2025年5月15日木曜日
風炉 敷板・風炉・灰・五徳・釜の向き
2022年10月7日金曜日
掻き上げ灰 風炉
風炉の終りの名残りの季節に鉄前欠き風炉などにする。
筋は外側(風炉の壁側)から灰の峰に向かって火箸で掻き上げる。
間隔は適当で良いが、等間隔にする。
五徳の爪の幅を見ながら、適当な間隔にすれば良い。
掻き上げた灰が、筋の両側に盛り上がり、灰の峰を下るあたりに溜まっているのが風情がある。
峰の内側にこぼれた灰はそのままにしておく。
わびた灰形なので、意識した手を加えない方が良い。
火箸1本を定規代りにして、もう1本の火箸で掻き上げる。
等間隔になりづらく、斜めになり易いので、前もって峰の外側に火箸で点を打っておくと良い。
場合によっては、風炉の壁側にも打っておくと良い。
2022年4月24日日曜日
釣り釜 炭点前 鎖を扱う時機
釣り釜は、現在では風炉に替る前の春の終わり頃のものとして使われているが、昔は春と限らず炉の期間を通して使われていたらしい。
かすかに釜が揺れているので風情がある。
鎖の上げ下げの基本は、
(1)釜を炉から上げたり、炉に掛けたりする時は、鎖を二目上げて行う。
(2)炉に灰をまき、炭をつぐ時には、更に鎖を二目(初めより四目)上げて行う。
炭点前の始まり、
釜の蓋を閉め、釜敷を置いたら、
弦の中央を左手で下から支えて少し持ち上げ、鎖の細い掛けカギを右手で二目上げる。
釜を炉から上げる。
釜を定位置に置いたら、炉正面に戻って、
鎖の下の太い蛭カギを左手で受けて持っておき、鎖の細い掛けカギを右手で更に二目上げる。(初めの位置から四目)
炭をつぎ、香をたいて、香合を拝見に出したら、
上げた時と同じ手つきで、細い掛けカギを二目下げる。
釜を太い蛭カギに掛ける。
上げた時と同じ手つきで、細い掛けカギを更に二目下げる。(初めの位置に戻る)
釜の二つの鐶付が炉壇と平行になっていない場合、
鎖の下の太い蛭カギの向きが正しくないので、
蛭カギと鎖をつないでいる繋ぎ目の部分を動かして調整してやる必要がある。
蛭カギと鎖のつなぎ目の部分が釜の向きを止める役目をしている。
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2021年12月22日水曜日
五徳を据える 炉
炉に釜を掛けるには、灰を入れて、多くの場合五徳を据える。
広間であれば、多くは本勝手・上座床に作ってある。
五徳の爪の一本を左の方 床の方に向け、二本の爪の方を右側の炉壇の壁にくっつけて据える。
つまり、五徳は炉の中心ではなく、少し右に寄って据える事になる。
釜は炉の中心に掛けるので、釜の中心と五徳の中心は同じ場所にあるのではなく、
釜の中心より五徳の中心が少し右にずれている。
よって、釜と五徳の大きさにもよるだろうが、五徳の一本爪と残りの二本の爪は高さが違ってくる。
普通、一本爪の方が低くなる。
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2020年9月7日月曜日
風炉と釜の高さ
千家3代 元伯宗旦の話として
風炉と釜の高さ切合せ風炉、透木風炉以外では、風炉には五徳を使って釜をのせる。
風炉の上端から釜の羽落ちが5分程下がるように調整する。
(5分=1.5cmと絶対的寸法ではなく、少し下がっているという事)
羽落ち
釜の上の部分と下の部分をつないだ継ぎ目。
もぎり、鋳継ぎ(いつぎ)とも。
2014-10-15「風炉 釜の高さ」を削除し、修正してここにアップした。
2018年6月14日木曜日
風炉 炭点前 釜を引く
炭点前で風炉から上げた釜は、邪魔にならない様に、少し身体から離して置くが、
釜を仮に置いておく位置には、二通りある。
炭斗を持ち出して、置き付けた位置によって、釜をどこまで引くかが異なる。
炭斗を「風炉より手前に置いた場合」と「風炉の真横に並べて置いた場合」で、
釜を仮に置く位置は二通りある。
炭斗を置き付ける位置は、次を参照。
2016年5月11日 「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒」
「炭斗を風炉より手前に置いた場合」
風炉から釜を釜敷に載せて、身体を廻して釜正面に向き、釜の据わりを見た後、
釜を真横にして、鐶を持ったまま、客付き正面に身体を廻して向き直り、
釜を下座側へ引く。
女子は、
釜を真横にした後、鐶を一度釜に預け、身体を廻して客付き正面に向き直り、
又、鐶を左右の手で握って、釜を下座側へ引く。
(鐶の切れ目は、親指と小指の間にある)
釜の右横に置く。
(鐶の切れ目は、手前に向いている)
身体を風炉正面に戻して、右手で羽箒を取り、左手であしらって、右手に持ちかためる。
後は、決まりの通り。
炭をつぎ、香を焚いた後、拝見を請われたら、香合を左手に受けて持ち、
身体を廻して、客付き正面に向き、香合の正面を廻して、
釜の左側を通って、右手で拝見に出す。
鐶を右手で取り、左右の手で鐶を釜にかけ、
釜を炭斗の方に引きながら、斜めにして釜を上げ易い所に置き、鐶を釜に預けて、
身体を風炉正面に向きなおり、釜を風炉に掛ける。
釜敷を右手で取り、一度左手であしらって、右手で炭斗に戻す。
後は、決まりの通り。
風炉から釜を釜敷に載せて、身体を斜めに廻して釜正面に向き、釜の据わりを見た後、
左右の手で鐶を握り、釜を真横にしながら、釜を下座側へ引く。
身体を斜めに廻して、香合を釜の右側を通して出す。
香合を拝見に出してから、
そのまま、鐶を釜にかけ、釜を斜めにして釜を上げ易い所に引き、
鐶を釜に預けて、
身体を風炉正面に向きなおり、釜を風炉に掛ける。
釜敷を右手で取り、左手であしらって、右手で炭斗に戻す。
後は、決まりの通り。
2018-6-15 修正
2018年4月21日土曜日
後炭 準備 茶事
濃茶の後、薄茶の前に、釜の煮えを回復するためのものなので、
最も大切なのは、出来るだけ早く湯が沸く様にすること。
炉の中の状態は、いつも同じ条件ではなく、常に変化しているので、その変化にいかに対応するかが大切となる。
細かい手順や形式にこだわる必要はない。
釜に水をさす事もあれば、水を足さない事もある。
薄茶を供するに十分なお湯が残っている場合は、水を足さない方が良い。
煮えを早くつける為である。
水次薬缶の口に竹の蓋置を差して置く。
棚に蓋置を飾った場合は、その蓋置を使ってもよい。
その場合は、竹の蓋置は必要ない。
薬缶の蓋に載せる茶巾は、キチンと畳んだ後、茶巾の輪の先の部分を水に漬けて、水を含ませておく。
釜を茶巾で拭いた時、十分湯気が出る程度に水を含ませる。
初炭で炭台を使った場合は、後炭では別の軽い炭斗に替える。
初炭と同じ香合を使う事もあれば、手軽い香合に替える事もある。
初炭にあまり大きい香合を使ったのであれば、後炭には似合わないので、替えた方が良い。
香合は、灰器の中の灰匙に載せて持ち出す。
灰の山の右側向こう寄りを、灰匙で平らにして、上向きにした灰匙の上に香合を載せる。
香は初炭と同じく三つ入れておく。
灰器は、香合がのっているので、両手で持って出る。
男女とも同じである。
胴炭を持って出た場合、
釜を上げてみて、思ったよりも意外に胴炭がしっかりしておれば、
炭点前の中で、通常胴炭を炉に入れる時点で、灰匙を上向きにして、胴炭の先を灰匙に載せ、手前を灰器の縁に載せて、灰器に預けておき、枝炭を戻した後、炭斗に戻す。
但し、これは止むを得ずすることである。
常に灰器に胴炭を預けるものではない。
胴炭を持って出なかった時、
予想以上に胴炭が流れてしまっていた場合には、
灰を撒いた後に、灰器を持って水屋に帰り、胴炭を灰匙の上に載せて持ち出せばよい。
炭斗に胴炭を組まない場合は、火箸は炭斗の中央に入れる。
2016年7月6日 「後炭 釜に水 茶事」
2016年7月6日水曜日
後炭 釜に水 茶事
稽古は別として、
茶事では、濃茶にゆっくり時間をかけて、一座楽しんで過ごすと、
どうしても火相が多少衰えて、薄茶の前に炭を次ぐ必要が出てくると思われる。
これを後炭と言う。
薄茶を差し上げるに十分のお湯が残っておれば、水を差さなくても宜しいが、
必要であれば釜に水を足す。
この釜に足す水は、必要最小限の量にしておく。
多量の水を足してしまうと、湯相が整うのに時間がかかる為、
薄茶を差し上げるのが遅くなり、茶事の時間が長くなり過ぎるからである。
参照
2025年8月7日 「炭点前 釜に水 羽箒の扱い」
2018年4月21日 「後炭 準備 茶事」
2015年12月23日水曜日
かき立てツマミ 鐶ツマミ 共蓋の釜
「かき立てツマミ」とか「鐶ツマミ」とか言われる。
男女共に帛紗を使って釜の蓋を取る。
(男子の場合、帛紗が不要な場合は、素手で取ってもよい。)
鉄の輪の突起を下にして(釜の蓋に突起を当てて)、蓋の手前側に鐶ツマミを倒しておく。
帛紗を横にしてツマミの上にかぶせ、右手親指を帛紗の手前の下から輪の中に掛け、
蓋のツマミ向こうを帛紗の上から中指を中心として押さえて、
釜の蓋を手前に引いて、蓋の露を切って、蓋を取る。
釜の蓋の上に茶巾を置く時、鐶が邪魔になる時は、向こう側に倒しておく。
下記も参照
2015年12月23日 「男子 帛紗を使って釜の蓋を取る」
2016年1月11日「柄杓を構える 左手 握り方」
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男子 帛紗を使って釜の蓋を取る
茶入(又は茶器)を帛紗で清め、次に茶杓も清めた後、
左手に帛紗を持ったまま、右手で柄杓を取り、左手の帛紗の上に柄杓を載せ、左親指で柄杓を押えながら、構える形をとる。
右手を帛紗に移し、
同時に、帛紗の上の左人差し指を、少し上の方柄杓の柄に直接触る部分迄進めて、
人差し指は少し持ち上げ親指は少し押さえつけて、柄杓を動かない様にして、
右手にとった帛紗を柄杓の柄に添って切り止め近くまで下げる。
同時に左人差し指を少し下げて左手は柄杓の節下をしっかり持つ。
右手に帛紗を持ちながら柄杓を構える。
右手に帛紗を持って、釜の蓋のツマミの上に帛紗を載せて、釜の蓋を取る。
下記を参照
2015年12月23日 「かき立てツマミ 鐶ツマミ 共蓋の釜」
2015年12月17日木曜日
釜に水を足す 炉・風炉
稽古の時は別として、茶事の場合には必ず水を足す必要はない。
時と場合による。
薬缶を置く場所は、釜正面に座って、勝手側の膝横。
つまり、炉の場合には左膝横、風炉の場合は右膝横になる。
薬缶の口は、左膝横に置く場合は右向き、右膝横の場合は左向きにする。
但し、風炉の場合、釜を少し風炉に寄せてひねって置いた時には、畳の縁に対して(風炉に対して)少し斜めに座る事になり、薬缶を置く場所が左膝横になる。
薬缶の口には竹の蓋置を差し、薬缶の蓋の上には水を含ませた茶巾を載せておく。
釜に水を足す手順。
炭を次ぎ終わった後、水屋に下がって茶巾を載せた薬缶を持ち出す。
薬缶から蓋置を取って釜鐶の前に置く。
薬缶の位置の逆の手で、薬缶の口から蓋置を取り、右手で畳に置く。
(薬缶が左膝横にある時は、右手で蓋置を取り、左手であしらって、右手で畳の上に置く。)
素手で釜の蓋を取り、蓋置に載せる。
(女子は、薬缶から茶巾を取り、釜蓋のツマミにかぶせた状態で載せて、茶巾の上からツマミを摘まんで釜の蓋を取る。)
薬缶の茶巾を取って口に当て、薬缶の水を釜に次ぐ。
(女子は、釜の蓋からそのまま茶巾を取って、薬缶の口下に当て、水を次ぐ。)
薬缶を膝横に戻し、茶巾も薬缶の蓋上に戻す。
(女子は、茶巾を釜蓋のツマミの上に戻す。)
釜の蓋を素手で釜に戻す。
(女子は、茶巾を使って釜の蓋を釜に戻す。茶巾はそのまま釜蓋のツマミの手前に置く。)
蓋置を薬缶の口に戻す。
右手で畳の上の蓋置を取り、薬缶の位置の逆の手で、薬缶の口に戻す。
茶巾を薬缶から取って、釜の蓋と肩を拭く。
(女子は、茶巾を釜の蓋上から取る。)
釜の蓋は、左側→右側と「り」の字に拭く。
釜の肩も、左側→右側と拭き、茶巾を二つに折って、釜の手前を左から右へ拭く。
(釜の肩の後ろは重なる様に拭き、前は1寸(3cm)ばかり拭き残しておき、拭き残しを二つ折りにした茶巾で拭く。)
茶巾の形をなおし、薬缶の上に戻して、水屋に薬缶を持ち帰る。
再度出てきて、釜を炉または風炉に掛ける。
棚に蓋置を飾っている場合、
釜に水を足す時には、薬缶の口に竹の蓋置を差して持って来ずに、
飾ってある蓋置を使って良いが、
扱いがある蓋置(穂屋など)を飾っている時には、
竹の蓋置を薬缶の口に差して持ち出した方が良い。
参照
2025年8月7日 「炭点前 釜に水 羽箒の扱い」
2021年6月19日 「竹の蓋置」
2018年4月21日 「後炭 準備 茶事」
2014年10月16日 「風炉 土風炉 炭点前 終り」
2017-2-15 修正
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2015年10月1日木曜日
風炉 大板(敷板) (4) 飾り残し柄杓を使う
柄杓の端を左手で取り、少し先に進めながら持ち上げる。
身体の近くに持って来て、左手のすぐ上を右手で取り、
右手を越して、節下を左手で取り直して、右手を切り止めに下げ、左膝上に構える。
右手で蓋置の正面を掌(たなごころ)に入れて、横からにぎり、
正面を客付になる様にして、大板の左端に置き、柄杓を引く。
右手の親指で蓋置の正面を握らない事。
後は通常通り。
2017-2-19 修正
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風炉 大板(敷板) (3) 点前の終わり
柄杓・蓋置を飾り残す時
柄杓は湯返しをする。
柄杓を左膝上に構える。
蓋置正面が掌(たなごころ)の中に入る様に、右手で横から蓋置を持ち、
正面を手前に向けて、風炉の近く少し向こう右寄りに置く。
右手の親指は、蓋置正面を握らない事。
柄杓を蓋置の左側に、左手で置く。
柄杓の柄の先(切り止め)は、5分(1.5cm程)位大板から出る。
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風炉 大板(敷板) (2) 点前の始め
点前の始め
建水から柄杓を取って、左膝上に構え、右手の親指を蓋置正面にかけて、右手で蓋置を取って、正面を客付にして、大板の左端に置き、柄杓を引く。
女子は、
建水から柄杓を上げ、右手で蓋置を取って、柄杓を建水に戻し、蓋置を左手の上で正面が客付になる様に右手で持ち直し、大板の左端に置き、柄杓を引く。
後は、通常通り。
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風炉 大板(敷板) (1)
1尺4寸(約42.4cm) 四方。
風炉の長板を半分にしたもの。
真塗 ・・ 紹鴎好み
ケヤキ地 黒掻合せ塗り ・・ 利休形
アメリカ産松 掻合せ塗り ・・ 吸江斎拝領の瀬戸大水指の敷板として碌々斎が好む
鎌倉彫り ・・ 惺斎好み
カンナ目 ・・ 即中斎好み
不審菴伝来の古形は、細かい荒目板
勝手から三目(時には五目)に大板を置く。
表千家では、風炉・大板で、中置にする事はない。
棚は置かないが、点前の終わり、茶碗と茶器の置き合せは水指の前。中仕舞にはしない。
水指の位置は、空きの左右真ん中。
蓋置は、竹でなくて良い。 陶器など。
柄杓・蓋置を飾り残す時には、湯返しをする。
竹の蓋置を使った場合は、飾り残さない。
大板には、鉄風炉や大きな風炉は似合わない。
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炉釜の大きさと季節 覚々斎
表千家 六代家元 覚々斎は、次のように言われた。
寒い時、大釜が良い。
小釜を掛けて、炭がおこるのを見るのも良い。
平(釜)透木も暖かく見える。春先の暖かい時、火をおおい隠す様で、これも良い。
何にしても状況に合わせて、臨機応変。
2014年11月29日土曜日
釜の湯 煮え音
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2014年10月28日火曜日
炉 濃茶 中蓋
その時、現在の濃茶では、お湯を汲んで茶碗に入れた後、釜に蓋をする(中蓋)が、
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2014年10月15日水曜日
風炉 釜の高さ
5分とは、少々と言う事。 寸法としての5分(1.5cm)の意味ではない。