下座床で、濃茶を頂く時、出帛紗を茶碗のどちら側に添えるか。
普段は上座床で稽古をしているので、下座床で濃茶が出てくると戸惑ってしまう。
千家流では、床に近い位置に正客が座るので、上座床・下座床によって、正客と次客の位置関係が逆になるからである。
上座床では、正客の左手側に次客が座る。
下座床では、正客の右手側に次客が座る。
出帛紗の上に茶碗を載せたまま次客に茶碗を手渡す男子には関係ないが、
茶碗の横に出帛紗を添えて次客に送る女子の場合、茶碗のどちら側に出帛紗を添えるか迷う所である。
女子の客が濃茶を頂く場合、(男子でも、次客が女子の場合)
確認の意味で、上座床の場合、
茶碗の左側に(下座側に)出帛紗を添えて次客へ送る。
膝前で、茶碗の飲み口を拭く場合も、茶碗の左側に出帛紗を置く。
拝見後に、出会いで末客が正客に茶碗を返す場合も同じ。
折っている出帛紗は、手前と右側に折り目がある。
飲み回した茶碗を正客が亭主に返す時だけは、
亭主から見て、茶碗の右側に(下座側に)出帛紗を置く。
出帛紗の折り目に変更はなく、亭主から見て、手前と右側にある。
さて、下座床の場合には、
飲み回した茶碗を亭主に返す時と、次客に茶碗を送る場合には、
茶碗の右側に(下座側に)出帛紗を置く。
亭主から見て右側に、次客から見て右側に出帛紗を置く。
茶碗を亭主に返す時は、上座床の場合と同じにすれば良い。亭主から見て茶碗の右側に出帛紗を置く。
出帛紗の折り目にも変更はなく、亭主から見て、手前と右側にある。
次客に茶碗を送る時には、茶碗の右側に(次客側に、下座側に)出帛紗を置く。
出帛紗の折り目にも変更はなく、手前と右側にある。
他の場合には、上座床と同じで、左側に出帛紗を置く。
出帛紗の折り目は、上座床の場合と同じで、手前と右側にある。
但し、最初に正客が次客以下に対して、「お先に」の一礼をする時、
茶碗の次客側(下座側、右側)に出帛紗を置いてもよい。
又は、
茶碗の左側に出帛紗を置いて「お先に」の一礼をしてもよい。
濃茶を飲んだ後、飲み口を拭く時などでも、茶碗の右側に(下座側に)置いてもよい。
平成29-4-9 修正
平成30-1-10 修正
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