茶事とは言わず、濃茶・薄茶を頂く時でも、お辞儀(一礼)する事がよくある。
客も亭主もよくお辞儀をしている。
一度、何の為に、誰に対してお辞儀をしているのか、考えてみるのも悪くない。
例えば、
客が濃茶を飲み回した後、亭主に茶碗が返って、亭主の膝前に取り込まれた時、一礼する。
これは、
客から、「美味しい濃茶を頂戴して、有難うございました」と、亭主に向かって一礼し、
亭主はそれを受けて、「飲んで頂いて、有難うございました」と、返礼している。
それを理解していると、この場合、客より先に亭主が礼をする事は考えられない。
亭主と客が揃って同時に一礼(総礼)する事はない。
誰か(甲)が、誰か(乙)に向かって一礼し、それに対して、乙が甲に礼を返している。
「ハイ、ここで総礼」と先生から言われて、お辞儀ばかりしていたのでは、起き上がりこぼしと同じだ。
お茶を知らない人から、「どうしてか知らないが、お茶では黙ってお辞儀ばかりしている」と言われる所以である。
出来れば、何の為にお辞儀をしているのか、口に出してお辞儀をした方が良い。
良く考えるべきだろう。
但し、稽古の始まりと終わりには、稽古の亭主と客が一緒に礼をする。
これは稽古だからしている事である。
下記も参照されたい。
2016年06月27日 「稽古 お辞儀 総礼 茶事」
2014年10月21日 「稽古 煙草盆と菓子器の運び出し お辞儀」
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