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2023年4月9日日曜日

旅箪笥 点前の終わり 柄杓を棚に掛ける

 旅箪笥の点前の終わりに柄杓を棚に掛ける(飾る)。
その順序が何種類かあるように感じられるが、実は同じ順序になっている。
薄茶で水指を引き出して使う場合が基本となっている。
小棚で柄杓蓋置を飾る場合と何ら変わりはない。

(Ⅰ)薄茶 水指を引き出して使う場合(基本になる)
(1)点前の終わりになったら、
(2)水指から釜に水を足す。
(3)釜の蓋を閉める。
(4)柄杓を蓋置に引く。
(5)水指の蓋を閉める。
(6)柄杓を左手で旅箪笥の上棚板の切り込みに掛ける。
(7)蓋置を左手に載せて棚正面に廻る。
(8)蓋置を棚底板の柄杓の柄の手前に置く。
(9)茶碗を仮置きして、茶器を中棚板に飾る。
(10)建水と茶碗を水屋に持ち帰る。
(11)水次ヤカンで水指に水を足す。(水指は畳の上に下ろす)
(12)旅箪笥の戸を閉める。
(13)水次ヤカンを水屋に持ち帰る。

(Ⅱ)薄茶 芝点の場合
基本になる水指を引き出す場合と同じ順番で出来ない部分だけを少々変えている。
(1)点前の終わりになったら、
(2)水指から釜に水を足す。
(3)釜の蓋を閉める。
(4)柄杓を蓋置に引く。
(5)水指の蓋を閉める。

*ここで柄杓を旅箪笥に飾りたいが、中棚板を外に出しているので、柄杓を掛けてしまったら、中棚板を旅箪笥に戻せなくなってしまう。
よって、

(6)外に出している中棚板を旅箪笥に戻す。
(7)柄杓を左手で旅箪笥の上棚板の切り込みに掛ける。
(8)蓋置を左手に載せて棚正面に廻る。
(8)蓋置を棚底板の柄杓の柄の手前に置く。
(9)茶碗を仮置きして、茶器を中棚板に飾る。

(Ⅲ)薄茶 下棚板を上棚板に載せる場合
芝点の場合と変わりはない。
柄杓を旅箪笥に飾る前に、中棚板を元の位置に戻すことになる。

基本の水指を引き出して点前を始める場合と何ら変わりなく点前を進めている。

(Ⅳ)濃茶の場合
引き出してある水指の前に茶入を置いて点前を始めるのは、薄茶の基本の場合と変わりないが、
点前の終わりには、上棚板の切り込みの位置に仕服を仮置きしているので、水指の蓋をした後すぐに柄杓を旅箪笥に飾ることが出来ない。
よって、
一度 柄杓蓋置を建水に仮置きしておいて、仕服(茶入茶杓も)を拝見に出した後、柄杓蓋置を旅箪笥に飾ることになる。

どの場合でも、小棚に柄杓蓋置を飾る場合と順序は何ら変わることはない。

下記も参照
2021年4月1日 旅箪笥 中棚の3通りの扱い 薄茶 炉
2021年4月9日 旅箪笥 柄杓蓋置飾り残し 棚板 炉
2022年4月26日 旅箪笥の戸 薄茶器拝見の場合の扱い 炉

2022年4月26日火曜日

旅箪笥の戸 薄茶器拝見の場合の扱い 炉

旅箪笥

通常の点前の場合は、水指に水を差し加えた後、すぐに旅箪笥の戸を閉めるが、
続き薄茶点前または薄茶点前の場合に、終りに拝見がある場合、
水指に水を加えた後、水指を旅箪笥に戻して、戸を閉める事なく、水次ヤカンを持って戻り、ヤカンを前にフスマを閉める。

拝見の物(続き薄茶点前の場合はご三器と薄茶器。薄茶点前の場合はご両器)を取りに出る。

主客挨拶応答の後、薄茶器を右手で取り、左手に載せて棚正面に回り、右手で中棚に戻す。
この後すぐに、旅箪笥の戸を取り、戸を閉める。
再び客付正面に回り、ご三器ないし茶杓を取り退出する。


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2022年4月24日日曜日

釣り釜 炭点前 鎖を扱う時機

 釣り釜は、現在では風炉に替る前の春の終わり頃のものとして使われているが、昔は春と限らず炉の期間を通して使われていたらしい。
かすかに釜が揺れているので風情がある。

鎖の上げ下げの基本は、

(1)釜を炉から上げたり、炉に掛けたりする時は、鎖を二目上げて行う。

(2)炉に灰をまき、炭をつぐ時には、更に鎖を二目(初めより四目)上げて行う。

炭点前の始まり、
釜の蓋を閉め、釜敷を置いたら、
弦の中央を左手で下から支えて少し持ち上げ、鎖の細い掛けカギを右手で二目上げる。
釜を炉から上げる。
釜を定位置に置いたら、炉正面に戻って、
鎖の下の太い蛭カギを左手で受けて持っておき、鎖の細い掛けカギを右手で更に二目上げる。(初めの位置から四目)
炭をつぎ、香をたいて、香合を拝見に出したら、
上げた時と同じ手つきで、細い掛けカギを二目下げる。
釜を太い蛭カギに掛ける。
上げた時と同じ手つきで、細い掛けカギを更に二目下げる。(初めの位置に戻る)

釜の二つの鐶付が炉壇と平行になっていない場合、

鎖の下の太い蛭カギの向きが正しくないので、
蛭カギと鎖をつないでいる繋ぎ目の部分を動かして調整してやる必要がある。
蛭カギと鎖のつなぎ目の部分が釜の向きを止める役目をしている。


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2022年3月31日木曜日

炭斗 羽箒 火箸 香合を下ろした後 鐶と枝炭 炉

 炭点前の始まりに、
「イチ 羽根、ニ 火箸、サン 香合」と言うように、羽箒、火箸、香合を炭斗から下ろす。

後の物(鐶や枝炭)は邪魔になる場合に下ろす。
通常の炭斗の場合は、火箸に鐶が掛かっているので、鐶を下ろす。
火箸に鐶を掛けていない場合は、鐶は下ろさない。
枝炭も邪魔になるかどうかで、下ろすか下ろさないかが決まる。

炭台や平炭斗の場合は、
鐶は火箸に掛けておかないので、下ろさない。
枝炭も炭点前の途中に特に邪魔になる事もないので、下ろさない。
炭台や平炭斗の場合は、枝炭を下ろさないので、灰器に枝炭を仮置する必要がない。
よって、灰をまいた後、灰器は炭斗の右横に仮置することはなく、すぐに身体の右後ろに戻す。

風炉の場合は、
膝横の空きが少ないので、枝炭は下ろさない。
風炉中置の場合の様に、火箸を下ろさない事もある。


下記を参照
2019年6月2日 「平炭斗 炭点前 炉(2)
2018年12月20日 「平炭斗 炭点前 炉
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉
2015年1月7日 「炭台 炭その他の配置


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2022年2月21日月曜日

結び柳

 正月(初釜にも)の床飾りに使う。
掛け柳とも言う。
表千家家元令和4年の初釜では、青竹の花入を掛けて、白椿に結び柳を添えて生けられていたようだ。


結び柳の起源は、諸説あるがよく分からない。

利休が、秀吉から拝領の柳を花入に入れた時、柳の先が畳につかない様に丸めて生けたとの話しがある。

又、利休が送別の茶事の時、唐物置き花入に柳を結んで入れたとの話しもある。

中国の話しとして、古く「折柳(折楊柳)」と言って、柳の枝を結んで旅立つ人に贈る習慣があった。
これが結び柳の起源との説もある。

輪にする→環(カン)→還(カン)→帰る に通ずることから、柳の枝を輪にして贈った。
柳:シダレヤナギ、楊:カワヤナギ(ネコヤナギを言うこともある)

唐詩選に、張喬の「寄維揚故人」と題する七言絶句があり、
( 維揚(現 揚州市)で旧友と別れる時の詩 )
( 張喬:唐末の詩人。唐 昭宗の大順年間(890年頃)の進士との説がある。)
その第一句に「 離別河邊綰柳條 」とある。
(離別河の辺りで、柳の枝を輪にする)

また 折柳の意は、「還」とは全く関係なく、旅人が旅に疲れて魂を失散させないように、しっかりつなぎ留める様にとの意味とも言われる。

「結び柳」は、そもそも 中国の故事である「折柳」とは、全くの無関係であるとの説もある。

結局、結び柳の起源はよく分からない。



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2022年1月28日金曜日

菓子 棹物 切り方

羊羹にしろ何にしろ、
棹物の菓子を切って出す場合

切り口を上にして、切り口を見せて出す。

客の人数による菓子の数の調整も やり易い。



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2021年12月22日水曜日

五徳を据える 炉

炉に釜を掛けるには、灰を入れて、多くの場合五徳を据える。

広間であれば、多くは本勝手・上座床に作ってある。
五徳の爪の一本を左の方 床の方に向け、二本の爪の方を右側の炉壇の壁にくっつけて据える。
つまり、五徳は炉の中心ではなく、少し右に寄って据える事になる。

釜は炉の中心に掛けるので、釜の中心と五徳の中心は同じ場所にあるのではなく、
釜の中心より五徳の中心が少し右にずれている。

よって、釜と五徳の大きさにもよるだろうが、五徳の一本爪と残りの二本の爪は高さが違ってくる。
普通、一本爪の方が低くなる。


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2021年4月9日金曜日

旅箪笥 柄杓・蓋置飾り残し 棚板 炉

旅箪笥

柄杓・蓋置を飾り残す時は、湯返しをする。
蓋置は、竹でなく焼物などを使う。

柄杓を棚に掛ける時、
点前の終りに棚に掛ける時は、居前のままで左手で掛ける。
棚正面から掛ける時は、右手で掛ける。
どちらの場合も、柄の裏から節の少し上を持って掛ける。

棚に飾ってある柄杓を使って薄茶点前を始める時、
建水を持ち出し、蓋置を取って居前に廻り、
蓋置をおいて、居前のままで左手で柄杓を取る。
蓋置に柄杓を引いて「お楽に」の挨拶。

旅箪笥の中板(下の棚板)は、
扱うのに、斜めにしなければ出し入れが出来ないのなら、
点前の中で扱って、上の板に載せたり、芝点てにしたりしない。
その様な場合は、水指を手前に引き出して、使える様にする。




下記を参照

2014-10-23「炉 旅箪笥 柄杓・蓋置飾り残し 中板(棚板)」を修正した。
修正前の投稿は削除した。

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2021年4月1日木曜日

旅箪笥 中棚の3通りの扱い 薄茶 炉

旅箪笥は、炉の終り頃よく使われるが、本来は季節を選ぶ棚ではない。
炉の時季であればいつ使ってもよい棚である。
また、釣釜と取り合わせて使う事も多いが、釣釜と取り合わせて使わなければならないものでもない。


薄茶の場合、点前の始まりに旅箪笥の中棚を扱うには、3通りある。

(1)濃茶の場合と同じく、水指を引き出す場合

茶碗を持ち出し仮置し、
水指を手前に引き出してから、薄茶器を中棚から下ろし、茶碗と置き合わせる。
その後、建水を持ち出す。
仕舞いの時は、薬缶で水を加えるまで水指は引き出したままにしておく。
水指は旅箪笥から下ろして水を差す。

(2)芝点ての場合

柄杓を蓋置に引いて、「お楽に」の挨拶。
居前から中棚を取り出し、斜めに畳の上に置いてから、居ずまいを直す。
その後、建水を進める。
仕舞いの時は、水指の蓋をしたら直ぐに棚板を元に戻す。
水指は旅箪笥から下ろして水を差す。

(3)中棚を上棚に重ねる場合

柄杓を蓋置に引いて、「お楽に」の挨拶。
居前から中棚を取り出し、上棚に重ねてから、居ずまいを直す。
その後、建水を進める。
仕舞いの時は、水指の蓋をしたら直ぐに棚板を元に戻す。
水指は旅箪笥から下ろして水を差す。

下記を参照
2021年4月9日 「旅箪笥 柄杓・蓋置飾り残し 棚板 炉
2023年4月9日 「旅箪笥 点前の終わり 柄杓を棚に掛ける


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2021年2月9日火曜日

膝と柄杓の位置 炉 小棚、運び

 炉の居前の向きには、2種類ある。

大棚の場合は、外隅に向かい、小棚(又は 運び)の場合は、内隅に向かう。
更に、柄杓は、蓋置に引いても、釜の口にのせても、身体に平行になる様にする。

小棚ないし水指運びの場合は、
図のように座ることになる。


内隅に向かって座り、
「内隅と両膝頭の中央と尾てい骨のあたり」が一直線になり、
「蓋置に引いた柄杓の柄」ないし「釜の口にのせた柄杓の柄」と
「身体の向き」が平行になる。

更に、柄杓の柄は炉縁の三分の一あたりを通る。
「柄杓の柄」の先は、右膝頭の横辺りに来る。

「身体の向き」とは、「両膝頭の中央と尾てい骨のあたりを結んだ線」。

「両膝頭の中央」と内隅に向かった線の畳の縁に当たる迄の距離は、
約8寸(24cm)取る。
私の場合は、8寸+α 取っている。

点前の始まりで、茶器(茶入)と茶杓を清める時、
茶碗と膝の間が狭い為、茶器を入れようとして後に下がらざるを得ない等見苦しいので、
膝前は十分取るように留意する。



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2021年1月22日金曜日

筒茶碗 扱い

 筒茶碗


女子は大き過ぎる筒茶碗は使わない。
見栄えが悪い。
大きい筒茶碗は、矢張り男子の物である。
筒茶碗の横を持ったり、口を持ったり、底を持ったりして扱うが、
普通の茶碗の持ち方で対応出来る場合には、
特に女子は、普通の持ち方にしておく。 見栄えが悪いからである。
茶碗の底を持ってお湯を捨てるなど、女子がする仕草とは見えない。
客座から見れば、よく分かる。


表千家では、女性らしさが損なわれない様に、女子の点前を工夫してあるにもかかわらず、わざわざ筒茶碗の扱いで女性らしさをなくす事はない。
普段の茶碗の扱いが出来ないから、筒茶碗の扱いをしている。
普段の扱いが出来るのであれば、筒茶碗であっても普段の扱いをしておく。
また、
筒茶碗に限らず、
傾けないと茶筅を使えない場合を除いて、茶碗は真っ直ぐに立てたまま、茶筅を使う。
筒茶碗だからと、わざわざ茶碗を斜めに傾けて茶筅を使うことはしない。

高さが、直径✕85%になっていると、筒茶碗らしく見える。
高さが直径✕80%に作られていると、直径と高さが同じに見える。


参照

2014-10-13 「道具 高さと直径 筒物


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2020年12月9日水曜日

抱清棚 初炭 羽箒の扱い

抱清棚


柄杓釘(竹釘)に羽箒を掛ける。 羽箒の下の畳の上に香合を置く。
中棚には濃茶入を飾る。
炭斗を運び出し、灰器も運び出す。
体を棚正面に回し、
右手で羽箒を取ってから、左手を使って持ち直して、右手で膝前に膝と平行に置く。

取り方は、
右手で羽箒の柄を取る。
羽箒の柄を取った右手の親指を下に向けて、柄を水平にする。
柄の下にある右手の親指と反対側に左手の親指が来る様に、左手の親指を上にして左手で柄を掴む。
次に、
左手の親指と右手の親指の両方が柄の同じ側をなるようにして、
右手で掴み直して、膝前に右手で膝に平行に羽箒を置く。

右手で香合を取り、左手で下から受けて持ち、
右手で羽箒を持って、炉正面に回り、
羽箒を炭斗と炉縁の間に置く。
左手の上から香合を右手で取り、炭斗正面の縁内に右手で置く。

女子は、羽箒と香合を別々に置く。
男子と同じ様にして、羽箒を右手で取り、左手で扱って、右手に持ち直して、
炉正面に回り、炭斗と炉縁の間に置く。
再び棚正面に向き直り、右手で香合を取って、左手に載せて炉正面に向き、
右手で縁内に置く。

後は、
常の通り、鐶・火箸を炭斗から下ろす。

参照
2016年3月5日「抱清棚


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2020年12月4日金曜日

椿 炉の花

椿 炉の花

椿は、通常 蕾を生ける。
開いた花は生けない。

理由は色々あるのだろう。

冬の寂しさを表現する。
開いた花は派手すぎて侘の気分に合わない。
更に、開いた椿の花は何時落ちるか分からない。

但し、
杓子定規に椿は蕾だと言って、蕾だけしか生けないのも、能がない。
七代如心斎も、四月の炉の花に赤の藪椿の開いた花を生けられたと
伝えられている。
四月ともなれば、茶室の外の野山は花の最盛期であるからだろう。

小間であれば、侘の花入に茶味豊かな花が合うが、
広間であれば、小間と同じ花入と花では、取り合わない事も多い。

花と花入の調和、
花入と茶室の取り合わせ、
花と茶室の調和、も大切である。

ふっくらとして形の良い蕾、
少しほころび始めた蕾、
葉の色や形が良いもの
が喜ばれる。

以上

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2020年4月19日日曜日

お茶湯 炉

お茶湯(おちゃとう) 炉
座敷飾りの中で、佛様にお茶を供える時に行う。
利休忌などに行う。

茶筅を使わない。
お湯を入れた茶碗に、お茶を落とすだけにする。

床には、利休忌であれば利休画像などを掛け、
前に花台(薄板などでも)を置き、花台中央に花入れを置き、花を供えておく。

お茶湯では、棚を使う。
棚の天板に、天目台に天目茶碗を載せて、飾っておく。

点前をする人は、茶器と茶碗を一緒に持って出る。
棚前に座り、茶器・茶碗を置きつける。
柄杓・蓋置を仕組んだ建水を持ち出して、いつもの通りに点前を進める。

常の通り、
茶器を清めて定所に置き、茶杓も清めて載せ、茶筅も置き、
茶碗を寄せる。
茶碗から茶巾を取り出し、釜の蓋の上に置いたら、
お湯を一杓汲んで茶碗に入れる。

茶筅を取って、茶碗の中で一つ回して落とし、
茶筅を茶碗の中に入れたまま、
両手で茶碗を持ち、居前のままで、建水の先に両手で置く。

身体を棚正面に廻り、
両手で茶碗の載った天目台の羽根を持ち、持ったまま居前に戻る。
天目台を膝前に置く。

湯を一杓汲んで、天目台に載った茶碗の中に入れる。
柄杓は釜の口に戻す。

両手で茶碗を取り上げ、ゆっくり回して温める。
両手で茶碗を建水の上に持って行き、お湯を捨て、
両手で茶碗を天目台に戻す。

お湯を一杓汲んで、適量を茶碗に入れる。
茶杓・茶器を取って、お茶を二杓お湯の上に落とし入れ、
茶杓の先を茶碗の内側で、軽く二度打ってお茶を払って、
茶器の蓋をして、茶器・茶杓を元に戻す。

茶碗の載った天目台の羽根を両手で持って、
持ったまま、身体を客付き正面に廻す。
持ったまま、天目台を丸廻しして、定所に出す。

女子は、
天目台をいつもの様に右膝横に仮置して、
身体を客付き正面に廻し、丸廻しして定所に出す。

正客は、
いつもの様に、天目台を取りに出て、
両手で天目台の羽根を持って、持ち上げ、
右手を茶碗に添えて、一膝くって立ち、床前に進む。

正客は、床に近く座り、茶碗が載った天目台を、花台の前に仮置する。
花入れを少し左に寄せ、
天目台の羽根を持って持ち上げ、丸廻しして、
花入れの右横に供える。

正客は、座ったまま、少し下がり(膝前8寸(24cm)位)、
一礼する。
同時に、点前の人・残りの客共に一礼する。

正客は、元の席に戻る。

点前をする人は、建水の先に仮置した茶碗を、居前のまま両手で取り、
膝前に置いて、茶筅通しの残りをする。

いつもの様に点前を進める。
いつもの様にお茶を点てて出し、お詰めまでお茶を差し上げる。

場合によっては、点前の人も相伴する。

いつもの様に点前を進め、お仕舞いにする。

以上

2020年3月22日日曜日

炭点前 火箸を左手(右手)に移す 炉 

炉 炭点前 枝炭を灰器に預けた後の火箸の扱い

「定本 茶の湯表千家」主婦の友社
千宗左(而妙斎)版 にも
千宗左(即中斎)版 にも
次にように記載されている。

14.火箸をとって畳について持ち直し、
炭斗の枝炭二本を同時にはさみ、
灰器の左側の縁にかけておく。
15.火箸をついて持ち、左手に移し、
右手で胴炭を素手でつかんで、
炉の中手前寄りに入れ、
16.左手の火箸を右手に移し、
一度炭斗中央に入れる。

ここには、点チェックミスがある。
15.火箸を「ついて」持ち、
左手に移し・・

右手に持っていた火箸は、
「ついて」左手に移さなくて良い。
つかずに、そのまま左手に移せば良い。

火箸は、炭斗から下ろして、
右手で握り直す時、畳に突いて握り直す。
また、その逆に、
握っていた火箸を炭斗に戻す時にも、
畳について握り直す。

右手から左手に(左手から右手に)移す時には、
畳に突く必要もないので、突かない。


以上

2020年1月12日日曜日

大棚 水指の蓋 扱い方 炉

炉の大棚。 居前から水指の蓋を取る

台子等の大棚や長板で、地板の上の右側に水指を置いている場合、
(台子や長板の諸飾り、利休袋棚など)

居前から水指の蓋を取る時は、
右手で取り、右手で水指に立て掛ける。
右手 → 左手 → 右手

蓋をする時は、そのうち返しとなる。
右手で蓋を取って、右手で蓋をする。
右手 → 左手 → 右手

棚の中央より右側に水指を置いているので、この様に右手で取って右手で置くことになる。
水指が身体の右側にある時と同じやり方をしている。

畳の左右中央に水指を置いている場合(運びや小棚の場合)には、当然右手で取って左手で立て掛ける。


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2019年9月27日金曜日

茶碗にお湯を注ぐ 水を注ぐ

茶碗にお湯(水)を注ぎ入れる時、茶碗の右側にお湯が垂れて、
茶碗を取ると、畳が濡れている事がよくある。
その原因の大部分は、柄杓の底の部分が茶碗の右の縁から外に出て、
柄杓の底からお湯が畳に落ちている。

柄杓の合からお湯を茶碗のどこに落とすかが、重要である。
茶碗の中心にお湯を落とさないようにする事が大切である。

お湯の落とし始めは、茶碗の左側手前に落とす。
茶碗の7時~8時位の縁に近い所に落とし始める。
 (注)茶碗の7時~8時とは、
    茶碗の手前正面を6時、向こう正面を12時と考えた場合、
    茶碗の左手前側に当たる。

茶碗の縁に近い辺りに落とし始めたら、
落とし終わるまでその位置を動かさないようにする。
同じ場所に落とす。
お湯を落とす位置を茶碗の中心の方にずらさない様にする。
これが大事である。

茶碗の中心辺りにお湯を落とすと、
柄杓の合の底が茶碗の外に出て、茶碗の外にお湯の滴が落ちてしまう。
注意すべき事である。

但し、あまり気にし過ぎる事でもない。
畳は所詮替えるものであるから、悪くなれば畳を替えれば良い。
先生のお宅での稽古であれば、こうも言っておられないので、出来るだけお湯を垂らさない様に注意する必要がある。

下記も参照。
2018年7月1日 「柄杓 お湯(水)を汲む
2018年7月1日 「お茶を点てる 留意点 茶の量 お湯の量
2015年5月9日 「濃茶の点て方 濃さ
2015年5月9日 「薄茶の点て方 お茶の量 お湯の量
2015年5月9日 「茶筅の使い方、握り方 薄茶を点てる
2015年5月2日 「濃茶 濃さ 元伯宗旦


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2018年12月20日木曜日

平炭斗 炭点前 炉

炭斗には、竹のザルの様な形をした、大きい平たい物もある。

この様に平たい炭斗には、少し深めの炭斗とは違って、火箸に鐶を掛けて持って出る事が出来ない。
普段の様に火箸が置けないからである。

この様な炭斗に炭を組む時には、炭台と同じ様に組めばよい。
但し、小奉書を敷く事はない。
炭点前も、炭台の点前に習ってすればよい。

下記を参照の事
2019年6月2日 「平炭斗 炭点前 炉(2)
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉
2015年1月7日 「炭台 炭その他の配置


2019-1-10 修正

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2018年5月10日木曜日

火箸を突く 炭点前

火箸を突く位置

厳密な位置はないとは思うが、おおよその場所はある。

風炉の時、

(運び)でも(棚がある)場合でも、
炭斗の左に羽箒を置いていない時には、
右膝の近く、右斜め上に火箸を突く。
右膝頭に突くとも言える。

(運び)の場合、
炭斗の左に羽箒を置いている時、
羽箒の柄の下あたりに、香合の蓋を置くので、
香合の蓋の左横あたり、右膝頭に火箸を突く。

(棚がある)場合、
炭斗の左に羽箒を置いている時、
羽根の上端の左横あたりに、香合の蓋を置くので、
香合の蓋の下あたり、右膝頭に火箸を突く。

炉の時、

炭斗の左に羽箒を置いていない時には、
右膝頭に火箸を突く。

炭斗の左に羽箒を置いている時には、
香合の蓋は、羽箒の柄の下あたりに、畳の縁内に香合の蓋を置くので、
香合の蓋の左横あたり、右膝頭に火箸を突く。

風炉でも炉でも、火箸を突く位置は右膝頭で、それほど場所は変わらないが、
香合の蓋を置く位置が変わるので、蓋を置く位置に留意した方が良いと思う。





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2018年2月16日金曜日

濡れ灰を作る 撒き灰 炉

炉の炭点前では、濡れ灰を撒くが、灰匙からサラサラと落ちる灰を作りたい。
奇麗であって、撒き易い灰を作りたいが、中々良い灰が出来なかった。
この5~6年は同じ方法で作っている。
同じやり方ではあるが、途中に色々試行錯誤を繰り返して、現在は今の方法に落ち着いた。

小さな「灰の球」を作る事を目指している。
以前は、小さな目の篩いを先ず通し、その後大きな目の篩いを通す等色々試したが、
現在は4mmの篩いを通すだけにしている。

(1)湿った灰を、桶から適当な大きさのボウル(料理用)に移す。



湿った灰には、塊がない方が良い。
湿り過ぎていない方が良い。(自分で試行錯誤が必要)

(2)湿った灰を入れたボウルを、円を描く様に廻す。
廻している内に、微細な灰の球が出来て来る。
廻す回数は数えていないが、50回~200回位ではないだろうか?
湿り気が足りないと思ったら、スプレーで霧を掛けてやる。



写真は、分かり易い様に大粒の灰の球にしているが、実際にはもう少し小さな粒の方が良いと思う。

(3)廻している内に、湿った灰の中から更に湿気が出て来る。
あまり湿気が出て来過ぎると思ったら、乾いた灰(風炉の灰で良い)を少しづつボウルの灰に振りかけて、更に廻してやる。



(4)適当に「灰の球」出来て来たと思ったら、篩いの上にボウルの中の「灰の球」を空けてやる。
篩いの目は、4mmの物を使っている。


(5)そして篩ってやると、「濡れ灰」の出来上がり。
乾いた灰を振りかけているので、湿り過ぎていない、適当に湿った「濡れ灰」が出来上がる。


(6)篩いの目を通らなかった湿った灰は、もう一度ボウルに戻して、塊や大きな灰の球をつぶして、上記を繰り返す。

(7)自分なりに何度か試行錯誤をすれば良いと思う。
1時間もあれば、炭点前10回分位は出来ると思う。


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