2015年5月2日土曜日

濃茶 濃さ 元伯宗旦

「同門」平成27年4月号に熊倉功夫先生が書かれている「千宗旦(14)」の中に、表千家三代 元伯宗旦の濃茶の話が出ていたので、ここに転載する。

元伯の考えの様に、私も点てている。
私の意見は、このブログの2015年5月9日「濃茶の点て方 濃さ」を参照の事。

熊倉功夫先生の記事を下に引用。

-- ここから --

さて宗旦の点前で今と大きく違うのは濃茶の練り方です。
(表千家四代)江岑の「逢源斎書」に次のようにあります。

一、こい茶のふく(服)の事。
利(休)時分には今時のふく也。
織部時(分には)、こくねぢきるやうに立候。今のふく、薄きと申候。
(宗)旦は一代、利(休)時のことく立被成候(立て成され候)。
こくはやり候時も(濃く点てるのがはやっていた時も)、薄く御座候。

現代でも濃茶の濃いのがお好きな方と、薄いのがお好きな方があります。

 -- 一部省略 --

利休はゆるく濃茶を練ったのですが、その弟子の古田織部は濃いのが好きで、「捻じ切るように」というのですから、茶筅にお茶がまといつくのをこすりつけるように練ったのでしょう。

 -- 一部省略 --

しかし宗旦はずっと終生、利休風の薄い濃茶を好んで、世間で濃いのがはやっても変えなかった、といいます。

江岑は別のところで、濃茶を練る時、茶碗に左手を添えてはいけない。右手で茶筅を振るだけで練りなさい、と教えています。
「宗旦は手を茶碗に添えなかった。天目台の時は添えた」と記しています。

薄茶は泡がたつほど茶筅を振りますから、左手を添えて両手で点てないわけにはまいりません。
しかし濃茶は練るという通り、静かに茶筅を振りますので、ゆるければ十分練ることができるというわけです。

-- ここ迄 --

( )内は、私の補足です。


下記も参照

2015年5月9日 「茶筅の使い方、握り方 薄茶を点てる
2015年5月9日 「薄茶の点て方 お茶の量 お湯の量
2015年5月9日 「濃茶の点て方 濃さ
2015年6月26日 「薄茶をすくう ガケ 茶器



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