茶席で饅頭が出された場合、客は手で割って食べる。
「おまんは 手で割って食べなはれ」等と指導されるが、
なぜ黒文字などの楊枝を使って食べないのか、私は知らなかった。
室町時代~江戸時代にかけて武家の礼法を司っていた小笠原家の礼法に関する文書に、
「小笠原礼書」がある。
その中では、量的には諸礼の内 約三割が飲食の作法で占められているそうである。
飲食に関する作法が、いかに重視されていたかが分かる。
飯・汁・菓子・餅・お茶の飲み方などなどの作法が書かれているそうで、
饅頭の食べ方の作法についても記されている。
饅頭には、「軽食としての饅頭」と「菓子としての饅頭」があったそうである。
軽食としての饅頭は、両手で割って汁を吸いながら食べた。
菓子としての饅頭は、両手で割って食べた。
これが現代のお茶に於ける饅頭の食べ方のルーツになっている様だ。
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