2025年8月7日木曜日

炭点前 釜に水 羽箒の扱い

炭点前 釜に水を足す 羽箒の扱い 釜に水を足す。

羽箒を置く位置

炭点前の終りに、ヤカン等を持ち出して、釜に水を足すことがある。

釜に水を足した後、ヤカンに載せておいた濡れた茶巾で、釜の蓋と釜の肩を拭く。

普通の炭点前であれば、

香を焚く前に、炭斗の風炉(又は炉) 側横の畳の上に羽箒を置いておいて、

香合の蓋を取る事になる。

しかし、

水を足して 茶巾で釜の蓋を拭いた場合には、

後で羽箒で蓋上を清める必要がない。

炭が終わって 羽箒で風炉(又は炉) を掃いた後、 もう羽箒を使うことはないので、

羽箒は炭斗横の畳の上に置かずに、直ぐに炭斗の上に戻してしまう。

その場合、

香を焚く時の香合の蓋は、

通常であれば羽箒の横ないし下に置く定位置に、

羽箒がある積りで置いておく。

なお、

羽箒を直ぐに炭斗に戻さずに、普通の場合と同じく炭斗横 畳の上に置いて、

香合を拝見に出した後、

釜の蓋を清めずに 炭斗に戻すやり方もある。


下記も参照

2016年7月6日 「後炭 釜に水 茶事」 2015年12月17日 「釜に水を足す 炉・風炉

茶筅通しを水でする 猛暑

茶筅通しを水でする  猛暑

昔の茶書にあるとの事。

(堀内兼中斎宗完、昭和60年7月)

猛暑の時には、

始まりの茶筅通しの時、お湯でなく、茶碗を水でゆすぐ事がある。

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明治時代以前には、

現代の様な冷蔵技術がないので、

家の中などの涼しい場所で 茶壺に入れたお茶(碾茶てんちゃ) を保存していた。

夏最盛期以降の風炉のお茶は、去年の新茶が経験している2度目の夏であり、

現代人が飲んだ事もないような 緑色が抜けた 古いお茶になっている為、

古茶の臭みを取り去る工夫が必要であった。

風炉の絞り茶巾の場合に、 茶巾を絞り直している間、 茶碗をしばらく冷やしておく。

のと同じ様に、 抹茶に熱いお湯を直に入れて点てずに、 お湯を少し冷やす工夫の一環かも知れない。

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風炉の名残のお茶を不味く飲まない工夫として、 昔の人は、

1.お茶を少なめに入れる

2.お湯を多目に入れる

3.長い時間かき混ぜて、お茶の臭みを飛ばす

等を行って、 出来るだけ不味くないお茶を飲むようにしていた。

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