2015年4月7日火曜日

正客の席 表千家 上座床・下座床

千家流では、
茶席に於いて、正客が座る席は、「床」の近くである。

畳の敷き方、茶道口、客が入る口が同じ位置にあっても、床の場所が変れば、正客の座る席は変る。

広間であれば、
床の前の畳(貴人畳)を遠慮した上で、床に近い所に座る。

座った直ぐ前に貴人畳があって、自席への出入りに貴人畳を通らなければならない場合は、その半畳は避けて、次の半畳から座る。

残月亭(写でも)では、残月床の前の二畳は遠慮して座らない。次の畳から座る。

亭主から勧められた場合は、その限りではなく、勧められた場所に座る。
但し、勧められる迄は、人数が多くても、遠慮しておく。

小間では、
貴人畳は無いので、床の近くに座る。

小間の床が「壁床」の場合、
初座の「掛物を掛けてある壁」と後座の「花を掛けてある壁」が異なる場合がある。
掛物又は花を掛けてある壁が床であるので、初座と後座で正客の席が替わる事になる。

千家流に茶室を作ってあれば、
小間であっても、正客が床を背にして座る事はない。
床を横にして座る事が多い。

上座床であれば、
次客は、正客の左手の位置に座る。

下座床であれば、
次客は、正客の右手の位置に座る。

流派によっては、茶道口から離れた席が正客の席と決っている場合もある。
その場合は、上座床・下座床にかかわらず、正客の席は決っている。




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4 件のコメント:

  1. いつも大変勉強になり、感謝しております。
    我が家の8畳広間の席入りについて、お教え下さい。
    上記上座床の図で正客の後ろが1間の床の間です。
    客座上座床と呼ぶのでしょうか?
    席入りの際、お客様が3名でしたら、正客は、上記図の次客の畳に仮座し、以下の方々は一番手前の畳に仮座の後、亭主の言葉により、正客は床前に半畳繰り上がるという作法で宜しいのでしょうか? 多人数でしたら、釜付の方に、正客が初めから座するのはおかしいでしょうか?
    少し、変わった造りで、悩む時があり、コメントさせて頂きました。どうぞ宜しくお願い致します。

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    1. コメントありがとうございます。
      「自分の茶室であれば、自分が好きなように使う」で宜しいと思います。
      茶室の広間として使うことを考えてない床の位置ですから、色々工夫されていますね。
      悩みながらですが、私も考えてみました。
      (1)客3人の場合
      私の上座床の図の、次客の位置に仮座をすると書かれていますが、
      仮座ではなく、そこを正客の位置にしてしまったらどうでしょうか。
      次客末客は正客の左手側の次の畳に二人座ったらどうでしょう。
      これの難点は、亭主から少し遠くなることです。
      この難点を貴方は工夫されている訳ですね。
      貴方の工夫の通りにされても当然宜しいと思います。
      今私の稽古場の八畳に座ってみましたら、
      次客の位置を正客にしても悪くなさそうに思えました。

      床の柱に花入の釘を打つ訳ですが、
      どの柱に打ってあるのだろうかと、気になりました。
      主の床柱がどちら側なのかにもよりますが、
      この場合ですと、斜め後ろですが、正客からよく見えるように、
      正客の席から離れた方の柱に花を掛けたいです。
      亭主の点前座から見て、床の左側の柱です。
      どうなっているのでしょう?
      正客からの見やすさを無視して、主の床柱に打っても良いかも知れません。

      (2)多人数の場合
      貴方のおっしゃる通りで宜しいかと思います。
      寄付で、半東が正客に伝えておいたらどうでしょうか。

      私の意見はあまり気にせず、使いやすいようにされてら良いと思います。
      最後にもう一度、
      「自分の茶室は、自分が好きなように使う」で宜しいと思います。

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    2. 床の名称は分かりません。
      申し訳ないです。

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  2. 早速のご返信ありがとうございます。
    実際に、広間に座って頂いたとは、申し訳ございません。そして、感謝申し上げます。
    3名の客の時は、床の間の前に座するは、遠慮すべきを頭におきつつも、しかし自分の茶室は、自分が好きなように。 頑張ります。
    花は、点前座から見て右の主柱に釘を打ちました。
    且座の時は、使い勝手が悪いので、左の柱に掛け花入れを設えようと考えておりました。それも悪い考えではないのかな?と思いました。お客様からお花が見える事が一番。それが素敵な空間だと思いました。
    いつも、茶道のおもてなしの深い部分を教えて頂きありがとうございました。

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