2018年2月11日日曜日

道具 仮置き 客

拝見その他で、客が亭主の道具を手元に持って来て仮置きする場合がある。
お茶の習い始めには、どちらからどの順番で並べるか迷う事がよくあった。
理屈を知らないから迷いが出て来るので、出来るだけ理屈を知り、考える様にした方がよい。

道具の仮置きについて、濃茶の御三器(茶入、茶杓、仕服)を例にして記してみる。

お茶では、原則、格の高い道具は右手で扱う。
よって、
仮置きする場合も、右手の方向から左手の方向へ、格の高いものから順に置く事になる。

自分の前に並べる時には、
自分の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。

末客が道具を正客に返す場合、正客の前に並べて置く時には、
正客の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。

正客が亭主に道具を返す時に置く場合も同じで、
亭主の右手の方から、左手の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。


但し、例外が一つだけある。
それは拝見する前に、正客が自席の前に仮置きする時である。
この時には、拝見する順番に並べる。
正客から見て、左から右の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。


これは、普段稽古をする上座床(正客の右手側に床がある)の場合である。

下座床(正客の左手側に床がある)の場合も、理屈を考えれば直ぐ分かる事で、
拝見する前の正客は、正客から見て右の方から、左の方へ、「茶入」「茶杓」「仕服」の順に並べる事になる。
上座床の場合とは逆に並べる事になる。
下座床でもそれ以外の場合は、上座床の場合と同じ様に、右手の方向から左手の方向へ置く。

普段の稽古する広間は、上座床が大半であるが、
小間では、下座床が結構多くあるので、知っておいて悪くない。

下記も参照
2014年10月30日 「茶入・茶器・茶碗等の格 扱い
2015年4月7日 「正客の席 表千家 上座床・下座床
2015年4月20日 「下座床 濃茶 客 茶碗と出し帛紗
2017年10月9日 「茶碗と茶器(茶入)の置き合せ 道具の格


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