2014年11月29日土曜日

天下三肩衝

楢柴、初花、新田

楢柴肩衝
足利義政 ----→ 島井宗室 → 秋月種実 → 豊臣秀吉 → 徳川家康 → 明暦の大火で焼失

初花肩衝
足利義政 → 村田珠光 ----→織田信長 ----→徳川家康 → 豊臣秀吉 ----→徳川家康 → 松平忠直 → 徳川将軍家

新田肩衝
新田義貞?----→ 村田珠光 → 三好政長 ----→織田信長 → 島井宗室 → 大友宗麟 → 豊臣秀吉 → 大坂城落城で灰の中 → 徳川家康 → 水戸頼房

三肩衝の全てを所持したのは、豊臣秀吉と徳川家康の二人だけ。

                  新田肩衝           初花肩衝






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釜の湯 煮え音

煮え音の移り変り

魚眼(ぎょがん)→ 蚯音(きゅうおん)→ 岸波(がんぱ)70℃ → 遠浪(えんろう)100℃ → 松風(しょうふう)80℃ → 無音(むおん)



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2014年11月23日日曜日

竹台子 一つ飾り

竹台子  村田珠光好み
桐木地、竹の四本柱

諸飾りで使うものであったが、七代 如心斎により、一つ飾りが工夫された。

如心斎好み・・地板中央に鳳凰風炉、富士釜を置く。

但し、竹台子は風炉の一つ飾りだけに用いるものではなく、風炉、炉いずれの季節にも使用する。

竹台子一つ飾り

薄茶器は、天板客付三分の一。
茶入は、棚前右寄り、薄茶器より少し右になる。
「三分の一」とは、中央(風炉釜の位置)を少し外すとの意味で、物理的な1/3ではない。

蓋置を地板の風炉の前左に置き、蓋置に引いた柄杓は、風炉の中央になる。

蓋置の正面は右向き、蓋置正面に右手親指を掛けて置く。
女子の場合、蓋置を左掌の上で正面が右向きになる様に持ち直しても良い。

仕服は、天板勝手付き手前に載せる。

水指は、細水指を台子左端手前に、居前に向けて斜めに飾る。

点前の終わりには、
柄杓を、地板の上勝手付きの方に左手で縦に置き、
蓋置は、正面を手前になる様に直して、柄杓の右側に節に三分の一位かかる位置に右手で置く。
柄杓・蓋置を飾り残す為、蓋置は竹でなく、少し侘びた焼物などを使う。
竹の蓋置は飾り残さない。
中仕舞にはしない。

拝見がある場合、
柄杓・蓋置を地板に飾ってから、
茶碗を動かす時は、膝前に取り敢えず仮置きして、茶入(又は 茶器)を拝見に出し、
さらに、茶杓・仕服を出した後、茶碗と茶入を置き合せていた位置の中央に、
膝前の茶碗を戻して、建水を持って水屋に戻る。





下記を参照。

2014年10月13日 「風炉 中置 濃茶(拝見に出す時の茶碗の仮置き)
2014年10月13日 「風炉 中置 濃茶(始まり)
2015年10月18日 「風炉一つ置 茶器仮置き
2016年5月11日 「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年5月11日 「風炉 大棚、長板


2016-09-01 修正
2017-10-07 修正(拝見がある時の茶碗の仮置きを追加)
2017-10-11 修正

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2014年11月19日水曜日

腰掛 煙草盆 円座 扱い

腰掛の煙草盆などの置き方と扱い

腰掛の下座側(正客座の反対、お詰の側)に、必要数の円座を重ね、
その円座の上に、煙草盆の正面を横にして(正客の方に向けて)、置いてある。

正客は腰掛に来たら、先ず正客と次客の間に、煙草盆の正面を正客の方に向けて置いて、
自分の円座を置いて、そのまま円座に腰を下ろす。
又は、
先ず円座を並べて、正客の円座と次客の円座の間に、煙草盆の正面を正客の方に向けて置いて、自分の円座に腰を下ろす。

正客に円座や煙草盆を扱わせたら失礼だと思われる場合には、次客以下の誰かが、正客に断って、円座や煙草盆を正客に替って動かす事。
例えば、自分の師匠(先生)のお供で茶事に連れて行って頂いた場合などが、これに当たる。

席入りする場合には、お詰が円座と煙草盆を、初めに置いてあった通りに戻しておく。
お詰以外の客は、夫々の円座を、座っていた腰掛の背中に立てかけてから、蹲に向かう。

腰掛の上座側は、茶室に近い方にある。

寄付に出す煙草盆には、キセルを付けないが、腰掛・茶室内に出す煙草盆にはキセルを付ける。


2016年3月3日 「腰掛 円座 煙草盆 手あぶり 茶事」を参照のこと。





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2014年11月17日月曜日

秋の七草

秋の七草

萩・尾花(ススキ)・葛・撫子・女郎花・藤袴・桔梗


山上憶良(西暦700年前後の人)に二首の歌がある。

秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数ふれば 七種(ななくさ)の花

萩の花 尾花葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 朝貌の花

一首目は、「五・七・五・七・七」の短歌で、
二首目は、「五・七・七、五・七・七」の旋頭歌。

「朝貌の花」は、諸説があるが、
一般的には「キキョウ(桔梗)」を指すとするのが有力な説。

山上臣憶良詠秋野花二首
 秋野尓 咲有花乎 指折 可伎數者 七種花
 萩之花 乎花葛花 瞿麥之花 姫部志 又藤袴 朝皃之花



覚え方
「ハギ・キキョウ / クズ・フジバカ / オミナエシ / オバナ・ナデシコ / 秋の七草」




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2014年11月13日木曜日

羽箒 羽根 炭点前

炭斗に仕組む羽箒には、右羽根と左羽根がある。
鳥の羽根を3枚重ねてある。「三羽」(みつばね)と言う。

一般的に、風炉の羽根は右側が広く、炉の羽根は左側が広いと言われている。
しかし、風炉と炉で羽根を替えている訳ではない。

炭点前の始まりで、炭斗から羽根と火箸を下すと、

風炉では、
風炉に近い方に、火箸を置き、並べて羽根を置く。

炉では、
炉に近い方に、羽根を置き、並べて火箸を置く。
炉に火箸が落ちない様に、羽根を炉に近い方に置くと思われる。

羽根の置き方は、
火箸の側に、羽根の狭い方を向ける原則がある。

よって広間の場合は、いわゆる風炉の羽根、炉の羽根と言われる通りに、羽根が使われる。

但し、向切(本勝手)の場合は、
炉の左側に炭斗を置くので、羽根の左側に火箸を並べる事になる。

火箸の側に羽根の狭い方を向ける原則があるので、羽根は広間で風炉に使う羽根を用いる事になる。
向切の場合の羽根は、いわゆる風炉の羽根である。



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中仕舞 炉 濃茶 風炉 薄茶 広間

中仕舞(なかじまい)には、2種ある。

1.炉の濃茶の中仕舞

濃茶を正客が一口飲んで、亭主が服加減をお訊ねした後、釜の蓋を閉め柄杓・蓋置を建水に畳んで、客付に廻る事。

2.風炉・薄茶・広間の運びの中仕舞

広間の(水指)運び出しの時、点前の最後に、膝前に茶碗・茶器を置き合わせる事。

茶杓を帛紗で拭き、そのまま帛紗を左手に持たせて、右手で茶碗を膝前左に寄せ、茶器も右手で左に寄せ茶碗と置き合わせる。

その後、建水の上で左手の帛紗の茶を払い帯につける。

女子は、
茶杓を拭いた帛紗を帯に付けた後、茶碗を右手だけで左に寄せる。次に茶器を右手で茶碗と置き合わせる。

左手は膝上に置いたまま、左手で茶碗をあしらう事はしない。
男が右手だけで茶碗を左に寄せるので、女も右手だけで寄せるのだと思われる。


2014年11月13日「本仕舞 点前の終わり」 を参照。


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本仕舞 点前の終わり

本仕舞 (ほんじまい)

点前が終わる時、最初の運びつけの位置に、茶碗と茶器を置き合わせる。

小間では、本仕舞。


2014年11月13日「中仕舞 炉 濃茶 風炉 薄茶 広間」 を参照。



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2014年11月12日水曜日

溜塗 春慶塗 掻合塗 漆

溜塗(ためぬり)

表層に透明漆を塗ったもの。
下層の漆が透けて見えるが、下層の漆の色より少し鈍く落ち着いた色になる。
新しい時には木地の木目は見えないが、時間の経過により紫外線の効果で漆が落ち着いて、木目が見えて来る。



下層の色によって、様々な溜塗が存在する。

「朱溜」(しゅだめ)
最も一般的な溜塗の色。
下に朱漆を塗った後に、透漆(すきうるし)で仕上げると、あずき色になる。

「木地溜」(きじだめ)
木地に漆を染み込ませて固めた後、下地で木の肌を隠してしまわず、木地の上にすぐ透漆を塗ると、表面から木目が見える。


春慶塗(しゅんけいぬり)

木地を目止めした後、黄色または紅色の染料で下塗りし、木目がよく見える様に、その上に油を加えた漆を塗り、その後透漆で仕上げる。
木地の木目が透けて見える。
柿色を原則とする。

春慶塗も木地溜の一種。




掻合塗(かきあわせぬり)

柿渋を数回塗り重ねた後に、一二回漆で仕上げる簡素な方法。





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2014年11月10日月曜日

薄板 丸香台 花入

丸香台を使う花入は、

土物花入
竹置き花入
稲塚 七代 如心斎好み
立鼓花入

2015年10月1日 「立鼓の花入 覚々斎」 を参照のこと。







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2014年11月9日日曜日

島台茶碗 如心斎 重ね茶碗

島台茶碗

本歌は、七代 如心斎手作り。
大振りの茶碗。
下 ・・ 1尺1寸5分 (約34.8cm)
上 ・・ 7寸5分 (約22.7cm)

如心斎手作りの本歌は、如心斎から川上不白へ与えられた。
利休辞世の掛物を江戸冬木家から如心斎にもたらした功による。

楽七代 長入の写しがある。

十代 吸江斎は、10歳の時紀州徳川家に初出仕し、十代治宝公にお目見えした。
翌月、初めて治宝公にお茶を差し上げたが、
その時の茶碗が、如心斎の本歌を楽十代 旦入が写した小振りの島台茶碗。

十二代 惺斎が、如心斎好み島台茶碗の小を大として、楽十二代 弘入に焼かせた好みの島台茶碗がある。

現在使われている島台茶碗は、惺斎好みが基本となっている。

吸江斎が紀州治宝公に差し上げた島台茶碗については、「十」が重なっています。
十代 吸江斎 10歳 文政10年10月 初出仕
十代 治宝公
十代 旦入


如心斎手作り島台茶碗写し 七代 長入作


小は、内 金箔。 大は、内 銀箔。


下記も参照のこと。

2015年12月23日 「重ね茶碗 島台茶碗 客の作法
2015年12月23日 「重ね茶碗 島台茶碗 亭主の点前 炉
2016年12月12日 「重ね茶碗 茶事 今と昔


2016-12-12 修正


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煙草盆 小奉書

煙草盆には、小奉書を折って下敷きとして敷くが、

丸い煙草盆の小奉書は、八角に折る。

敷板のある煙草盆には、紙は敷かない。








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2014年11月4日火曜日

黒木 大原女

黒木 くろき

生木を一尺程に切り、燃え易いように、かまどで黒く蒸して、薪にしたもの。

京の八瀬・大原の黒木を頭に載せて売り歩いたのが、大原女。

黒木が軒下に積まれるようになると、冬の到来。



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2014年11月3日月曜日

仕服の紐 緒縒

茶入や茶碗などを入れる袋を「仕服(袋)」と言う。

仕服の口を縛る為の紐を、「緒(お)」と言う。
細めの糸を撚って作る。

緒を通す為に、袋の口の周囲にかがり付けた細めの紐(細めの糸を撚った物)を、「縒(つがり)」と言う。

緒を結んだを所を、「打止め」と言う。

緒と縒を合わせて、緒縒(お つがり)と言う。



二種類の裂地で作った仕服を「片身替り」と言う。


2014年10月13日 「茶入の仕服 ひだの数」 を参照。


2017-01-10 追加



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