2016年1月11日月曜日

炉 長板 諸飾り 炭点前

小棚の炭点前と異なる部分を重点的に記す。

炭斗には火箸を仕組まず、鐶は炭斗の中、手前中央に切れ目を上にして立て掛けておく。

灰器を定所に置く。
灰器の正面は身体の方を向く。(斜めに置く)

身体を炉正面に向けて、炭斗から羽箒を下す。

身体を長板斜めに廻り、右手で柄杓立から火箸を抜き取り、左手をあしらって、火箸の先を向こうにして左手に持ち、持たせたまま身体を炉正面に戻り、右手で炭斗の左に置く。

女子は、長板正面まで体を廻す。

炭斗から香合を下ろす。

炭斗から鐶を右手指先に掛ける様にして取り出し、鐶の切れ目を身体の方に向け、左手に持たせて、釜の蓋をする。

女子は、帛紗で釜の蓋を閉めてから、鐶を取る。

釜を釜敷に上げて、釜正面に身体を向け、釜の据わりを見た後、釜を少し左に引き寄せて、長板と平行になる様に直す。
鐶を持ったまま、身体を長板正面に向かい、釜を勝手付まで引いて、更に斜めに廻して鐶を外す。

女子は、鐶を釜に預けて、身体を長板正面に向ける。

羽箒で炉を掃き、灰をまき、炭をつぎ、香をたく。

客は、亭主が羽箒で炉を掃いた所で、正客から順に、亭主に一礼して炉の傍に寄る。
客は、炭を拝見している時には、余り炉に近寄り過ぎない様に注意する。
炉の周りを客の頭が取り囲むなど以ての外である。
添炭がつぎ終わられた所で、客は詰から順に亭主に軽く一礼して、元の席に戻る。
客の一礼には、次礼の意味はない。

灰を撒く高さは、炉壇の上端と五徳の爪の中間位の高さ。 五徳の爪の少し上から撒く。

香合を拝見に出した後、身体を長板正面に向かい、釜を炉の近くまで引き寄せて、身体を炉正面に廻して、釜を掛ける。

羽箒で釜の蓋を掃き、羽箒を炭斗の上に置く。
そのまま右手で火箸を取り、左手に親指を上にして持たせて、右手で羽箒を取って、炭斗の上で火箸の先を先端に向かって二度払い、左手を返して親指を下にして、一度払い、羽箒を炭斗に戻す。

左手に火箸を持ったまま、身体を長板に斜めに向き、火箸を右手で挟むように持ち直して、右手で柄杓立に戻す。

女子は、火箸を左手に持ったまま、長板正面まで身体を廻す。

後はいつもと同じ。

羽箒を香合の右側に置く時は、畳の空きの中央位に縦に置く。

風炉の場合の羽箒で火箸を清めるやり方について、「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒」の項に記載しているので、参照のこと。

下記も参照
2014年12月30日「紙釜敷 炉 風炉
2015年1月7日「炭台 炭その他の配置
2015年1月7日「炭台 炭点前 炉
2016年1月19日「台子・長板 諸飾 炉 火箸・建水・蓋置の扱い等
2016年5月11日「炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年5月11日「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒

2017-12-18 参照項目を追加
2021-7-13 修正・追加


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7 件のコメント:

  1. 「正客から順に、亭主に一礼して炉の傍に寄る。」
    「客は詰から順に亭主に軽く一礼して、元の席に戻る。」
    「 客の一礼には、次礼の意味はない。」

    私は一礼を次礼と思い、何となく次客の方へ向いておりましたが、亭主への礼なのですね。
    勉強になりました。
    ありがとうございました。

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  2. とても細かいことで申し訳ありませんが教えてください。

    火箸を杓立に戻す前に汚れを払うわけですが、

    「そのまま右手で火箸を取り、左手に親指を上にして持たせて、右手で羽箒を取って、炭斗の上で火箸の先を先端に向かって二度払い、左手を返して親指を下にして、一度払い、羽箒を炭斗に戻す。」
    「 女子は、火箸を左手に持ったまま、長板正面まで身体を廻す。」

    正面まで体を動かしている間 ①左手親指は下側になっているまま
                  ②羽箒の後、親指を上側に戻す
                  ③些細なことなので気にしなくてよい

    上記のどれがよろしいでしょうか。
    よろしくお願い申し上げます。

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  3. 細かく気にしますねー。 !(^^)!
    「些細なことなので気にしなくてよい」なのでしょうが、
    実際に火箸を握ってみますと、親指を下にすると手首をひねらなくてはならず、手首に無理をかけます。
    自然と親指が上になる様に手首が戻りますので、
    結果的に、「羽箒で払った後、親指を上側に戻す」事になってしまいますね。
    これでいかがでしょうか?

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    1. あ~やはりそれで宜しいんですね。
      親指が上になる方が美しいと思いましたので、自然な形で戻すことに致します。

      この度もどうもありがとうございました。

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  4. いつもお勉強させて頂いております。
    風炉の長板諸飾り、炭点前で、炭をつぎ終わり羽は炭斗の左横、釜を掛け釜の蓋をこの字に掃き、羽は炭斗
    の上、その後直ぐに羽を清めるのか?又は、炭斗を元の位置(運び出した位置)に戻してから清めるのか?
    どちらでしょうか?

    また、諸飾りの場合、完璧皆具でなくとも寄せ皆具でも差し支えないでしょうか?
    どうぞ宜しくお願い致します。

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    1. 2016年5月11日「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒」の項に加筆しましたので、ご覧ください。
      簡単に言えば、どちらでも宜しいと言うことです。
      諸飾は揃いの皆具の方が畏まった感じになるとは思いますが、そうでなくても宜しいと思います。

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    2. ありがとうございました。
      2016年5月の項、確認しました。
      よく理解出来ました。
      大変失礼致しました。
      皆具の揃えかたもお教え頂きありがとうございました。

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