦茶巾を絞っておいて、
水屋の左に掛かっている布巾の間に、その茶巾を入れて、
一緒に絞ると 布巾が水を吸ってくれて更に固く絞れる。

以上

2024年9月7日土曜日

表千家 茶筅 (煤竹と黒竹)

 表千家では、煤竹の茶筅を使うのが決まりであったが、この度 変更があった。

表千家同門会会員向け月刊誌「同門」令和6年9月号に、
家元 猶有斎宗匠が書かれている通り、煤竹が払底しているので、

家元では、
令和6年(2024年) 天然忌の後の茶会や稽古から、
煤竹の茶筅の代用として黒竹(紫竹)の茶筅を用いる事にされたそうだ。

但し、家元の茶事等の特別な場合には今まで通り 煤竹の茶筅を用いられるとの事。

よって、表千家では特別の場合を除き、黒竹茶筅の「真」を使うことになる。

武者小路千家では、もともと黒竹茶筅を使われていたが、
表千家とは穂先の形が異なる。

表千家で使っている「真」の茶筅は緩やかに内側に曲がっている。
又 表千家では、濃茶も薄茶も同じ茶筅を使う。
よって、表千家の茶筅は、所謂 薄茶用の茶筅より若干剛めに出来ている。

武者小路千家型の茶筅は、曲がりが少なく真っ直ぐに近く先に向かって広がっている。
武者小路千家では、濃茶と薄茶では異なった茶筅を使われるようだ。

以上