2015年12月23日水曜日

かき立てツマミ 鐶ツマミ 共蓋の釜

釜の共蓋のツマミに鉄の輪が付いているものがある。

「かき立てツマミ」とか「鐶ツマミ」とか言われる。

男女共に帛紗を使って釜の蓋を取る。
(男子の場合、帛紗が不要な場合は、素手で取ってもよい。)

鉄の輪の突起を下にして(釜の蓋に突起を当てて)、蓋の手前側に鐶ツマミを倒しておく。

帛紗を横にしてツマミの上にかぶせ、右手親指を帛紗の手前の下から輪の中に掛け、
蓋のツマミ向こうを帛紗の上から中指を中心として押さえて、
釜の蓋を手前に引いて、蓋の露を切って、蓋を取る。




釜の蓋の上に茶巾を置く時、鐶が邪魔になる時は、向こう側に倒しておく。

下記も参照
2015年12月23日 「男子 帛紗を使って釜の蓋を取る」 
2016年1月11日「柄杓を構える 左手 握り方


このページ最下部の「ホーム」をクリックすると、私のブログのホームに飛びます。


6 件のコメント:

  1. 「右手親指を帛紗の手前の下から輪の中に掛け」

    この時の親指は素手でしょうか?
    いつも帛紗を輪の中に押し込むようにしていました。(すると帛紗が崩れてしまいます・・・)

    「釜の蓋の上に茶巾を置く時、鐶が邪魔になる時は、向こう側に倒しておく。」

    邪魔にならなければ倒さなくてもよろしいでしょうか。
    必ずしなくてはいけない所作ということではない、と考えてよろしいですか。

    どうぞよろしくお願い申し上げます。

    返信削除
    返信
    1. 鉄の輪の突起を下にして(釜の蓋に突起を当てて)、蓋の手前側に鐶ツマミを倒して、輪の中に指が入り易いようにしておきます。
      畳んだ帛紗を常の様に横にして、鐶ツマミの上に置きます。
      常には帛紗には横から指を掛けますが、今回は前後から指を掛ける様にして、親指を帛紗の下から輪の中に入れます。
      おっしゃる様に、親指は素手で握ります。
      私の絵はそのつもりで描いています。
      蓋がグラグラする事がありますので、帛紗の上から中指を中心として、蓋のツマミの向こう側の部分を押えます。
      鐶ツマミを持って蓋を持ち上げてみると、蓋の前後はどちら側かが少し浮きます。
      普通蓋の向こう側が少し浮く様に作ってありますので、中指を中心として蓋の向こう側を押えてやると、蓋は水平になって落ち着く事になります。
      私の経験では、蓋の手前が浮く様になっている蓋もありました。
      蓋の(釜の)職人がどう扱うのかを知らずに鐶ツマミを付けたのだと思いますので、その場合はツマミを外して付け替えてやると良いと思います。

      鐶ツマミは、邪魔にならなければ手前に倒しておいて良いと思います。
      しかし普通邪魔になるので、向こうに倒すと思います。

      削除
    2. とてもよくわかりました。
      ありがとうございました。

      絵を拝見して「ひょっとして素手!?」と思いました。
      次回から素手でやってみます。

      確かに四本指で向こう側を押さえてもぐらついてしまう蓋に出会ったことあります。ツマミを一度はずして付け替えればいいのですね。

      鐶ツマミ、私はずっと手前に倒したままでした。
      向こう側へ倒す派の方が優勢ですが、手前のまま派もいて、特に邪魔に感じなかったのでそうしてきましたが、今後どちらにしていくかじっくり考えてみることにします。

      お教え心から感謝申し上げます。

      削除
  2. いつもお勉強させて頂いております。 
    3つ程、ご教示願いたいのですが。

    (1)鐶ツマミを向こう側に倒すのは、袱紗を置いた後、素手でするのですか?
    (2)後炭で水を足す場合、茶巾を使い蓋を開ける時
    やはり、袱紗の要領で親指は、下に潜らせますか?
    また水次ぎ後、蓋を閉め、一旦茶巾を蓋にあずける時、鐶ツマミは、どの様に(どのタイミングで)向こう側へ倒すのですか?
    (3)共蓋、雲竜釜のような、筒形釜につき、水次ぎ後釜は、どこを清めるのでしょうか?
    肩の意味が理解できていないので。 

    以上、大変申し訳ございませんが、どうぞ宜しくお願い致します。

    返信削除
    返信
    1. (1)鐶ツマミを向こう側に倒すのは、袱紗を置いた後、素手でするのか?
      →その通りです。
      触ってみられたら分かる通り、実は鐶ツマミは素手で取っても熱くはありません。
      釜から蓋を取る時、
      表千家では、蓋は釜の口を引きずりながら手前に引いて来て最後に口から離して取り上げます。
      共蓋で鐶ツマミの場合は、鐶ツマミを親指を通してにぎり、
      手前に引きずっている時、蓋がブラブラしない様に、中指で蓋をおさえます。
      中指が熱くないように、帛紗の上から中指で押さえています。
      これが、男子でも帛紗を使う理由です。
      鐶ツマミだけを扱う時は熱くないから素手です。

      (2)-1 後炭で水を足す場合、茶巾を使い蓋を開ける時
      やはり、袱紗の要領で親指は、下に潜らせるか?
      →どちらでも宜しいと思います。
      蓋置まで移すだけの短い距離ですから。

      (2)-2 水次ぎ後、蓋を閉め、一旦茶巾を蓋にあずける時、鐶ツマミは、どの様に(どのタイミングで)向こう側へ倒すのか?
      →倒す必要もないでしょう。そのままにしておけばどうですか。
      倒したければ、何時でも倒したいと思った時に倒したらどうでしょうか。

      (3)雲竜釜の様な筒形釜。水次ぎ後釜は、どこを清めるのか?
      →知りません。
      しかし、私の考えですが、
      客の前で普通しない様な仕草をするには、理由があると思います。
      蓋や釜の肩を茶巾で拭くのは、湯気が立つのを客に見て頂きたいからだろうと思います。
      と言う事ならば、蓋と釜を拭けば湯気が立つ訳ですから、
      私なら、釜の口から下の部分を茶巾の幅で拭くと思います。
      こんな事でどうでしょう。

      削除
  3. 大変ご丁寧にご回答頂き、ありがとうございました。
    よく理解出来ました。
    今後とも宜しくお願い致します。

    返信削除