掛物を壁に掛ける場合、
掛物の裏が後ろの壁に触らない様に掛ける。
表千家では、掛物釘は竹釘を使う。
竹釘は皮を上にして打つ。
竹釘を打つには留意して、掛物の掛緒が竹釘の中途で止まる角度にしておく。
掛物が壁に触らない為である。
床の壁(大平 おおひら)の天井廻り縁の下に、織部板と呼ばれる幅6寸位の板を入れて、その板に掛物釘を打ってある場合がある。
これも掛物が壁に触らない工夫である。
床の正面大平壁には花入を掛ける中釘を打つ。
流儀によっては、軸を掛けた時邪魔にならない様に引っこむ無双釘と呼ばれる中釘を打つ場合があるが、
掛物を掛ける時、掛物が壁に触らない様に掛ければ、無双釘は必要のないものであり、
表千家では使わないものである。
三代 元伯宗旦が、ある所の茶事に呼ばれた時、
茶事が終わった後、元伯の相伴をした人に、「何か言われたか」と亭主が尋ねた所、「掛物が良かった」と言われたとの事であった。
「その理由は、掛物が壁に触っていなかったからでしょう」と相伴の人が答えたとの話が残っている。
何とも辛い話ではあるが、掛物と壁の関係についてだけ言えば、納得できる。
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2015年11月3日火曜日
帛紗の寸法
帛紗の寸法
8寸8分(わさ)×9寸3分 (約26.7cm✕28.2cm)
妻宗恩が小田原の陣の時縫ってくれた帛紗を利休が気に入ったと言われているが、
その帛紗は当時としては大き目で、
寸法は、畳目17目×19目 (8寸5分×9寸5分)。
その大きさが現在の帛紗の寸法の基になっている。
使い帛紗の布地は、塩瀬と呼ばれる絹。
男子は紫色、女子は朱色、時には老人は茶色を使う。
江戸時代には、朱色の使い帛紗は子供や老人が使ったらしい。
使い帛紗は、重さでランク分けされている。通常8匁(30g)~10匁(37.5g)を使う。
友湖の帛紗であれば10匁。
ある程度重たい帛紗が使い易い。塵打ちの音も柔らかい音がでる。
縦横の寸法が異なるので、帛紗をさばいて三角形に二つ折りした時、
手に持っていない下にさがっている三角形の頂点は、山が二つ出来ている。
頂点がキチンと合うことはない。
2017-2-15 修正
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8寸8分(わさ)×9寸3分 (約26.7cm✕28.2cm)
妻宗恩が小田原の陣の時縫ってくれた帛紗を利休が気に入ったと言われているが、
その帛紗は当時としては大き目で、
寸法は、畳目17目×19目 (8寸5分×9寸5分)。
その大きさが現在の帛紗の寸法の基になっている。
使い帛紗の布地は、塩瀬と呼ばれる絹。
男子は紫色、女子は朱色、時には老人は茶色を使う。
江戸時代には、朱色の使い帛紗は子供や老人が使ったらしい。
使い帛紗は、重さでランク分けされている。通常8匁(30g)~10匁(37.5g)を使う。
友湖の帛紗であれば10匁。
ある程度重たい帛紗が使い易い。塵打ちの音も柔らかい音がでる。
縦横の寸法が異なるので、帛紗をさばいて三角形に二つ折りした時、
手に持っていない下にさがっている三角形の頂点は、山が二つ出来ている。
頂点がキチンと合うことはない。
2017-2-15 修正
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