2017年3月30日木曜日

茶事 流儀違いと客の振る舞い

茶事に呼ばれた場合、当然流儀の異なる方が一緒になる事がある。

客はどのように振舞えばよいのだろうか。
挨拶の仕方、拝見の仕方などなどもあるが、懐石の最後の膳の終い方と濃茶の飲み方には特に留意した方が良いと思う。

私が教えられたのは、
自分が正客でない場合、「正客を見習え」である。

自分の流儀を無理に通さず、正客の流儀を真似て行えば宜しい。
分からなければ、その場で正客や連客に尋ねれば良い事で、
茶事の雰囲気を壊さない様にすべきだと思う。
「廻りは何をしていようと、自分は自分の流儀で押し通します」としない様にしたいものである。

茶事では正客が「客」であり、
連客はその茶事が楽しくスムーズに流れるように、正客を助ける為に「相伴」をしている事を理解しておくべきである。

自分が正客の場合には、「自分の流儀で行う」もしくは「亭主の流儀のやり方を知っておれば亭主の流儀で行う」である。


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2017年3月8日水曜日

香合

香合は、基本、
焼物(陶器磁器)は炉に、塗物は風炉に使うが、
品により、時により、炉風炉の決まりを替えることもある。
塗り物を炉に、焼物を風炉に使うこともある。

貝、金属の香合は、炉・風炉兼用。
貝の内側に金箔を押してあるものは、炉では椿の葉を小さく切って、その上に練香をのせる。

表千家では、
鳥や動物の香合は、顔の向きが正面向きとなる。
鳥の香合で、顔(クチバシ)がお尻を向いていたら、お尻が正面となる。

二枚貝(蛤など)の香合は、綴じ目(蝶ツガイ部分)が向うになる。口の方が正面になる。

簾貝(すだれがい)香合


書付がある時は、書付の向きが正面になる。

2014年11月19日「香合 炉 風炉」は、この項に統合して、削除した。


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2017年3月3日金曜日

露地箒 しゅろ箒 わらび箒

露地に備えてある飾り箒には、二種類ある。

「棕櫚(しゅろ)箒」と「蕨(わらび)箒」である。

表千家では、
「しゅろ箒」は、外露地の腰掛の下座側の柱に打った竹釘に掛ける。

棕櫚の青い葉5枚を青竹の柄に結んで、葉先を切り揃えてある。

「わらび箒」は、内露地の腰掛の下座側の柱に打った竹釘に掛ける。
又は、内露地の塵穴の近くの柱の竹釘に掛ける。

黒いわらび縄を白竹の柄に結んである。

両方とも飾りの箒である。




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2017年2月5日日曜日

面桶 曲げ建水 こぼし

「曲(まげ)建水」を「面桶(めんつう)」とも言う。

杉板を曲げて、桜皮などでとじて作ってある。

木地の物は本来使い捨てのものなので、使われた後に理由があって塗られた物が残るなどの他は、古い木地の面桶は殆ど残っていない。

現在では、初めから塗り物(溜塗、春慶塗など)になっているものもある。

武野紹鴎や利休が工夫したとの説がある。

天正18年(1590年)、秀吉が小田原城攻めの後に湯治中の有馬温泉で茶会を催したが、
その有馬茶会の道具組や客組を、秀吉の同朋衆から有馬の阿弥陀堂に知らせた手紙(五島美術館蔵)に、
「水こほし めんつう」「利休茶たう(茶頭)被仕候也」とあるので、
その頃、面桶の建水を利休が使っていたのは間違いない。

木地の曲建水は、専ら小間に用いる。
風炉 炉共に用いる。

更に、木地曲建水と青竹引切り蓋置を取り合わせると、格調の高さと清新さをお客に与えると共に、他の道具を引き立てる効果がある。

「面桶」とは、元々、顔を洗う水を入れる桶であった。

曹洞宗の開祖「道元」が1200年代中頃に著した「正法眼蔵」の「洗面」の中に出て来るそうだ。

いつの間にか、食べ物を入れる曲物を面桶(めんつう)と言うようになった。
江戸時代には、乞食が施しを受ける器(陶器でも金属でも)を面桶(めんつう)と言うようになった。

落語中興の祖と言われている三遊亭圓朝(幕末から明治に活躍)の三題噺(大佛餅)の中に、乞食に対して「めんつうを だしな」と言う場面が出て来るそうだ。

2017-2-6 修正



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2017年1月12日木曜日

手紙 名宛人・差出人 書き方

手紙などの名宛人、差出人の名前をどう書くか、最近思う事があり、
一番無難で、悪感情を持たれない書き方について、現時点の私の書き様を記してみた。

「宛名にも自分の名前にも、『姓名』を書く」 である。

世間の人は様々で、平等が一番と考えている人もいれば、昔風の考えの人もいるので、
特に礼状を書く場合には、
自分の感謝の気持ちが打ち消されてしまわない書き方にした方が無難だと思う。

手紙の書き方の本や辞典類に色々書いてあるが、本を頭から信用しない様にしたい。
岩波書店の「広辞苑」等に書いてある事柄を絶対に正しい等思っていると、
大恥をかくことがあるので、間違っていることも書いてあると思っておいた方が良い。

夏目漱石が東京帝大の講師だった頃からの門下生に対して、手紙の末尾の書き方を教えた手紙があるそうで、
それには、

名宛人が尊敬する人の場合は、「姓のみ」又は「号」を書く。
自分は、「名だけ」書く。

差出人が自分の「号」を書くのは失礼になる。

と書かれている。

相手が恩師・師匠の場合は、「先生」と必ず書く。

私は師に対して「様」と書いた為、師から「師匠に向かって「様」と書いて手紙を出す馬鹿がいる」とこっぴどく叱られたことがあり、以降「先生」としか書いたことがない。

明治大正の世とは変わって、現在は宛名や呼び名に対する感覚が違って来ており、相手の「姓」だけ書くのは略式の様な感覚になっているので、
尊敬する人に対しても同等の人に対しても「姓名」を書いた方が無難になっている。

自分の名前も、現在では「名だけ」では略式の様な感覚になっているので、「姓名」を書いた方が良い。

昔風の、尊敬する人には「姓のみ」書く、
現在の感覚の、「姓」だけでは略式に感じる、
ことの両方から、
自分の名前を「姓のみ」書くのは、横柄な奴だと思われる可能性がある事を知っておく必要がある。

昔風の考え方の人にとっては、
自分の「姓のみ」書くは、自分は尊敬されるべき人間だと表現している様に感じると言うことです。

以上は、礼状や目上の方などに宛てる時の書き方であり、
同等の人や家族、親しい人に宛てる場合には、自分の好きにすれば良いだろう。

自分の「姓のみ」書くも、親しい関係の人との間では全く問題ないと私は思います。


下記も参照
2015年1月14日 「茶事 案内状 返書 前礼 礼状
2019年2月14日 「茶事 案内、前礼、礼状の実際

2017-1-17 修正


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2017年1月10日火曜日

小間 台目切 初炭点前 羽箒・香合

炉 初炭
炭点前の順序は、広間四畳半切 大棚(長板)とおおよそ同じ。

隅棚や釣棚がある場合には、初座には棚に羽箒・香合を飾る。
中柱には、普通袋釘を打ってあるので、袋釘がある場合は、羽箒を袋釘に掛ける。
釣棚の下段中央に香合を飾る。

炭斗、灰器を持って出て、置き付ける。

中柱がない場合、
棚の方に向かい、右手で羽箒を取り、左手であしらって、膝前に置く。

次に香合を右手で取って、左手に持たせ、
右手に羽箒を取って、炉に向き直り、羽箒を置き、
次に左手の香合も右手に取って置く。

女子は別々に置く。
棚に向かって、右手で羽箒を取って、左手であしらい、
右手に取り直して、右手に持たせ、炉に廻って羽箒を置く。

又、棚に向き直って、香合を取り、左手に持たせ、炉に廻って香合を置く。

羽箒は、最初は炭斗と炉縁の間の炉に近く置き、羽箒を使った後は香合の右に縦に置く。
香合は、炭斗正面の縁内に置く。

羽箒・香合を置き付けてから、釜鐶・火箸を炭斗から下ろす。
釜鐶は、炭斗手前の縁外に置く。
火箸は、炭斗と羽箒の間に置く。
炉縁→羽箒→火箸→炭斗と並ぶ。

中柱に袋釘がある場合、

中柱の方に向き、左手で羽箒を取り、右手で膝前に置いてから、
次に香合を右手で取って、左手に持たせ、
右手に羽箒を持って、炉に向き直り、羽箒を置き、香合も右手に取って置く。

女子は別々に取って置く。

袋釘に掛けた羽箒を左手で取るについて、文字だけ見ると、右手の方が取り易そうに感じるが、
実際自分で羽箒を取ってみると、右手では非常に取りにくい、左手の方が取り易い。


下記も参照
2020年12月9日 「抱清棚 初炭 羽箒の扱い
2016年1月11日 「炉 長板 諸飾り 炭点前
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉
2014年11月13日 「羽箒 羽根 炭点前

2014年12月2日「羽箒と香合 炉 初炭 台目柱」は、この項に統合して、削除した。
2017-01-10 修正
2017-10-26 修正
2020-12-9 修正

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隅炉 炭点前 拝見

隅炉を持っていないので、点前について私は殆ど知識がない。
風炉の本勝手とほぼ同じにすれば良いと思う。

客になる事はあると思うので、
その場合の留意点だけ書いておく。

隅炉の炭点前では、
客は炉の近くに寄って拝見することは出来ない。

正客は、炭点前の終わりに香合の拝見を請うた時、炭の拝見も請う。

亭主が、灰器を持って退出し、茶道口に控えるので、

客は、正客から順に炉の近くに拝見に出て、自席に戻る。

亭主は、再び席に出て釜を掛ける。

後は同じ。

表千家にはない風炉の炭拝見と同じ。

下記も参照
2015年10月19日 「茶事 炭拝見 風炉



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