2024年9月14日土曜日
茶巾を固く絞る
茶巾は、出来るだけ水分が少なくなる様に固く絞りたい。
通常、
右手の指と左手の指を使って、ひねって絞るが、
その時、親指と人差し指中指で、茶巾を押しつけて水を押し出す積りで、絞る様にする。
更には、
一旦茶巾を絞っておいて、
水屋の左に掛かっている布巾の間に、その茶巾を入れて、
一緒に絞ると 布巾が水を吸ってくれて更に固く絞れる。
以上
2023年4月9日日曜日
旅箪笥 点前の終わり 柄杓を棚に掛ける
旅箪笥の点前の終わりに柄杓を棚に掛ける(飾る)。
その順序が何種類かあるように感じられるが、実は同じ順序になっている。
薄茶で水指を引き出して使う場合が基本となっている。
小棚で柄杓蓋置を飾る場合と何ら変わりはない。
(Ⅰ)薄茶 水指を引き出して使う場合(基本になる)
(1)点前の終わりになったら、
(2)水指から釜に水を足す。
(3)釜の蓋を閉める。
(4)柄杓を蓋置に引く。
(5)水指の蓋を閉める。
(6)柄杓を左手で旅箪笥の上棚板の切り込みに掛ける。
(7)蓋置を左手に載せて棚正面に廻る。
(8)蓋置を棚底板の柄杓の柄の手前に置く。
(9)茶碗を仮置きして、茶器を中棚板に飾る。
(10)建水と茶碗を水屋に持ち帰る。
(11)水次ヤカンで水指に水を足す。(水指は畳の上に下ろす)
(12)旅箪笥の戸を閉める。
(13)水次ヤカンを水屋に持ち帰る。
(Ⅱ)薄茶 芝点の場合
基本になる水指を引き出す場合と同じ順番で出来ない部分だけを少々変えている。
(1)点前の終わりになったら、
(2)水指から釜に水を足す。
(3)釜の蓋を閉める。
(4)柄杓を蓋置に引く。
(5)水指の蓋を閉める。
*ここで柄杓を旅箪笥に飾りたいが、中棚板を外に出しているので、柄杓を掛けてしまったら、中棚板を旅箪笥に戻せなくなってしまう。
よって、
(6)外に出している中棚板を旅箪笥に戻す。
(7)柄杓を左手で旅箪笥の上棚板の切り込みに掛ける。
(8)蓋置を左手に載せて棚正面に廻る。
(8)蓋置を棚底板の柄杓の柄の手前に置く。
(9)茶碗を仮置きして、茶器を中棚板に飾る。
(Ⅲ)薄茶 下棚板を上棚板に載せる場合
芝点の場合と変わりはない。
柄杓を旅箪笥に飾る前に、中棚板を元の位置に戻すことになる。
基本の水指を引き出して点前を始める場合と何ら変わりなく点前を進めている。
(Ⅳ)濃茶の場合
引き出してある水指の前に茶入を置いて点前を始めるのは、薄茶の基本の場合と変わりないが、
点前の終わりには、上棚板の切り込みの位置に仕服を仮置きしているので、水指の蓋をした後すぐに柄杓を旅箪笥に飾ることが出来ない。
よって、
一度 柄杓蓋置を建水に仮置きしておいて、仕服(茶入茶杓も)を拝見に出した後、柄杓蓋置を旅箪笥に飾ることになる。
どの場合でも、小棚に柄杓蓋置を飾る場合と順序は何ら変わることはない。
下記も参照
2021年4月1日 旅箪笥 中棚の3通りの扱い 薄茶 炉
2021年4月9日 旅箪笥 柄杓蓋置飾り残し 棚板 炉
2022年4月26日 旅箪笥の戸 薄茶器拝見の場合の扱い 炉
2022年4月26日火曜日
旅箪笥の戸 薄茶器拝見の場合の扱い 炉
旅箪笥
通常の点前の場合は、水指に水を差し加えた後、すぐに旅箪笥の戸を閉めるが、
続き薄茶点前または薄茶点前の場合に、終りに拝見がある場合、
水指に水を加えた後、水指を旅箪笥に戻して、戸を閉める事なく、水次ヤカンを持って戻り、ヤカンを前にフスマを閉める。
拝見の物(続き薄茶点前の場合はご三器と薄茶器。薄茶点前の場合はご両器)を取りに出る。
主客挨拶応答の後、薄茶器を右手で取り、左手に載せて棚正面に回り、右手で中棚に戻す。
この後すぐに、旅箪笥の戸を取り、戸を閉める。
再び客付正面に回り、ご三器ないし茶杓を取り退出する。
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2022年3月31日木曜日
炭斗 羽箒 火箸 香合を下ろした後 鐶と枝炭 炉
炭点前の始まりに、
「イチ 羽根、ニ 火箸、サン 香合」と言うように、羽箒、火箸、香合を炭斗から下ろす。
後の物(鐶や枝炭)は邪魔になる場合に下ろす。
通常の炭斗の場合は、火箸に鐶が掛かっているので、鐶を下ろす。
火箸に鐶を掛けていない場合は、鐶は下ろさない。
枝炭も邪魔になるかどうかで、下ろすか下ろさないかが決まる。
炭台や平炭斗の場合は、
鐶は火箸に掛けておかないので、下ろさない。
枝炭も炭点前の途中に特に邪魔になる事もないので、下ろさない。
炭台や平炭斗の場合は、枝炭を下ろさないので、灰器に枝炭を仮置する必要がない。
よって、灰をまいた後、灰器は炭斗の右横に仮置することはなく、すぐに身体の右後ろに戻す。
風炉の場合は、
膝横の空きが少ないので、枝炭は下ろさない。
風炉中置の場合の様に、火箸を下ろさない事もある。
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2021年6月19日土曜日
竹の蓋置
竹の蓋置は、使う前 全体を水に浸して使う。
但し、
古い物で文字や花押のある物は、切り口だけを湿すだけで良い。
青竹でない白竹の蓋置は、文字や花押のない物は普通用いない。
(稽古では別)
竹の蓋置と限らず、
蓋置は、右手で取る時は上からつかむ。
左手で取る時は横から取る。
参照
2014年10月21日 「柄杓と蓋置 扱い」
2015年2月17日 「青竹の蓋置、灰吹き 茶事」
2015年5月27日 「竹蓋置」
2015年12月17日「釜に水を足す 炉・風炉」
2016年1月11日「柄杓を構える 左手 握り方」
2016年3月5日「抱清棚」
2016年12月1日「柄杓湯返し 竹蓋置 広間」
2016年12月6日「置き道庫 広間 炉 濃茶」
2018年10月14日「蓋置の扱い(置く、取る)」
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2021年5月2日日曜日
七種蓋置(しちしゅ ふたおき)
火舎(ほや)、五徳、一閑人(いっかんじん)、三つ人形、栄螺(さざえ)、三つ葉、蟹(かに)を七種蓋置と言う。
「定本 茶の湯表千家(千宗左 著)」の七種蓋置の項目は解りにくい点があるので、ここに書いてみた。
昭和10年代(第二次世界大戦)以前までは、七種蓋置に瓶に穴が開いた形をしている夜学蓋置を加えて、「飾り蓋置」と言った。
「飾り蓋置」は、台子・長板に用いて、その他の棚には用いなかった。
また風炉の台子には用いなかったらしい。
但し、栄螺(さざえ)蓋置だけは小卓にも用いた。
その頃までは、「飾り蓋置」には、釜の蓋は置いても、柄杓を引くことはしなかった。
現在では、火舎蓋置を除き小棚にも使い、柄杓も引いている。
今は、昔とは随分違った使い方をしている。
1.火舎(ほや)
最も格の高い蓋置で、台子と長板の諸飾に用いる。
建水に仕込んで水屋から持ち出す事はない。
点前の始めには、蓋を閉めたまま定所に出す。
釜の蓋を取る前に、火舎を左手に載せて、火舎の蓋を左から右に打ち返して、火舎の身に戻し、定所に戻す。
柄杓を柄杓立から取って構えて、釜の蓋を載せる。
点前の終わりに釜の蓋をしたら、柄杓を柄杓立に戻した後、火舎を左手に載せて、蓋を右から左に打ち返して、定所に戻す。
2.一閑人(いっかんじん)
人形が井戸を覗き込んでいる。
人形の顔の向きを正面にする。井戸の向こう側に人形がいる事になる。
点前の始まりには、
建水から右手で蓋置を取り、左手に載せて人形の頭を釜の方に倒して、定所に置く。
柄杓を取って、蓋置に引く。
点前の終わりには、
柄杓を取って、右手で棚に飾る。
蓋置を取って左手の上に載せ、人形の頭を元に戻して、人形の顔を正面を向けて棚に飾る。
3.五徳
五徳の爪の一本を正面にする。
釜の蓋を載せる時、柄杓を引く時は、輪を上にする。
建水から右手で蓋置を取り、左手に載せて左から右に打ち返して輪を上にして定所に置く。
柄杓を取って、蓋置に引く。
柄杓の柄の下に一本の爪が来る。
柄杓を取って、右手で棚に飾る。
蓋置を取って左手の上に載せ、右から左に打ち返して輪を下にして、爪の一本を正面にして棚に飾る。
4.三つ葉
建水に仕込む時、棚に飾る時は、小さい葉を上にして、小さい葉一枚が手前にある。
柄杓を引く時、釜の蓋を載せる時は、小さい葉を下にして、小さい葉一枚は手前のままにしておく。
建水から右手で蓋置を取り、左手に載せて左から右に打ち返して小さい葉を下にして定所に置く。
柄杓を取って、蓋置に引く。
柄杓の柄の下に小さい葉一枚が来る。
柄杓を取って、右手で棚に飾る。
蓋置を取って左手の上に載せ、右から左に打ち返して小さい葉を上にして、小さい葉一枚を正面にして棚に飾る。
5.栄螺(さざえ)
建水に仕込む時、棚に飾る時は、栄螺の殻を上に、尻尾を左にする。
柄杓を引く時、釜の蓋を載せる時は、栄螺の殻を下に、尻尾を右にする。
建水から右手で蓋置を取り、左手に載せて左から右に打ち返して栄螺の殻を下に尻尾を右にして定所に置く。
柄杓を取って、蓋置に引く。
柄杓を取って、右手で棚に飾る。
蓋置を取って左手の上に載せ、右から左に打ち返して栄螺の殻を上に尻尾を左にして、棚に飾る。
6.三つ人形
建水に仕込む時、棚に飾る時は、人形の内 衣装の異なる一人を手前にする。
柄杓を引く時、釜の蓋を載せる時も、衣装の異なる一人を手前にしておく。
衣装の異なる一人を手前にしておくだけで、特別な扱いはない。
7.蟹(かに)
建水に仕込む時、棚に飾る時は、蟹の頭を手前にする。
柄杓を引く時、釜の蓋を載せる時も、蟹の頭を手前にしておく。
蟹の頭を手前にしておくだけで、特別な扱いはない。
2016年6月2日「桑小卓 柄杓・蓋置 建水・蓋置」
2015年6月5日「桑小卓 風炉 平建水」
2021-5-11 修正
2021年4月1日木曜日
旅箪笥 中棚の3通りの扱い 薄茶 炉
旅箪笥は、炉の終り頃よく使われるが、本来は季節を選ぶ棚ではない。
炉の時季であればいつ使ってもよい棚である。
また、釣釜と取り合わせて使う事も多いが、釣釜と取り合わせて使わなければならないものでもない。
薄茶の場合、点前の始まりに旅箪笥の中棚を扱うには、3通りある。
(1)濃茶の場合と同じく、水指を引き出す場合
茶碗を持ち出し仮置し、
水指を手前に引き出してから、薄茶器を中棚から下ろし、茶碗と置き合わせる。
その後、建水を持ち出す。
仕舞いの時は、薬缶で水を加えるまで水指は引き出したままにしておく。
水指は旅箪笥から下ろして水を差す。
(2)芝点ての場合
柄杓を蓋置に引いて、「お楽に」の挨拶。
居前から中棚を取り出し、斜めに畳の上に置いてから、居ずまいを直す。
その後、建水を進める。
仕舞いの時は、水指の蓋をしたら直ぐに棚板を元に戻す。
水指は旅箪笥から下ろして水を差す。
(3)中棚を上棚に重ねる場合
柄杓を蓋置に引いて、「お楽に」の挨拶。
居前から中棚を取り出し、上棚に重ねてから、居ずまいを直す。
その後、建水を進める。
仕舞いの時は、水指の蓋をしたら直ぐに棚板を元に戻す。
水指は旅箪笥から下ろして水を差す。
下記を参照
2021年4月9日 「旅箪笥 柄杓・蓋置飾り残し 棚板 炉」
2023年4月9日 「旅箪笥 点前の終わり 柄杓を棚に掛ける」
2021年2月9日火曜日
膝と柄杓の位置 炉 小棚、運び
炉の居前の向きには、2種類ある。
大棚の場合は、外隅に向かい、小棚(又は 運び)の場合は、内隅に向かう。
更に、柄杓は、蓋置に引いても、釜の口にのせても、身体に平行になる様にする。
小棚ないし水指運びの場合は、
図のように座ることになる。
内隅に向かって座り、
「内隅と両膝頭の中央と尾てい骨のあたり」が一直線になり、
「蓋置に引いた柄杓の柄」ないし「釜の口にのせた柄杓の柄」と
「身体の向き」が平行になる。
更に、柄杓の柄は炉縁の三分の一あたりを通る。
「柄杓の柄」の先は、右膝頭の横辺りに来る。
「身体の向き」とは、「両膝頭の中央と尾てい骨のあたりを結んだ線」。
「両膝頭の中央」と内隅に向かった線の畳の縁に当たる迄の距離は、
約8寸(24cm)取る。
私の場合は、8寸+α 取っている。
点前の始まりで、茶器(茶入)と茶杓を清める時、
茶碗と膝の間が狭い為、茶器を入れようとして後に下がらざるを得ない等見苦しいので、
膝前は十分取るように留意する。
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2021年1月22日金曜日
筒茶碗 扱い
筒茶碗
女子は大き過ぎる筒茶碗は使わない。
見栄えが悪い。
大きい筒茶碗は、矢張り男子の物である。
筒茶碗の横を持ったり、口を持ったり、底を持ったりして扱うが、
普通の茶碗の持ち方で対応出来る場合には、
特に女子は、普通の持ち方にしておく。 見栄えが悪いからである。
茶碗の底を持ってお湯を捨てるなど、女子がする仕草とは見えない。
客座から見れば、よく分かる。
表千家では、女性らしさが損なわれない様に、女子の点前を工夫してあるにもかかわらず、わざわざ筒茶碗の扱いで女性らしさをなくす事はない。
普段の茶碗の扱いが出来ないから、筒茶碗の扱いをしている。
普段の扱いが出来るのであれば、筒茶碗であっても普段の扱いをしておく。
また、
筒茶碗に限らず、
傾けないと茶筅を使えない場合を除いて、茶碗は真っ直ぐに立てたまま、茶筅を使う。
筒茶碗だからと、わざわざ茶碗を斜めに傾けて茶筅を使うことはしない。
高さが、直径✕85%になっていると、筒茶碗らしく見える。
高さが直径✕80%に作られていると、直径と高さが同じに見える。
参照
2014-10-13 「道具 高さと直径 筒物」
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2021年1月14日木曜日
帛紗 さばく時の指使い
帛紗の寸法 わさ8寸8分(26.7cm)✕9寸3分(28.2cm)
「わさ」を右縦にして置いて、左側を上に重ね、更にその上に下から重ねて四つ折りにする。
四つ折りの右上角を右手で取って、対角線の反対角を左手で取る。
茶入茶器茶杓を拭く部分が身体の表になる様にして帯に挟む。
帯から引き出した帛紗は、
(1)薄茶 : 上の角を、右手親指を上にして取る
(2)濃茶 : 下の角に、右手人差し指を中に入れて取る
(3)唐物帛紗 : 上の角に、右手親指を中に入れて取る
(4)唐物帛紗 /行から真に移る時: 上の角に、右手親指を下に入れて取る
(5)唐物帛紗 /真で終わる時: 上から3番目の角を、右手親指を上にして取る
下記も参照
2015年12月13日「包み帛紗 濃茶 棗」
2015年11月3日「帛紗の寸法」
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2020年6月30日火曜日
2020年2月29日土曜日
茶碗の飲み口
しかし常に右真横から飲む訳ではない。
右真横から飲むのは、本勝手の時だけである。
本勝手 : 亭主の右手の方向に客が座る状態。亭主は右手で茶碗を出す。
本勝手の時、亭主が建水に水(湯)を捨てる時には、左手で捨てる。
茶碗の水を捨てる位置は、茶碗正面の右真横になる。
客が茶碗の飲んだ辺りから、水(湯)も捨てている。
良く考えられている。
逆勝手の時には、亭主の右横に建水があり、水(湯)を捨てるのも右手で捨てる。
捨てる位置は、茶碗の左真横になる。
本勝手の時の逆の位置から捨てている。
となると、
逆勝手の場合、客も本勝手とは逆の場所からお茶を飲むことになる。
お茶を茶碗から飲む時、茶碗の左横90度辺りから飲む。
2015年2月12日 「逆勝手 客 お茶の飲み方」
2017年10月9日 「茶碗と茶器(茶入)の置き合わせ 道具の格」
2020年1月12日日曜日
大棚 水指の蓋 扱い方 炉
台子等の大棚や長板で、地板の上の右側に水指を置いている場合、
(台子や長板の諸飾り、利休袋棚など)
居前から水指の蓋を取る時は、
右手で取り、右手で水指に立て掛ける。
右手 → 左手 → 右手
蓋をする時は、そのうち返しとなる。
右手で蓋を取って、右手で蓋をする。
右手 → 左手 → 右手
棚の中央より右側に水指を置いているので、この様に右手で取って右手で置くことになる。
水指が身体の右側にある時と同じやり方をしている。
畳の左右中央に水指を置いている場合(運びや小棚の場合)には、当然右手で取って左手で立て掛ける。
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2019年9月27日金曜日
茶碗にお湯を注ぐ 水を注ぐ
茶碗を取ると、畳が濡れている事がよくある。
その原因の大部分は、柄杓の底の部分が茶碗の右の縁から外に出て、
柄杓の底からお湯が畳に落ちている。
柄杓の合からお湯を茶碗のどこに落とすかが、重要である。
茶碗の中心にお湯を落とさないようにする事が大切である。
お湯の落とし始めは、茶碗の左側手前に落とす。
茶碗の7時~8時位の縁に近い所に落とし始める。
(注)茶碗の7時~8時とは、
茶碗の手前正面を6時、向こう正面を12時と考えた場合、
茶碗の左手前側に当たる。
茶碗の縁に近い辺りに落とし始めたら、
落とし終わるまでその位置を動かさないようにする。
同じ場所に落とす。
お湯を落とす位置を茶碗の中心の方にずらさない様にする。
これが大事である。
茶碗の中心辺りにお湯を落とすと、
柄杓の合の底が茶碗の外に出て、茶碗の外にお湯の滴が落ちてしまう。
注意すべき事である。
但し、あまり気にし過ぎる事でもない。
畳は所詮替えるものであるから、悪くなれば畳を替えれば良い。
先生のお宅での稽古であれば、こうも言っておられないので、出来るだけお湯を垂らさない様に注意する必要がある。
下記も参照。
2018年7月1日 「柄杓 お湯(水)を汲む」
2018年7月1日 「お茶を点てる 留意点 茶の量 お湯の量」
2015年5月9日 「濃茶の点て方 濃さ」
2015年5月9日 「薄茶の点て方 お茶の量 お湯の量」
2015年5月9日 「茶筅の使い方、握り方 薄茶を点てる」
2015年5月2日 「濃茶 濃さ 元伯宗旦」
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2019年6月2日日曜日
平炭斗 炭点前 炉(2)
炭台の炭点前にならって行えば良いが、
炭点前の手順を、普通の炭斗と違う部分を重点的に記してみた。
灰器を下座勝手付に置いた後、
炉の前に廻り、
羽箒を下ろす。
火箸を下ろす。
鐶は割ギッチョに立掛けたままにしておく。
香合を下ろす。
右手で鐶を取り、左手に持たせて釜の蓋をしめる。
女子は、
常の様に帛紗をたたんで釜の蓋をしめ、右手で炭斗から鐶を取る。
後は、常の通り。
居前から灰器を戻す。
女子は、
身体を右斜めに廻し、灰器を取り、右膝近くに仮置きする。
身体を少し右斜めに廻り、
枝炭を灰器に仮置きする事はないので、
枝炭は炭斗にのせたままにしておく。
炭斗に炭を組む時、枝炭は炭台の時と同じ様に炭斗の右側に枝炭の先を炭斗の縁から出してのせておく。
炭斗の中の丸ギッチョの跡に横にして(鐶の切れ目は右)、
又は 元の割ギッチョの辺りに立て掛ける(鐶の切れ目は上)等、
適当な所に戻す。
常の炭斗を使う時には、濡灰を撒いた後の灰器は炭斗の右側に仮置きするが、
これは、上に書いた様に、枝炭を仮置きする台にする為に置いている。
2018年12月20日木曜日
平炭斗 炭点前 炉
この様に平たい炭斗には、少し深めの炭斗とは違って、火箸に鐶を掛けて持って出る事が出来ない。
普段の様に火箸が置けないからである。
この様な炭斗に炭を組む時には、炭台と同じ様に組めばよい。
但し、小奉書を敷く事はない。
炭点前も、炭台の点前に習ってすればよい。
下記を参照の事
2019年6月2日 「平炭斗 炭点前 炉(2)」
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉」
2015年1月7日 「炭台 炭その他の配置」
2019-1-10 修正
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2018年10月14日日曜日
蓋置の扱い(置く、取る)
左手で柄杓を取り上げ、右手を使いながら、柄杓を左手で左脚上に構える。
柄杓を構えたまま、右手で蓋置を取り、そのまま右手で定所に置く。
蓋置を握る右手の親指は、蓋置正面に当て、そのまま右手で定所に置く。
女子の場合は、
左手で柄杓を持ち上げ、右手で蓋置を取り出し、左手の柄杓はそのまま建水に戻す。
右手の蓋置を、左手の平に載せ、右手で握り直して、定所に置く。
女子も男子も、一度左手の平に蓋置を載せ、右手で握り直して置く場合には、
右手の親指は無理に蓋置正面に当てる必要はないだろうと思う。
握り易いように、右手は握ればよいと思っている。
右手の親指を蓋置正面に当てて悪い事もないだろう。
男子は、特殊な場合を除けば、右手で蓋置を取り、そのまま握り替えずに蓋置を置くので、蓋置の正面に親指を当てる必要がある。
しかし、左手の平の上で握り替える場合には、無理に蓋置正面に親指を当てる必要もないと思う。
次も参照
2021年6月19日 「竹の蓋置」
2015年10月6日 「柄杓・蓋置 飾り残し」
2015年10月1日 「風炉 大板(敷板)(4) 飾り残し柄杓を使う」
2015年10月1日 「風炉 大板(敷板)(3) 点前の終わり」
2015年10月1日 「風炉 大板(敷板)(2) 点前の始め」
2019-5-5 一行追加
濃茶 仕服を置く場所
2014年11月3日 「仕服の紐 緒縒」参照
風炉 水指運びの時
風炉の右側に水指を置く場合
仕服は、水指の左、風炉との間の向こう寄りに置く。
水指の蓋を水指の左に立て掛けるので、又 、水指と風炉の間は広くないので、
水指の蓋から少し離れた向こう寄りに置く。
風炉 中置
仕服は、釜の右横で畳の左右の空きの中央に置く。
炉 水指運びの時
2018-10-14 2行追加
2018年9月8日土曜日
老松割蓋の茶入 男子のお茶のはき方
千家六代 覚々斎好みである。
利休好みの茶室である待庵(国宝)がある山崎の妙喜庵の境内にあった老松が枯れ、
覚々斎がその枯れた老松を挽かせて茶入を好んだ。
溜塗。蓋は割蓋。仕服の緒は長緒。
それ迄は表千家では茶入の緒は短緒で、長緒は覚々斎の頃には絶えていたが、この茶入に覚々斎は長緒の仕服を好んだ。
「茶入」とは、通常 焼物の濃茶入れを言う。
この茶入は焼物ではないが、茶入と呼んでいる。
茶器と言っても悪くはないと思う。
習事の一つであるので、細かい扱いは、先生から習うことであるが、男子と女子では異なる所もあるので、少々書いてみた。
茶入から濃茶を茶碗に入れる。
平棗の時と同じ様に、茶入は左手に受けて持つ。
左手の親指を蓋に掛けて、蓋の右側を開いて、お茶をすくう。
人数分の濃茶を茶碗にはいたら、
茶杓を茶碗の口で一度払って、茶杓を右手に握り込み、右手で割蓋の蓋を閉める。
茶入を茶筅の横に戻して、
茶杓を持ち直して、お茶をさばく。
後は通常と同じ。
女子は、普通の茶入と同じ様に、茶杓を茶碗に預けて、茶入の蓋をする。
拝見に出す時は、
右側の蓋を開け、右半分の口を帛紗で拭く。
お茶を取った方の口だけ拭けば良い。
御三器を持ち運ぶ時には、
仕服の底が大きくて、底の右横に置いた茶杓を、左手の親指で押えられない時は、
仕服の底の上に茶杓を置いて、親指で押えても良い。
2021-4-30 一行追加
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2018年7月1日日曜日
柄杓 お湯(水)を汲む
柄杓でお湯を汲む時、汲むお湯の量は、汲む前に決めている。
茶碗を温める時、お茶を掃いた茶碗にお湯を入れる時には、柄杓に一杯(沢山)のお湯を汲む。
茶碗をゆすぐ時、お仕舞に茶筅をすすぐ時、水指から釜に水を差す時には、柄杓に一杯ではなく、半分位ないし適当な量のお湯(水)を汲む。
柄杓がお湯の水面に来た時に、合の傾きを動かして、適量のお湯になる様に、調整することはしない。
汲みたいお湯の量になる様に、柄杓がお湯の中にある時に、柄杓の合の傾きを決めてしまう。
同じ傾きのまま柄杓を上げてきて、柄杓のお尻が、水面から離れてから、柄杓の合を水平にする。
これは、釜から茶碗まで柄杓を移動させている間に、お湯が落ちない様にする(又は、落ちにくくする)やり方である。
柄杓の合の底は、凹型になっているので、水面から出た後に合の底面に未だ残っているお湯は、直ぐには合から落ちない。
合の底面でサマヨッテいるお湯が畳に落ちる前に、茶碗の中にお湯を入れる事になる。
水中で傾けた柄杓のその角度をそのまま変えることなく、柄杓の合のお尻を水面から上げると、お湯の切れが良いので、合の底には余りお湯は残らない。
柄杓の合を水面から上げた後、お湯が切れるまで待つ必要もない。
次も参照
2018年7月1日「お茶を点てる 留意点 茶の量 お湯の量」
2015年5月9日「濃茶の点て方 濃さ」
2015年5月9日「薄茶の点て方 お茶の量 お湯の量」
2015年5月9日「茶筅の使い方、握り方 薄茶を点てる」
2018-7-19 修正
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