2016年12月1日木曜日

柄杓湯返し 竹蓋置 広間

柄杓の湯返し

棚として作ってある物(棚)に、柄杓を飾り残す時には、基本的に湯返しをする。
塗りの棚でも木地の棚でも、湯返しをする。
桐木地の丸卓、木地の旅箪笥も同様で、湯返しをする。
棚ではないが、風炉の大板の場合も、湯返しをする。
蓋置も焼物の蓋置を使う。

水に濡れる物として作ってあるものに、柄杓を置き(飾り)残す場合は、湯返しをしない。
平水指の蓋、水ガメの蓋、大口の蓋など。
但し、ツマミが付いている蓋には、柄杓蓋置は置き残さない。
ツマミが邪魔になるからである。

柄杓を飾り残す場合には、蓋置も一緒に飾り残す。
その場合の蓋置は、竹を使わない。 焼物などを使う。

大瓶水指、大口水指
 柄杓は、湯返しをしない。
 普通、蓋置は焼物を使う。
 竹の蓋置を使う時には、柄杓蓋置共に置き残さない。

平水指
 柄杓は、湯返しをしない。
 蓋置は、普通、焼物を使い、置き残す。 竹の場合には、柄杓も共に持って帰る。



抱清棚 (水指は運び)
 柄杓は、湯返しをしない。
 蓋置は、竹を使う。


抱清棚のように、柄杓釘がある棚では、柄杓の湯返しはしない。

抱清棚や台目棚、置き道庫などの小間の雰囲気を広間で味わおうとして工夫されている棚では、
竹の蓋置を使うが、小間と同じように柄杓蓋置を飾り残す。
柄杓の湯返しはしない。小間の場合と同じ様に扱う。

抱清棚では、中の棚板を引き出して、旅ダンスと同じく芝点の扱いも出来る。


風炉 大板 (水指は運び)
 柄杓は、湯返しをする。
 蓋置は、普通、焼物を使い、飾り残す。 竹の場合には、柄杓も共に持って帰る。 



なお、
風炉 中置の場合も水指は運び出すが、敷板は小板であるので、
柄杓・蓋置を飾り残すことはない。
よって、柄杓は、湯返しをしない。 又、蓋置は竹を使う。


竹台子 風炉一つ置き (水指は運び)
 普通、蓋置は焼物を使い、柄杓も飾り残す。柄杓は湯返しをする。
 竹の蓋置の場合には、柄杓は湯返しをせず、柄杓蓋置共に持って帰る。



大棚、長板 二つ飾 ・・・ 「風炉釜」 「水指」を飾る。
 天板の中央に茶器を飾る。
 竹の蓋置を使う。
 柄杓・蓋置は、台子・長板の左端前の畳の上に蓋置を置き、柄杓を引く。
 柄杓・蓋置は、台子・長板には飾り残さず、水屋に持ち帰る。
 薄茶点前に限る。


下記も参照
2021年6月19日 「竹の蓋置
2016年5月11日 「風炉 大棚、長板
2015年5月27日 「竹蓋置
2014年10月21日 「柄杓と蓋置 扱い
2015年2月17日 「青竹の蓋置、灰吹き 茶事
2015年2月17日 「黒文字 青竹 保存方法
2015年10月6日 「柄杓・蓋置 飾り残し
2016年1月11日 「柄杓を構える 左手 握り方
2016年4月6日 「大水指 大壷水指 炉
2016年4月7日 「大水指 大口 炉
2016年8月16日 「平水指 割蓋
2016年3月5日 「抱清棚
2014年11月23日 「竹台子 一つ飾り

2016-12-25 修正
2018-12-16 追加


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5 件のコメント:

  1. わかりやすくご解説いただき、参考にさせていただきました。ありがとうございます。
    ところで、生地の丸卓に柄杓を俯けて飾るときは湯返しをするという認識でよろしいのでしょうか。

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    1. コメント有難うございます。
      ご認識通りで、木地の丸卓の場合も、湯返しをします。
      この「柄杓湯返し 竹蓋置 広間」の記事に、少々追加をしました。
      ご覧頂けたら有り難いです。

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    2. ありがとうございます。納得です。

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  2. 抱清棚の天板へはお茶とうなどで天目台を置く事もありますか

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  3. コメント有難うございます。
    抱清棚で、お茶湯や台飾を行う場合、天板に天目台を飾ります。
    お茶湯の場合は、天目茶碗を載せた天目台を飾りますし、
    台飾では、天目台だけを飾ります。
    (台飾は習事ですが、家元の教習本も出ていますので記載しました)

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