2019年6月2日日曜日

二重切 花入 花を入れる

二重切の花入に花を入れる場合、下の座に入れる。
水は、上にも下にも入れておく。


何故下の座に花を入れるかについては、「槐記 かいき」に詳しい。

近衛家熙公の「槐記」によれば、
家熙公が常修院慈胤法親王(天台座主、三千院門跡)に、二重切花入について伺った話として、
次の様に言われたと書いてあるそうだ。(現代文に近く修正した)

「必ず(しも) 下に活けたるが良し 上には水を張れば 花を入れたる心なり
上に活けて良ければ 一重切が良き筈なり
上に活けては高すぎると思いて 二重にしたるものなれば 必ず(しも) 下が良き筈なり
花にもその心得あるべし」

近衛家熙 1667年生~1736年歿 (関白 太政大臣、予楽院)

下記も参照
2016年2月7日 「花所望  茶事(1)


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平炭斗 炭点前 炉(2)

平炭斗 炭点前 炉(2)

炭台の炭点前にならって行えば良いが、
炭点前の手順を、普通の炭斗と違う部分を重点的に記してみた。

灰器を下座勝手付に置いた後、
炉の前に廻り、
羽箒を下ろす。
火箸を下ろす。
鐶は割ギッチョに立掛けたままにしておく。
香合を下ろす。
右手で鐶を取り、左手に持たせて釜の蓋をしめる。

女子は、
常の様に帛紗をたたんで釜の蓋をしめ、右手で炭斗から鐶を取る。

後は、常の通り。
居前のままから灰器を取る。
濡灰をまいた後、
居前から灰器を戻す。

女子は、
身体を右斜めに廻し、灰器を取り、右膝近くに仮置きする。
常の通り、濡灰をまいた後、
身体を少し右斜めに廻り、灰器を取って一度あしらい下座勝手付きに戻す。

枝炭を灰器に仮置きする事はないので、灰器は濡灰をまいた後すぐに下座勝手付きに戻す。
枝炭は炭斗にのせたままにしておく。
炭斗に炭を組む時、枝炭は炭台の時と同じ様に炭斗の右側に枝炭の先を炭斗の縁から出してのせておく。

後は常の通り。

釜を炉にかけた後、はずした鐶は、
炭斗の中の丸ギッチョの跡に横にして(鐶の切れ目は右)、
又は 元の割ギッチョの辺りに立て掛ける(鐶の切れ目は上)等、
適当な所に戻す。

常の炭斗を使う時には、濡灰を撒いた後の灰器は炭斗の右側に仮置きするが、
これは、上に書いた様に、枝炭を仮置きする台にする為に置いている。


下記を参照の事
2018年12月20日 「平炭斗 炭点前 炉」 
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉
2015年1月7日 「炭台 炭その他の配置


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