亭主は、初座・後座の席入の前に、座掃を使って席中を清め、躙り口から掃き出す。
客は、畳を座掃で掃く音を聞くと、もうすぐ席入の案内があると思い、緊張するものである。
「初座の迎付」「後座の銅鑼」の前の亭主の手順の一例を記す。
特に決まりがある訳ではないので、その場の状況に合わせればよい。
初座 迎付の前、
初座の飾り付をした後、躙り口の戸を開けて、座掃で席中を掃いて、躙り口から掃き出す。
手桶を水屋から持ち出し、躙り口から露地に出、蹲踞の水を張り替える。
蹲踞の水は三分の一程、周りに撒き、手桶の水を注ぎ足す。
蹲踞の水は三分の一程、周りに撒き、手桶の水を注ぎ足す。
手桶を躙り口の内に戻し、迎付に向かう。
迎付から戻ったら、躙り口を閉める。
再度部屋を検分し、釜の蓋を切り、躙り口の戸を手掛かりだけ切って、茶道口を閉める。
台所にその旨伝える。
台所にその旨伝える。
昔は、手桶でなく、中口・小口と呼ばれる木地の片口がよく使われていたらしい。
後座 銅鑼の前、
床の軸を外し、釜の蓋を閉める。
躙り口の戸を開けて、座掃で席中を掃いて、躙り口から掃き出す。
その後、戸を閉める。
その後、戸を閉める。
花入・水指・茶入等を飾り、炉(風炉)の火相を整え、香を焚き、釜の蓋を切る。
躙り口の戸を手がかりだけ開ける。
迎付の銅鑼を打つ。
又は、
釜の蓋を閉め、後座の飾り付けをする。
釜の蓋を閉め、後座の飾り付けをする。
躙り口の戸を開け、座掃で掃き出して、手がかり分だけ残して躙り口の戸を閉める。
釜の蓋を切った後、銅鑼を打つ。
銅鑼は、「大、小、大、小、中、中、大」。
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初座で御挨拶の後、風炉の場合点前座で釜の蓋を閉め羽根を使って蓋を履き、再度釜の蓋をきるとありますが、この時は袱紗は使わないのでしょうか?
返信削除風炉の時、
削除初座、客席入り、亭主挨拶の後、風炉の釜の蓋を羽箒で掃く事について、私は多分記事を書いていないと思いますので、私の記事に対してではなく、一般的なご質問だと思いますし、
何かの講習を受けられた時、ないし本を読まれた時の疑問点ではないかと思います。
最近の教則本では、女子の点前を中心に書いてある本が多いと思いますが、少し古い本や最近の本でも特殊な場合の点前を書いてある部分には、男子の点前を中心に書いてあるかも知れませんね。
男子の点前が本来の表千家の点前ですので、それで十分なのでしょう。
風炉と限らず、釜に蓋が載っている時には、女子は帛紗を使います。
それは蓋が熱いからだと思います。
ご質問の場合も同様で、帛紗を使って釜の蓋を閉じたり切ったりします。
例外は、炉の時、茶碗を温める為にお湯を汲んで茶碗に入れ、蓋置に置いた蓋を膝横の帛紗を取って中蓋をします。
この時だけが、蓋置に載っている蓋を帛紗で取ります。
帛紗を使って釜の蓋を取っている一連の流れの中では、帛紗を使わないと不自然になるので、熱くもない蓋を帛紗で取るのではないかと思います。