2016年3月5日土曜日

抱清棚

抱清棚 (ほうせいだな)

桐木地 吸江斎好み
杉木地 碌々斎好み

三井家のどなたかが入手した朝鮮唐津の水指の為に、小間の雰囲気を広間に取り入れられるように、吸江斎がこの棚を好まれたと聞いた事がある。

炉用と決まっている訳ではないが、風炉と並べると非常に窮屈になるので、炉用と言っても過言ではない。

水指は、運び。
湯返しは、しない。
蓋置は、竹を使う。

茶入の仕服は、緒の輪になっている方を竹釘(柄杓釘)に掛ける。
仕服の口は、棚の奥の方を向く。

柄杓は、合を竹釘に掛ける。
蓋置は、柄杓の柄の足元に置く。

「柄杓」と「仕服」を竹釘に掛ける(取る)時には、

居前から掛ける(取る)には、左手を使う。
柄杓の柄の節の少し上を、左手で竹の表皮の方から掴む。

棚正面で掛ける(取る)には、右手を使う。
柄杓の柄の節の少し上を、右手で竹の裏の方から掴む。

初炭の時、羽箒を竹釘に掛け、下に香合を置いても良い。


抱清棚 濃茶



抱清棚 薄茶





下記も参照
2016年12月1日「柄杓湯返し 竹蓋置 広間
2015年5月27日「竹蓋置
2020年12月9日「抱清棚 初炭 羽箒の扱い
2021年6月19日「竹の蓋置




2016-8-18 修正

2020-3-2  修正
2020-12-10 参照項目追加



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2016年3月3日木曜日

腰掛 円座 煙草盆 手あぶり 茶事

客は、寄付で白湯(さゆ)を頂いた後、半東の案内に従って腰掛に移る。

腰掛には、円座・煙草盆が用意されている。
寒い時期には手あぶりが出されている場合もある。

腰掛は、通常茶室に近い方が正客の座になっている。
正客が足を載せる石は、次客以下と異なっているので、直ぐに分かる。

円座・煙草盆・手あぶりは、詰の席(下座)に用意されている。
円座を重ねて、その上に煙草盆の正面を横にして置いてある。
正客の座が右側にある場合は、キセルの吸い口が右(壁側)になる様に煙草盆を置いてある。
正客が煙草盆を、正客と次客の間に、そのまま移動させれば良い様になっている。

手あぶりは、正客の座が右側にある場合は、煙草盆が載った円座の右側に置いてある。

手あぶりがない時、

正客は、先ず煙草盆を持って、正客と次客の間に、煙草盆の正面が自分の方を向くように、キセルの吸い口が右(壁側)になる様にして置く。
次に、一番上の円座を取って、自分の席に置いて、そのまま座る。
次客も、正客に続いて、上から円座を取って、自分の席に置いて座る。

手あぶりがある時、

正客は、先ず手あぶりを持って、正客と次客の間に置く。
次に煙草盆を持って、正客の席より上座に、煙草盆の正面が自分の方を向くように、キセルの吸い口が右になる様にして置く。手あぶりと煙草盆は正客の席の左右に分かれて置くことになる。
煙草盆の向きは、次客との間に置く時とは逆になる。

又は、手あぶりを次客に近い方、煙草盆を正客に近い方に、正客と次客の間に両方とも置いても良い。

席入りを始めると、腰掛を整理するが、それは詰(末客)の仕事になる。
正客は、円座の表を手前にして(裏が壁側になる)、後ろの壁に立て掛けて、蹲踞に向かう。
次客は、正客の後を追いかけない様に、少し余裕を持って、同じ様に円座を後ろに立て掛けて、正客に続く。
詰(末客)は、円座・煙草盆・手あぶりを元の様に片づけて蹲踞に向かう。


2014年11月19日 「腰掛 煙草盆 円座 扱い」を参照のこと。




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