茶通箱には、「二つ入り茶通箱」と「三つ入り茶通箱」がある。
二つとも水屋の物である。
相伝の茶通箱で使われるのは、「二つ入り茶通箱」である。
小間の水屋には、「二つ入り茶通箱」を使う。
広間の水屋には、「三つ入り茶通箱」を使う。
広間では客人数が多い場合があるので、替え茶器を入れておく為、「三つ入り茶通箱」にする。
稽古の水屋では、普通「三つ入り茶通箱」を置いてある。
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2019年10月6日日曜日
2019年4月21日日曜日
2018年3月16日金曜日
稽古 お辞儀 総礼 茶事(2)
お茶を習い始めた頃には、いつ誰に対してお辞儀するものやら、中々分からない。
いつの間にか自然に身についてくるが、お辞儀の意味が分かって来るのは、随分後になる。
点前の途中のお辞儀は何故しているのか再度書いてみた。
稽古であれば、
始めに、亭主役は、茶碗を膝前に置き、襖を開けて一礼、同時に客も全員お辞儀をする。
また、終りには、亭主は、水次薬缶を膝前に置いて、一礼、同時に客も一礼して、亭主は襖を閉める。
これは、稽古の始めと終わりの稽古人同士の挨拶である。
実際の茶事では行わない仕草である。
点前の途中のお辞儀は、お茶の稽古を始めた人には分かりにくい。
亭主がお辞儀をして、客がお辞儀を返す。
また、客がお辞儀をして、亭主がお辞儀を返す。
薄茶の場合、
(1)点前の始まりで、亭主は建水を持ち出し、蓋置に柄杓を引いた後、一礼する。
これは、膝の挨拶とも言い、客に向かって、「お楽にして下さい」と言っている一礼である。
亭主から「お楽にして下さい」と言われたので、客はそれを受けて、礼を返している。
何しろ、
亭主がお辞儀をして、客がお辞儀を返す。
また、客がお辞儀をして、亭主がお辞儀を返す。
いつの間にか自然に身についてくるが、お辞儀の意味が分かって来るのは、随分後になる。
点前の途中のお辞儀は何故しているのか再度書いてみた。
稽古であれば、
始めに、亭主役は、茶碗を膝前に置き、襖を開けて一礼、同時に客も全員お辞儀をする。
また、終りには、亭主は、水次薬缶を膝前に置いて、一礼、同時に客も一礼して、亭主は襖を閉める。
これは、稽古の始めと終わりの稽古人同士の挨拶である。
実際の茶事では行わない仕草である。
点前の途中のお辞儀は、お茶の稽古を始めた人には分かりにくい。
亭主がお辞儀をして、客がお辞儀を返す。
また、客がお辞儀をして、亭主がお辞儀を返す。
どちらにしろ、亭主と客は同時にお辞儀をしている訳ではない。
薄茶の場合、
(1)点前の始まりで、亭主は建水を持ち出し、蓋置に柄杓を引いた後、一礼する。
これは、膝の挨拶とも言い、客に向かって、「お楽にして下さい」と言っている一礼である。
亭主から「お楽にして下さい」と言われたので、客はそれを受けて、礼を返している。
(2)客は薄茶碗を取り込んだ後、「お茶を頂戴します」と一礼して、お茶を頂く。
亭主は客のその挨拶を受けて、「どうぞ」と礼を返している。
(3)正客は、連客にお茶が一巡した後、客にもう十分か尋ねてから、亭主に向かって、「お仕舞い」して頂く様に、一礼する。
亭主は正客のその挨拶を受けて、茶碗を持ったまま、軽く「分かりました」との礼を返す。
(4)亭主は、その後、茶碗を膝前に置いて、「それでは、お仕舞します」とキチンと一礼する。
客は全員で、亭主のその挨拶を受けて、「有難うございました」との礼を返す。
亭主の薄茶点前に対しての客全員からの感謝の一礼である。
濃茶の場合、薄茶との違いのみを書いてみると、
(5)正客が、濃茶と出帛紗を取り込んだ後、
次客側に、茶碗と出帛紗を置いて、正客は「お先に頂きます」と次客以下に一礼する。
次客以下全員は、「どうぞ」と礼を返す。
(6)正客が濃茶を飲んでいる途中に、
次客は三客に向かって「お先に頂きます」と一礼する。
三客は、「どうぞ」と次客に礼を返す。
(7)正客は濃茶を飲んだ後、茶碗と出帛紗を次客に送る。
正客は「お先に頂きました」と次客に一礼する。
次客は、「どういたしまして」と正客に礼を返す。
(8)客全員が濃茶を飲み終わり、茶碗と出帛紗の拝見も終わると、正客は茶碗と出帛紗を亭主に返す。
亭主が出帛紗と茶碗を取り込み、茶碗を膝前に置いた所で、
客全員は、「有難うございました」との一礼をする。
亭主の濃茶点前に対しての客全員からの感謝の一礼である。
亭主は、「どういたしまして」と客全員に礼を返す。
(9)亭主は茶碗をお湯でゆすいだ後、茶碗を膝前に置いて、
「お仕舞します」と正客に向かって一礼する。
客全員にではなく、正客に向かって言っている。
客全員にではなく、正客に向かって言っている。
正客は、「有難うございました」と亭主に礼を返す。
(10)拝見があれば、正客が拝見を亭主に請い、亭主がそれを受ける事になる。
拝見物を返す時も同様に、正客が亭主に尋ね、亭主がそれに答える事になる。
何しろ、
亭主がお辞儀をして、客がお辞儀を返す。
また、客がお辞儀をして、亭主がお辞儀を返す。
亭主と客は同時にお辞儀をしている訳ではない。
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2018年2月11日日曜日
道具 仮置き 客
拝見その他で、客が亭主の道具を手元に持って来て仮置きする場合がある。
お茶の習い始めには、どちらからどの順番で並べるか迷う事がよくあった。
理屈を知らないから迷いが出て来るので、出来るだけ理屈を知り、考える様にした方がよい。
道具の仮置きについて、濃茶の御三器(茶入、茶杓、仕服)を例にして記してみる。
お茶では、原則、格の高い道具は右手で扱う。
よって、
仮置きする場合も、右手の方向から左手の方向へ、格の高いものから順に置く事になる。
自分の前に並べる時には、
自分の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
末客が道具を正客に返す場合、正客の前に並べて置く時には、
正客の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
正客が亭主に道具を返す時に置く場合も同じで、
亭主の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
この時には、拝見する順番に並べる。
正客から見て、左から右の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
これは、普段稽古をする上座床(正客の右手側に床がある)の場合である。
下座床(正客の左手側に床がある)の場合も、理屈を考えれば直ぐ分かる事で、
拝見する前の正客は、正客から見て右の方から、左の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
上座床の場合とは逆に並べる事になる。
下座床でもそれ以外の場合は、上座床の場合と同じ様に、右手の方向から左手の方向へ置く。
普段の稽古する広間は、上座床が大半であるが、
小間では、下座床が結構多くあるので、知っておいて悪くない。
下記も参照
2014年10月30日 「茶入・茶器・茶碗等の格 扱い」
2015年4月7日 「正客の席 表千家 上座床・下座床」
2015年4月20日 「下座床 濃茶 客 茶碗と出し帛紗」
2017年10月9日 「茶碗と茶器(茶入)の置き合せ 道具の格」
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お茶の習い始めには、どちらからどの順番で並べるか迷う事がよくあった。
理屈を知らないから迷いが出て来るので、出来るだけ理屈を知り、考える様にした方がよい。
道具の仮置きについて、濃茶の御三器(茶入、茶杓、仕服)を例にして記してみる。
お茶では、原則、格の高い道具は右手で扱う。
よって、
仮置きする場合も、右手の方向から左手の方向へ、格の高いものから順に置く事になる。
自分の前に並べる時には、
自分の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
末客が道具を正客に返す場合、正客の前に並べて置く時には、
正客の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
正客が亭主に道具を返す時に置く場合も同じで、
亭主の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
但し、例外が一つだけある。
それは拝見する前に、正客が自席の前に仮置きする時である。この時には、拝見する順番に並べる。
正客から見て、左から右の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
これは、普段稽古をする上座床(正客の右手側に床がある)の場合である。
下座床(正客の左手側に床がある)の場合も、理屈を考えれば直ぐ分かる事で、
拝見する前の正客は、正客から見て右の方から、左の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
上座床の場合とは逆に並べる事になる。
下座床でもそれ以外の場合は、上座床の場合と同じ様に、右手の方向から左手の方向へ置く。
小間では、下座床が結構多くあるので、知っておいて悪くない。
2014年10月30日 「茶入・茶器・茶碗等の格 扱い」
2015年4月7日 「正客の席 表千家 上座床・下座床」
2015年4月20日 「下座床 濃茶 客 茶碗と出し帛紗」
2017年10月9日 「茶碗と茶器(茶入)の置き合せ 道具の格」
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2017年10月9日月曜日
茶碗と茶器(茶入)の置き合せ 道具の格
点前の始まりで水指の前に茶碗と茶器(茶入)を置き合せるが、
格の高い物(重要な物、茶入や茶器)を客付きに置いている。
本勝手であれば、客付きである茶碗の右側に茶器(茶入)を置く。
薄茶の運びであれば、
格の高い道具を持つ右手に格の高い茶器を持って、格の低い道具を持つ左手に格の低い茶碗を持って、水屋から運び出す。
水指前に座って、持って来たそのままに、茶器と茶碗を置いている訳ではない。
客付きに近い右手に格の高い茶器を持っているから、持ってきたそのままに茶器と茶碗を置いている。
逆勝手の場合を考えてみると分かる。
水屋から運び出す時には、右手に茶器を持ち、左手に茶碗を持って、出て来るが、
坐って水指前に置き合せる時には、
右手の茶器を客付きに近い左側に置き、
左手の茶碗は右手に握り替えて茶器の右側に置く。
ついでに、
茶入・茶器の蓋を置く場所についても、同じ事が言える。
濃茶を入れる茶入や茶器(棗など)については、
蓋を置く位置は茶碗の客付き(本勝手では、茶碗の右側)になる。
濃茶を入れることのない茶器の蓋は、茶碗と膝の間に置いている。
逆勝手の場合は、
茶碗の客付き(左側)に置きづらいので、全ての蓋を茶碗と膝との間に置いている。
参照
2015年2月12日 「逆勝手 客 お茶の飲み方」
2014年10月30日 「茶入・茶器・茶碗等の格 扱い」
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格の高い物(重要な物、茶入や茶器)を客付きに置いている。
本勝手であれば、客付きである茶碗の右側に茶器(茶入)を置く。
薄茶の運びであれば、
格の高い道具を持つ右手に格の高い茶器を持って、格の低い道具を持つ左手に格の低い茶碗を持って、水屋から運び出す。
水指前に座って、持って来たそのままに、茶器と茶碗を置いている訳ではない。
客付きに近い右手に格の高い茶器を持っているから、持ってきたそのままに茶器と茶碗を置いている。
逆勝手の場合を考えてみると分かる。
水屋から運び出す時には、右手に茶器を持ち、左手に茶碗を持って、出て来るが、
坐って水指前に置き合せる時には、
右手の茶器を客付きに近い左側に置き、
左手の茶碗は右手に握り替えて茶器の右側に置く。
逆勝手でも、客付きに近い方に格の高い茶器を置いている。
逆勝手の濃茶の場合も同じで、運び出すことはないが、茶碗と置き合せる時には、茶入は客付きに近い左側に動かす。
茶器(茶入)と茶筅を並べて置く時には、粗相しない様に(茶筅を倒さない様に)茶筅を右側に置いている。
これは本勝手でも逆勝手でも同じ。
ついでに、
茶入・茶器の蓋を置く場所についても、同じ事が言える。
濃茶を入れる茶入や茶器(棗など)については、
蓋を置く位置は茶碗の客付き(本勝手では、茶碗の右側)になる。
濃茶を入れることのない茶器の蓋は、茶碗と膝の間に置いている。
逆勝手の場合は、
茶碗の客付き(左側)に置きづらいので、全ての蓋を茶碗と膝との間に置いている。
参照
2015年2月12日 「逆勝手 客 お茶の飲み方」
2014年10月30日 「茶入・茶器・茶碗等の格 扱い」
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2017年5月11日木曜日
前茶 茶事
数か月前招かれた茶事では、濃茶が懐石の前に出されたが、初めての経験だったので、少し調べてみた。
前茶の茶事と言うらしい。
寒季に行われる夜咄や暁の茶事で、温まって頂きたいと、初座席入の直ぐ後に薄茶を供されるのも前茶と言うが、それとは別物である。
前茶の茶事は、正午の茶事の変形で、懐石を出す前に濃茶を差し上げるやり方になっている。
初座席入 → 初炭 → 菓子 → 中立 → 後座席入 → 濃茶 → 広間に移る
→ 懐石 → (後炭) → 薄茶
古くから行われている訳ではなく、昭和になってから行われるようになったらしい。
これが行われるようになった理由は知らないが、
想像するに、
(1)一度に大人数(10人~13人位?)を招きたい
(2)小間を使いたい
事から、行われるようになったのではないだろうか。
茶事の雰囲気を盛り上げるのは、やはり小間であるが、
懐石を出すには小間では窮屈すぎる人数であることから、
濃茶を小間で先に差し上げてしまって、広間に移って懐石・薄茶の順序にすると解決すると言ったところだろう。
懐石が出されない位に詰め込まれて小間で濃茶を頂いても、茶事の雰囲気は出てこないので、
矢張り、人数を減らして小間で懐石も頂く形式の方が、茶事に来た気分になる。
私は、初座から後座まで同じ小間で行われる茶事の方が好きだ。
前茶の茶事ではなくとも、濃茶の後 広間に移って薄茶を頂く場合もあるが、
茶事の流れが途切れてしまい、あまり好ましいやり方とは、私には思われない。
数か月前の私が招いて頂いた茶事は、客5人であり小間で懐石を頂けない人数ではなかったので、何の為に前茶の茶事にされたのか、理由は分からない。
「同門」を見ていたら、而妙斎宗匠の喜寿の茶事は、前茶でされていた。
今回のような家元お祝いの茶事では、招かれる客も多く、一席の人数も不審菴で懐石を出すには窮屈になるだろうから、
不審菴で濃茶、残月亭で懐石と薄茶となるのは仕方ない事なのだろう。
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前茶の茶事と言うらしい。
寒季に行われる夜咄や暁の茶事で、温まって頂きたいと、初座席入の直ぐ後に薄茶を供されるのも前茶と言うが、それとは別物である。
前茶の茶事は、正午の茶事の変形で、懐石を出す前に濃茶を差し上げるやり方になっている。
初座席入 → 初炭 → 菓子 → 中立 → 後座席入 → 濃茶 → 広間に移る
→ 懐石 → (後炭) → 薄茶
古くから行われている訳ではなく、昭和になってから行われるようになったらしい。
これが行われるようになった理由は知らないが、
想像するに、
(1)一度に大人数(10人~13人位?)を招きたい
(2)小間を使いたい
事から、行われるようになったのではないだろうか。
茶事の雰囲気を盛り上げるのは、やはり小間であるが、
懐石を出すには小間では窮屈すぎる人数であることから、
濃茶を小間で先に差し上げてしまって、広間に移って懐石・薄茶の順序にすると解決すると言ったところだろう。
懐石が出されない位に詰め込まれて小間で濃茶を頂いても、茶事の雰囲気は出てこないので、
矢張り、人数を減らして小間で懐石も頂く形式の方が、茶事に来た気分になる。
私は、初座から後座まで同じ小間で行われる茶事の方が好きだ。
前茶の茶事ではなくとも、濃茶の後 広間に移って薄茶を頂く場合もあるが、
茶事の流れが途切れてしまい、あまり好ましいやり方とは、私には思われない。
数か月前の私が招いて頂いた茶事は、客5人であり小間で懐石を頂けない人数ではなかったので、何の為に前茶の茶事にされたのか、理由は分からない。
「同門」を見ていたら、而妙斎宗匠の喜寿の茶事は、前茶でされていた。
今回のような家元お祝いの茶事では、招かれる客も多く、一席の人数も不審菴で懐石を出すには窮屈になるだろうから、
不審菴で濃茶、残月亭で懐石と薄茶となるのは仕方ない事なのだろう。
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2017年1月10日火曜日
小間 台目切 初炭点前 羽箒・香合
炉 初炭
炭点前の順序は、広間四畳半切 大棚(長板)とおおよそ同じ。
隅棚や釣棚がある場合には、初座には棚に羽箒・香合を飾る。
中柱には、普通袋釘を打ってあるので、袋釘がある場合は、羽箒を袋釘に掛ける。
釣棚の下段中央に香合を飾る。
炭斗、灰器を持って出て、置き付ける。
中柱がない場合、
又、棚に向き直って、香合を取り、左手に持たせ、炉に廻って香合を置く。
羽箒は、最初は炭斗と炉縁の間の炉に近く置き、羽箒を使った後は香合の右に縦に置く。
炭点前の順序は、広間四畳半切 大棚(長板)とおおよそ同じ。
隅棚や釣棚がある場合には、初座には棚に羽箒・香合を飾る。
中柱には、普通袋釘を打ってあるので、袋釘がある場合は、羽箒を袋釘に掛ける。
釣棚の下段中央に香合を飾る。
炭斗、灰器を持って出て、置き付ける。
中柱がない場合、
棚の方に向かい、右手で羽箒を取り、左手であしらって、膝前に置く。
次に香合を右手で取って、左手に持たせ、
右手に羽箒を取って、炉に向き直り、羽箒を置き、
右手に羽箒を取って、炉に向き直り、羽箒を置き、
次に左手の香合も右手に取って置く。
女子は別々に置く。
棚に向かって、右手で羽箒を取って、左手であしらい、
女子は別々に置く。
棚に向かって、右手で羽箒を取って、左手であしらい、
右手に取り直して、右手に持たせ、炉に廻って羽箒を置く。
又、棚に向き直って、香合を取り、左手に持たせ、炉に廻って香合を置く。
羽箒は、最初は炭斗と炉縁の間の炉に近く置き、羽箒を使った後は香合の右に縦に置く。
香合は、炭斗正面の縁内に置く。
羽箒・香合を置き付けてから、釜鐶・火箸を炭斗から下ろす。
釜鐶は、炭斗手前の縁外に置く。
火箸は、炭斗と羽箒の間に置く。
炉縁→羽箒→火箸→炭斗と並ぶ。
中柱に袋釘がある場合、
羽箒・香合を置き付けてから、釜鐶・火箸を炭斗から下ろす。
釜鐶は、炭斗手前の縁外に置く。
火箸は、炭斗と羽箒の間に置く。
炉縁→羽箒→火箸→炭斗と並ぶ。
中柱に袋釘がある場合、
中柱の方に向き、左手で羽箒を取り、右手で膝前に置いてから、
次に香合を右手で取って、左手に持たせ、
右手に羽箒を持って、炉に向き直り、羽箒を置き、香合も右手に取って置く。
女子は別々に取って置く。
袋釘に掛けた羽箒を左手で取るについて、文字だけ見ると、右手の方が取り易そうに感じるが、
実際自分で羽箒を取ってみると、右手では非常に取りにくい、左手の方が取り易い。
次に香合を右手で取って、左手に持たせ、
右手に羽箒を持って、炉に向き直り、羽箒を置き、香合も右手に取って置く。
女子は別々に取って置く。
袋釘に掛けた羽箒を左手で取るについて、文字だけ見ると、右手の方が取り易そうに感じるが、
実際自分で羽箒を取ってみると、右手では非常に取りにくい、左手の方が取り易い。
下記も参照
2020年12月9日 「抱清棚 初炭 羽箒の扱い」
2020年12月9日 「抱清棚 初炭 羽箒の扱い」
2016年1月11日 「炉 長板 諸飾り 炭点前」
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉」
2014年11月13日 「羽箒 羽根 炭点前」
2014年12月2日「羽箒と香合 炉 初炭 台目柱」は、この項に統合して、削除した。
2017-01-10 修正
2017-10-26 修正
2020-12-9 修正
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉」
2014年11月13日 「羽箒 羽根 炭点前」
2014年12月2日「羽箒と香合 炉 初炭 台目柱」は、この項に統合して、削除した。
2017-01-10 修正
2017-10-26 修正
2020-12-9 修正
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隅炉 炭点前 拝見
隅炉を持っていないので、点前について私は殆ど知識がない。
風炉の本勝手とほぼ同じにすれば良いと思う。
客になる事はあると思うので、
その場合の留意点だけ書いておく。
隅炉の炭点前では、
客は炉の近くに寄って拝見することは出来ない。
正客は、炭点前の終わりに香合の拝見を請うた時、炭の拝見も請う。
亭主が、灰器を持って退出し、茶道口に控えるので、
客は、正客から順に炉の近くに拝見に出て、自席に戻る。
亭主は、再び席に出て釜を掛ける。
後は同じ。
表千家にはない風炉の炭拝見と同じ。
下記も参照
2015年10月19日 「茶事 炭拝見 風炉」
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風炉の本勝手とほぼ同じにすれば良いと思う。
客になる事はあると思うので、
その場合の留意点だけ書いておく。
隅炉の炭点前では、
客は炉の近くに寄って拝見することは出来ない。
正客は、炭点前の終わりに香合の拝見を請うた時、炭の拝見も請う。
亭主が、灰器を持って退出し、茶道口に控えるので、
客は、正客から順に炉の近くに拝見に出て、自席に戻る。
亭主は、再び席に出て釜を掛ける。
後は同じ。
表千家にはない風炉の炭拝見と同じ。
下記も参照
2015年10月19日 「茶事 炭拝見 風炉」
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2016年5月17日火曜日
組合点 習事
組合点
組合点は、建水に由緒がある場合に、それをあらかじめ点前座に飾って濃茶を点てる点前。
拝領物、名物等の建水を重んじて扱う時に行われる。
千家四代 江岑が紀州徳川家初代頼宣 南龍公より南蛮瓶蓋(なんばんかめぶた)の建水を拝領して、その建水を点前座に飾ったのが、「組合点」の始まり。
建水を重んじる点前であるので、木地曲げの建水を使うことはない。
建水は点前座に飾るものではないので、
あらかじめ建水を点前座に飾る為には、
通常建水より前に運び出す(もしくは飾っておく)道具を全て前もって飾っておく。
よって組合点では、建水以外に、
茶入、茶碗、水指、茶杓、茶筅・茶巾、柄杓・蓋置も飾っておく。
亭主は、出帛紗のみを懐中して席に入る事になる。
通常、広間の場合、棚を用いて、柄杓・蓋置は棚に飾る。
小間の場合に、
釣り棚(隅棚)、柄杓釘、道庫がある場合には、それに柄杓・蓋置を飾る。
無い場合には、膝前少し先の勝手付きに蓋置を置き、それに柄杓を縦に引いておく。
炉の場合、
組合点では膝前に少し余裕を持って座るが、
それでも建水が大きくて、膝前に置くには余裕がない時には、
膝前少し左に、建水(茶碗・茶入も入れたまま)を置き、茶碗・茶入を膝前に取る。
七代 如心斎(1700年前半の家元)の頃までは「組合手前」、
八代 啐啄斎(1700年後半の家元)頃から「組合点」と言ったらしい。
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組合点は、建水に由緒がある場合に、それをあらかじめ点前座に飾って濃茶を点てる点前。
拝領物、名物等の建水を重んじて扱う時に行われる。
千家四代 江岑が紀州徳川家初代頼宣 南龍公より南蛮瓶蓋(なんばんかめぶた)の建水を拝領して、その建水を点前座に飾ったのが、「組合点」の始まり。
建水を重んじる点前であるので、木地曲げの建水を使うことはない。
建水は点前座に飾るものではないので、
あらかじめ建水を点前座に飾る為には、
通常建水より前に運び出す(もしくは飾っておく)道具を全て前もって飾っておく。
よって組合点では、建水以外に、
茶入、茶碗、水指、茶杓、茶筅・茶巾、柄杓・蓋置も飾っておく。
亭主は、出帛紗のみを懐中して席に入る事になる。
通常、広間の場合、棚を用いて、柄杓・蓋置は棚に飾る。
小間の場合に、
釣り棚(隅棚)、柄杓釘、道庫がある場合には、それに柄杓・蓋置を飾る。
無い場合には、膝前少し先の勝手付きに蓋置を置き、それに柄杓を縦に引いておく。
炉の場合、
組合点では膝前に少し余裕を持って座るが、
それでも建水が大きくて、膝前に置くには余裕がない時には、
膝前少し左に、建水(茶碗・茶入も入れたまま)を置き、茶碗・茶入を膝前に取る。
七代 如心斎(1700年前半の家元)の頃までは「組合手前」、
八代 啐啄斎(1700年後半の家元)頃から「組合点」と言ったらしい。
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2016年4月12日火曜日
向切 炭斗に炭を組む 小間 炉
炉が向切の場合、炭斗は炉の左側に置く。
よって、炭斗の炭の組み方は、炉・風炉の右側に炭斗を置く広間の場合と逆になる。
胴炭を中心として、
炭斗の左側に、添炭・丸管・割管・枝炭・釜敷を入れる。
右側に、火箸・鐶(火箸に掛けて)・香合・羽箒を置く。
火箸・羽箒を下ろす位置は、炉の左横に羽箒、その左に火箸、その左に炭斗となる。
香合は、羽箒の先に置く。
灰器を仮置きする場所は、炭斗の更に左側(少し前)となる。
羽箒の仮置きは、灰器の前に斜めにして置く。
羽箒の羽根の狭い方が火箸を向く原則があるので、羽は所謂「風炉の羽根」を使う。
2014年11月13日「羽箒 羽根 炭点前」を参照のこと。
炭斗から羽箒・火箸・釜敷を取る(入れる)時は、左手を使う。
香合だけは、右手を使う。
香を焚く為に、香合を左手に載せている場合は、右手で火箸を取る(置く)。
写真の炭斗の火箸には鐶が掛かっていないが、これは自在で釜を吊っている為で、
五徳に釜を載せている場合には、火箸に鐶を掛けて持ち出す。
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よって、炭斗の炭の組み方は、炉・風炉の右側に炭斗を置く広間の場合と逆になる。
胴炭を中心として、
炭斗の左側に、添炭・丸管・割管・枝炭・釜敷を入れる。
右側に、火箸・鐶(火箸に掛けて)・香合・羽箒を置く。
火箸・羽箒を下ろす位置は、炉の左横に羽箒、その左に火箸、その左に炭斗となる。
香合は、羽箒の先に置く。
灰器を仮置きする場所は、炭斗の更に左側(少し前)となる。
羽箒の仮置きは、灰器の前に斜めにして置く。
羽箒の羽根の狭い方が火箸を向く原則があるので、羽は所謂「風炉の羽根」を使う。
2014年11月13日「羽箒 羽根 炭点前」を参照のこと。
炭斗から羽箒・火箸・釜敷を取る(入れる)時は、左手を使う。
香合だけは、右手を使う。
香を焚く為に、香合を左手に載せている場合は、右手で火箸を取る(置く)。
写真の炭斗の火箸には鐶が掛かっていないが、これは自在で釜を吊っている為で、
五徳に釜を載せている場合には、火箸に鐶を掛けて持ち出す。
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2015年11月3日火曜日
掛物と後ろの壁
掛物を壁に掛ける場合、
掛物の裏が後ろの壁に触らない様に掛ける。
表千家では、掛物釘は竹釘を使う。
竹釘は皮を上にして打つ。
竹釘を打つには留意して、掛物の掛緒が竹釘の中途で止まる角度にしておく。
掛物が壁に触らない為である。
床の壁(大平 おおひら)の天井廻り縁の下に、織部板と呼ばれる幅6寸位の板を入れて、その板に掛物釘を打ってある場合がある。
これも掛物が壁に触らない工夫である。
床の正面大平壁には花入を掛ける中釘を打つ。
流儀によっては、軸を掛けた時邪魔にならない様に引っこむ無双釘と呼ばれる中釘を打つ場合があるが、
掛物を掛ける時、掛物が壁に触らない様に掛ければ、無双釘は必要のないものであり、
表千家では使わないものである。
三代 元伯宗旦が、ある所の茶事に呼ばれた時、
茶事が終わった後、元伯の相伴をした人に、「何か言われたか」と亭主が尋ねた所、「掛物が良かった」と言われたとの事であった。
「その理由は、掛物が壁に触っていなかったからでしょう」と相伴の人が答えたとの話が残っている。
何とも辛い話ではあるが、掛物と壁の関係についてだけ言えば、納得できる。
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掛物の裏が後ろの壁に触らない様に掛ける。
表千家では、掛物釘は竹釘を使う。
竹釘は皮を上にして打つ。
竹釘を打つには留意して、掛物の掛緒が竹釘の中途で止まる角度にしておく。
掛物が壁に触らない為である。
床の壁(大平 おおひら)の天井廻り縁の下に、織部板と呼ばれる幅6寸位の板を入れて、その板に掛物釘を打ってある場合がある。
これも掛物が壁に触らない工夫である。
床の正面大平壁には花入を掛ける中釘を打つ。
流儀によっては、軸を掛けた時邪魔にならない様に引っこむ無双釘と呼ばれる中釘を打つ場合があるが、
掛物を掛ける時、掛物が壁に触らない様に掛ければ、無双釘は必要のないものであり、
表千家では使わないものである。
三代 元伯宗旦が、ある所の茶事に呼ばれた時、
茶事が終わった後、元伯の相伴をした人に、「何か言われたか」と亭主が尋ねた所、「掛物が良かった」と言われたとの事であった。
「その理由は、掛物が壁に触っていなかったからでしょう」と相伴の人が答えたとの話が残っている。
何とも辛い話ではあるが、掛物と壁の関係についてだけ言えば、納得できる。
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2015年9月23日水曜日
寸法 8寸の色々
八寸(約24cm)と言う寸法は多くの所で使われる。
8寸(約24cm) ・・ 畳目17目位
高級な畳では、畳目2目が1寸であるので、8寸は16目になる。
8寸(約24cm) ・・ 畳目17目位
高級な畳では、畳目2目が1寸であるので、8寸は16目になる。
この寸法の畳は少ない。
客として座る場合、畳の縁(へり)から膝前まで、8寸。
床拝見の時、畳の縁から膝前まで、8寸。
襖や障子を開け切る時、敷居から手までの高さ、8寸。
風炉の時、風炉の敷板は、客畳の縁の延長線から8寸。
風炉の敷板の勝手付は、棚や水指の大きさにより、畳目3目~13目位に見計らって置く。
炉の時、棚の位置は、炉縁外側の延長線から8寸。
膝前の空きも畳の縁(へり)から8寸。
台子や長板も8寸。
左右は、畳中央に置くが、客付を奇数目にして1目寄せる。
炉向切の時、膝前の空きは、炉縁外側から8寸。
水指は、同じく炉縁外側から8寸。
向切 水指の位置は、炉縁外側から8寸奥に置いては、遠すぎる感じがする。
私は通常、炉釜の中心線より少し奥に水指を置いている。
2021-2-27 修正
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客として座る場合、畳の縁(へり)から膝前まで、8寸。
床拝見の時、畳の縁から膝前まで、8寸。
襖や障子を開け切る時、敷居から手までの高さ、8寸。
風炉の時、風炉の敷板は、客畳の縁の延長線から8寸。
風炉の敷板の勝手付は、棚や水指の大きさにより、畳目3目~13目位に見計らって置く。
炉の時、棚の位置は、炉縁外側の延長線から8寸。
膝前の空きも畳の縁(へり)から8寸。
台子や長板も8寸。
左右は、畳中央に置くが、客付を奇数目にして1目寄せる。
炉向切の時、膝前の空きは、炉縁外側から8寸。
水指は、同じく炉縁外側から8寸。
向切 水指の位置は、炉縁外側から8寸奥に置いては、遠すぎる感じがする。
私は通常、炉釜の中心線より少し奥に水指を置いている。
2021-2-27 修正
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2015年8月14日金曜日
雀瓦 照明
茶室の照明には、蝋燭(ろうそく)と灯芯(とうしん)による二種類がある。
小間で使われる灯芯による照明では、
竹檠がよく用いられる。
竹筒の上に、油次を載せ、灯芯に火を点ける。
灯芯を灯す部分を炉の方に向ける。
小間では、普通灯芯を5本使うが、明るさにより見計らって増減させる。
油は、江戸時代は種油(菜種油)を使ったらしい。
火持ちの良いのは種油らしいが、煙の量が少ないのは、サラダ油らしい。
私は、簡単に手に入るサラダ油を使っている。
サラダ油でも、中立に一度油を注ぎ足せば十分で、注ぎ足さなくても何とかなる。
油次(いわゆる雀瓦)のベロの方に火を点ける。
新しい灯心を取り付けた時には、ベロの方の火を点ける方の灯芯には、油を十分浸み込ませておく。
油が浸み込んでいないと、芯がパラパラと燃え尽きてしまう。
すぼまった口の方に灯芯を集め、形よく立てておく。
これが雀の尾を立てた様に見える所から、雀瓦と言うらしい。
新しい灯心を扱う場合、灯心が乾燥し過ぎて扱いにくい時には、曲げたり・矯正したりしたい部分に息を吹きかけてやると、少し湿気を帯びて扱いやすくなる。
間違えて、すぼまった口の方に火を点けると、火持ちが悪いそうで、火がすぐ消えるらしい。
露地行灯に用いる、雀瓦に似た「するめ瓦」と称する油次もあるらしい。
それは江戸末期からの物で、初めは「すずめ」を崩した文字が「するめ」と読まれて「するめ瓦」と言われる油次が作られる様になったとの説もある。
現在のするめ瓦は、雀瓦より少し平たく、すぼまった口が少し広く作られている事が多いらしい。
何しろ、露地行灯であれ何であれ、普通の雀瓦を使って宜しい。
竹檠には、火を掻き立てる楊枝を添える。黒文字で良い。
黒文字は、
初座では、竹檠の下板の上に横にして置き、
後座では雀瓦の蓋を取り外し、蓋のあった所に黒文字を横一文字に置いておく。
下記も参照
2014年10月29日 「茶事 灯り 小間・竹檠 広間・短檠」
2016-12-25 修正
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小間で使われる灯芯による照明では、
竹檠がよく用いられる。
竹筒の上に、油次を載せ、灯芯に火を点ける。
灯芯を灯す部分を炉の方に向ける。
小間では、普通灯芯を5本使うが、明るさにより見計らって増減させる。
油は、江戸時代は種油(菜種油)を使ったらしい。
火持ちの良いのは種油らしいが、煙の量が少ないのは、サラダ油らしい。
私は、簡単に手に入るサラダ油を使っている。
サラダ油でも、中立に一度油を注ぎ足せば十分で、注ぎ足さなくても何とかなる。
油次(いわゆる雀瓦)のベロの方に火を点ける。
新しい灯心を取り付けた時には、ベロの方の火を点ける方の灯芯には、油を十分浸み込ませておく。
油が浸み込んでいないと、芯がパラパラと燃え尽きてしまう。
これが雀の尾を立てた様に見える所から、雀瓦と言うらしい。
新しい灯心を扱う場合、灯心が乾燥し過ぎて扱いにくい時には、曲げたり・矯正したりしたい部分に息を吹きかけてやると、少し湿気を帯びて扱いやすくなる。
間違えて、すぼまった口の方に火を点けると、火持ちが悪いそうで、火がすぐ消えるらしい。
露地行灯に用いる、雀瓦に似た「するめ瓦」と称する油次もあるらしい。
それは江戸末期からの物で、初めは「すずめ」を崩した文字が「するめ」と読まれて「するめ瓦」と言われる油次が作られる様になったとの説もある。
現在のするめ瓦は、雀瓦より少し平たく、すぼまった口が少し広く作られている事が多いらしい。
何しろ、露地行灯であれ何であれ、普通の雀瓦を使って宜しい。
竹檠には、火を掻き立てる楊枝を添える。黒文字で良い。
黒文字は、
初座では、竹檠の下板の上に横にして置き、
後座では雀瓦の蓋を取り外し、蓋のあった所に黒文字を横一文字に置いておく。
下記も参照
2014年10月29日 「茶事 灯り 小間・竹檠 広間・短檠」
2016-12-25 修正
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2015年7月22日水曜日
板床
板床
床の間には、畳を敷き込んだ「本床」と板を張った「板床」がある。
板床には、
框(かまち)が入って一段高くなったものと
座敷の畳と同じ高さの踏込床(ふみこみどこ)がある。
地板には、松、ケヤキ、カエデ、桜などが用いられる。
板床では、六代 覚々斎好みの原叟床が有名。
畳一畳分の床板の内側に床柱を立てた、踏込床。
板床は、茶事では客の入室前に濡れ雑巾でふき、水けを含ませておく。
2016-12-25 図を追加
2019-1-10 用語が間違っていたので修正(蹴込床→踏込床)
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床の間には、畳を敷き込んだ「本床」と板を張った「板床」がある。
板床には、
框(かまち)が入って一段高くなったものと
座敷の畳と同じ高さの踏込床(ふみこみどこ)がある。
地板には、松、ケヤキ、カエデ、桜などが用いられる。
板床では、六代 覚々斎好みの原叟床が有名。
畳一畳分の床板の内側に床柱を立てた、踏込床。
板床は、茶事では客の入室前に濡れ雑巾でふき、水けを含ませておく。
2016-12-25 図を追加
2019-1-10 用語が間違っていたので修正(蹴込床→踏込床)
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2015年6月6日土曜日
自然な「手」の位置
茶室で、
立っている時、また立って歩いている時、
道具を持っていない時の「両手」、又は
片手に道具を持っているが、持っていない方の「手」は、
自然に下げた状態で、体の側面ではなく、少し太ももの前よりに近づけて置く。
体の真横には置かない。
座っている時の「手」は、
亭主は、太ももの上に、体に近づけて置く。
掌(手の平)が太ももに着く。
客は、両太ももの上、体の中心に手を軽く組んで置く。
掌は下を向いても、体の方を向いても、どちらでも良いとは思う。
見苦しくなく、自然に、手を組んで置けば良いと思う。
なお、
立ってお辞儀をする時は、そのまま自然に手を下げた状態で、腰を曲げる。
両手を体の前(お腹のあたり)に組んで置いて、お辞儀をする事はない。
それは日本式のお辞儀にはない。
両肘が左右に広がって非常に見栄えが悪い。
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立っている時、また立って歩いている時、
道具を持っていない時の「両手」、又は
片手に道具を持っているが、持っていない方の「手」は、
自然に下げた状態で、体の側面ではなく、少し太ももの前よりに近づけて置く。
体の真横には置かない。
座っている時の「手」は、
亭主は、太ももの上に、体に近づけて置く。
掌(手の平)が太ももに着く。
客は、両太ももの上、体の中心に手を軽く組んで置く。
掌は下を向いても、体の方を向いても、どちらでも良いとは思う。
見苦しくなく、自然に、手を組んで置けば良いと思う。
なお、
立ってお辞儀をする時は、そのまま自然に手を下げた状態で、腰を曲げる。
両手を体の前(お腹のあたり)に組んで置いて、お辞儀をする事はない。
それは日本式のお辞儀にはない。
両肘が左右に広がって非常に見栄えが悪い。
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2015年5月27日水曜日
竹蓋置
竹蓋置
引切(ひききり)とも言う。
引切(ひききり)とも言う。
青竹の蓋置は、茶事の濃茶に使う。薄茶では別の蓋置に替える。
青竹の蓋置には、1年目の竹を使う。
白竹の蓋置には、2~3年以上経った竹を冬に切って、油抜きして使う。
炉用、風炉用、炉風炉兼用(節なし)がある。
特殊な物で、表千家九代 了々斎好みの、
「根竹、三ツ節、炉風炉兼用」の蓋置がある。
小間で使う蓋置は、竹だけ。
広間では、水指運びの時に竹の蓋置を使う。
特殊な物で、表千家九代 了々斎好みの、
「根竹、三ツ節、炉風炉兼用」の蓋置がある。
小間で使う蓋置は、竹だけ。
広間では、水指運びの時に竹の蓋置を使う。
竹蓋置は、棚の上に飾り残す事はない。
柄杓、蓋置共に持ち帰る。
抱清棚では、柄杓を竹釘にかけ、
この時の蓋置は竹を使う。
2016年3月5日 「抱清棚」 を参照。
広間の風炉で、
運びの水指ではなく、置き水指ではあるが、台子・長板二つ飾りの場合、竹の蓋置を使う。
蓋置は、台子・長板の左端手前の畳の上に置き、柄杓を引く。
柄杓・蓋置は、飾り残さず、水屋に持ち帰る。
台子で二つ飾りをする事は少なく、薄茶点前に限って長板でする事が多い。
2016年5月11日 「風炉 大棚、長板」 を参照。
竹蓋置
利休好みは、炉・風炉共に、高さ 1寸8分(約5.5cm)。
根に近い方から炉用、その次の節から風炉用を取る。
竹の厚さが同じ位になる。
逆竹にして作る(根の方が上になる)。
直径は、炉用1寸8分位(約5.5cm)。
風炉用1寸6分位(約4.8cm)。
炉蓋置の節は、上下の中央より上にある。
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2015年4月25日土曜日
小間 茶道口 立って入る時
小間の茶道口は、小さく作ってある。
高さも低く出来ている。
立ったまま出入りするには、背を屈める必要がある。
その為には、
頭を下げて(前に倒して)、出入りする事。
膝を曲げて、背を低くしない。
表千家家元の小間の席の茶道口等の高さは、下記寸法。
不審菴 茶道口 5尺8分 (約154cm)
躙り口 2尺2寸6分 (約68cm)
祖堂 茶道口 5尺2寸7分 (約160cm)
躙り口 2尺3寸 (約70cm)
反古張席 茶道口 5尺1寸3分 (約155cm)
貴人口 3尺5寸3分 (約107cm)
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2015年4月7日火曜日
正客の席 表千家 上座床・下座床
千家流では、
茶席に於いて、正客が座る席は、「床」の近くである。
畳の敷き方、茶道口、客が入る口が同じ位置にあっても、床の場所が変れば、正客の座る席は変る。
広間であれば、
床の前の畳(貴人畳)を遠慮した上で、床に近い所に座る。
床の前の畳(貴人畳)を遠慮した上で、床に近い所に座る。
座った直ぐ前に貴人畳があって、自席への出入りに貴人畳を通らなければならない場合は、その半畳は避けて、次の半畳から座る。
残月亭(写でも)では、残月床の前の二畳は遠慮して座らない。次の畳から座る。
亭主から勧められた場合は、その限りではなく、勧められた場所に座る。
但し、勧められる迄は、人数が多くても、遠慮しておく。
但し、勧められる迄は、人数が多くても、遠慮しておく。
小間では、
貴人畳は無いので、床の近くに座る。
貴人畳は無いので、床の近くに座る。
小間の床が「壁床」の場合、
初座の「掛物を掛けてある壁」と後座の「花を掛けてある壁」が異なる場合がある。
掛物又は花を掛けてある壁が床であるので、初座と後座で正客の席が替わる事になる。
初座の「掛物を掛けてある壁」と後座の「花を掛けてある壁」が異なる場合がある。
掛物又は花を掛けてある壁が床であるので、初座と後座で正客の席が替わる事になる。
千家流に茶室を作ってあれば、
小間であっても、正客が床を背にして座る事はない。
床を横にして座る事が多い。
小間であっても、正客が床を背にして座る事はない。
床を横にして座る事が多い。
上座床であれば、
次客は、正客の左手の位置に座る。
次客は、正客の左手の位置に座る。
下座床であれば、
次客は、正客の右手の位置に座る。
次客は、正客の右手の位置に座る。
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2014年12月19日金曜日
客 入口の手がかり
次に何処に進めば良いか、客に判る様に、入口には手がかりを切ってある。
躙り口、襖などの手がかりの切り幅は、
「指三本では広すぎる」 と
六代 覚々斎は言われている。
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2014年12月11日木曜日
畳 京間
畳の寸法(京間)
京間では、
1間は、6尺3寸 (約190.9cm)
半間は、3尺1寸5分(約95.5cm)
半間は、3尺1寸5分(約95.5cm)
畳の長辺は、6尺3寸。短辺は、3尺1寸5分。
茶室は、1間 6尺3寸で作る。
畳を敷きつめた外に柱を立てる。
四畳半であれば、柱と柱の間は、正味1間半となる。
1間半 = 6尺3寸+3尺1寸5分
1間半 = 6尺3寸+3尺1寸5分
但し、表千家家元祖堂に付属している「啐啄斎好み二畳敷」の小間は、1間 6尺で作られている。
上等の畳では、畳目 二目が、1寸(約3cm)となる。
畳に座った時、膝前を8寸(約24.2cm)とるので、膝前の畳目は16目となる。
しかし、一般的な畳では、畳目が少し狭いものもあるので、8寸が17目位になる場合もある。
しかし、一般的な畳では、畳目が少し狭いものもあるので、8寸が17目位になる場合もある。
2021-1-15 修正
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