釜の共蓋のツマミに鉄の輪が付いているものがある。
「かき立てツマミ」とか「鐶ツマミ」とか言われる。
男女共に帛紗を使って釜の蓋を取る。
(男子の場合、帛紗が不要な場合は、素手で取ってもよい。)
鉄の輪の突起を下にして(釜の蓋に突起を当てて)、蓋の手前側に鐶ツマミを倒しておく。
帛紗を横にしてツマミの上にかぶせ、右手親指を帛紗の手前の下から輪の中に掛け、
蓋のツマミ向こうを帛紗の上から中指を中心として押さえて、
釜の蓋を手前に引いて、蓋の露を切って、蓋を取る。
釜の蓋の上に茶巾を置く時、鐶が邪魔になる時は、向こう側に倒しておく。
下記も参照
2015年12月23日 「男子 帛紗を使って釜の蓋を取る」
2016年1月11日「柄杓を構える 左手 握り方」
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2015年12月23日水曜日
男子 帛紗を使って釜の蓋を取る
共蓋の釜の蓋の場合等に、男子も服紗を使って蓋を取る。
茶入(又は茶器)を帛紗で清め、次に茶杓も清めた後、
左手に帛紗を持ったまま、右手で柄杓を取り、左手の帛紗の上に柄杓を載せ、左親指で柄杓を押えながら、構える形をとる。
右手を帛紗に移し、
同時に、帛紗の上の左人差し指を、少し上の方柄杓の柄に直接触る部分迄進めて、
人差し指は少し持ち上げ親指は少し押さえつけて、柄杓を動かない様にして、
右手にとった帛紗を柄杓の柄に添って切り止め近くまで下げる。
同時に左人差し指を少し下げて左手は柄杓の節下をしっかり持つ。
右手に帛紗を持ちながら柄杓を構える。
右手に帛紗を持って、釜の蓋のツマミの上に帛紗を載せて、釜の蓋を取る。
下記を参照
2015年12月23日 「かき立てツマミ 鐶ツマミ 共蓋の釜」
茶入(又は茶器)を帛紗で清め、次に茶杓も清めた後、
左手に帛紗を持ったまま、右手で柄杓を取り、左手の帛紗の上に柄杓を載せ、左親指で柄杓を押えながら、構える形をとる。
右手を帛紗に移し、
同時に、帛紗の上の左人差し指を、少し上の方柄杓の柄に直接触る部分迄進めて、
人差し指は少し持ち上げ親指は少し押さえつけて、柄杓を動かない様にして、
右手にとった帛紗を柄杓の柄に添って切り止め近くまで下げる。
同時に左人差し指を少し下げて左手は柄杓の節下をしっかり持つ。
右手に帛紗を持ちながら柄杓を構える。
右手に帛紗を持って、釜の蓋のツマミの上に帛紗を載せて、釜の蓋を取る。
下記を参照
2015年12月23日 「かき立てツマミ 鐶ツマミ 共蓋の釜」
重ね茶碗 島台茶碗 亭主の点前 炉
重ね茶碗は、大勢の客に濃茶を差し上げる時のもの。
島台茶碗もその一つ。
重ねて持ち出さず、半東が二碗目を持ち出す事もある。
亭主の点前 炉
重ねて茶碗を持ち出し、両手で勝手付に仮置き。
茶入を右に寄せ、上の茶碗を両手で取り、左手で茶入と置き合わせる。
茶筅通しの湯は、仮置きの下の茶碗に空ける。
一碗目のお茶を点てて出す。出し帛紗も添える。
正客が一碗目のお茶を取りに出て来た時、「○○人分です」と伝える。
一碗目の正客が一口飲んだところで、服加減を尋ねる。
頃合いを見て、下の茶碗(二碗目の茶碗)を居前から右手で取って、中の湯を建水に捨て、改めて湯を入れ、もう一度温めてお湯を捨てる。
二碗目のお茶を点てて出す。出し帛紗は添えない。
二碗目の正客が一口飲んだところで、服加減を尋ねる。
二碗目のお茶を出した後、中仕舞をして、客付に回り、お茶銘等正客のお尋ねに答える。
二碗目の末客の吸い切りを聞いて、中仕舞を解く。
二碗目の茶碗が返って来るので、ゆすいで、居前から右手で勝手付に仮置きする。
一碗目の茶碗と出し帛紗が返って来る。
一碗目の茶碗を膝前に置いた所で、客から総礼。
一碗目の茶碗で仕舞う。
茶入を拝見に出す時には、
茶碗は、先に仮置きした二碗目の茶碗の上に、両手で重ねて置く。
場合によっては、二碗目の茶碗を亭主に返さず、亭主の指示で半東が二碗目の茶碗を受取る事がある。
その場合は、二碗目の茶碗はゆすがないで半東が水屋に引く。
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重ね茶碗 島台茶碗 客の作法
通常の濃茶と異なる部分を重点的に記入する。
一碗目の正客を「正客」と書いている。
正客は、一碗目の茶碗と出し帛紗を次客との間に置いて、「○○人分です」と言って、次礼をする。
連客は、全員(二碗目の客も)礼を返す。
次に、二碗目が点てて出されるので、二碗目の正客が取りに出る。
二碗目の正客は、茶碗と自分の使い帛紗を次客との間に置いて次礼をする。
一碗目の末客は、飲み終えたら、茶碗と出し帛紗を正客へ持って行く。
正客は、様子を見て、一碗目の茶碗を拝見に回す。(次礼あり)
飲まれている途中の二碗目の茶碗に、拝見の茶碗が追い付かない様に、正客は頃合いをみて拝見に回す。
早く回しすぎない様に注意する。
早く回しすぎない様に注意する。
正客は、出し帛紗も拝見に回す。
二碗目の末客は、飲み終わったら、正客に二碗目の茶碗を持って行く。
二椀目の茶碗に付いてきた使い帛紗は、二椀目の正客に返す。
二椀目の茶碗に付いてきた使い帛紗は、二椀目の正客に返す。
正客は、二碗目の茶碗を拝見に回す。(次礼あり)
一碗目の茶碗と出し帛紗を末客が拝見し終わったら、正客に茶碗と出し帛紗を返す。
正客は、一碗目の茶碗と出し帛紗をしばらく預っておく。
二碗目の茶碗を末客が拝見し終わったら、正客に返さず、亭主に返す。
二碗目の正客が、出し帛紗を一碗目の末客にお願いして借りる事がある。
その時は、二碗目の茶碗の次に、出し帛紗が拝見に回る。
二碗目の茶碗は亭主に返し、出し帛紗は正客に返す事になる。
二碗目の茶碗は亭主に返し、出し帛紗は正客に返す事になる。
正客は、一碗目の茶碗と出し帛紗を亭主に返す。
二碗目の茶碗が亭主に返ると、亭主はゆすいで仮置きをするので、その頃を見計らって正客は茶碗を返す。
亭主が一碗目の茶碗を膝前に置いたら、客は総礼。
亭主は、一碗目の茶碗でしまう事になる。
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2015年12月17日木曜日
釜に水を足す 炉・風炉
後炭や夜咄の初炭の時、薬缶を使って釜に水を足す事がある。
稽古の時は別として、茶事の場合には必ず水を足す必要はない。
時と場合による。
薬缶を置く場所は、釜正面に座って、勝手側の膝横。
つまり、炉の場合には左膝横、風炉の場合は右膝横になる。
薬缶の口は、左膝横に置く場合は右向き、右膝横の場合は左向きにする。
但し、風炉の場合、釜を少し風炉に寄せてひねって置いた時には、畳の縁に対して(風炉に対して)少し斜めに座る事になり、薬缶を置く場所が左膝横になる。
薬缶の口には竹の蓋置を差し、薬缶の蓋の上には水を含ませた茶巾を載せておく。
釜に水を足す手順。
炭を次ぎ終わった後、水屋に下がって茶巾を載せた薬缶を持ち出す。
薬缶から蓋置を取って釜鐶の前に置く。
薬缶の位置の逆の手で、薬缶の口から蓋置を取り、右手で畳に置く。
(薬缶が左膝横にある時は、右手で蓋置を取り、左手であしらって、右手で畳の上に置く。)
素手で釜の蓋を取り、蓋置に載せる。
(女子は、薬缶から茶巾を取り、釜蓋のツマミにかぶせた状態で載せて、茶巾の上からツマミを摘まんで釜の蓋を取る。)
薬缶の茶巾を取って口に当て、薬缶の水を釜に次ぐ。
(女子は、釜の蓋からそのまま茶巾を取って、薬缶の口下に当て、水を次ぐ。)
薬缶を膝横に戻し、茶巾も薬缶の蓋上に戻す。
(女子は、茶巾を釜蓋のツマミの上に戻す。)
釜の蓋を素手で釜に戻す。
(女子は、茶巾を使って釜の蓋を釜に戻す。茶巾はそのまま釜蓋のツマミの手前に置く。)
蓋置を薬缶の口に戻す。
右手で畳の上の蓋置を取り、薬缶の位置の逆の手で、薬缶の口に戻す。
茶巾を薬缶から取って、釜の蓋と肩を拭く。
(女子は、茶巾を釜の蓋上から取る。)
釜の蓋は、左側→右側と「り」の字に拭く。
釜の肩も、左側→右側と拭き、茶巾を二つに折って、釜の手前を左から右へ拭く。
(釜の肩の後ろは重なる様に拭き、前は1寸(3cm)ばかり拭き残しておき、拭き残しを二つ折りにした茶巾で拭く。)
茶巾の形をなおし、薬缶の上に戻して、水屋に薬缶を持ち帰る。
再度出てきて、釜を炉または風炉に掛ける。
棚に蓋置を飾っている場合、
釜に水を足す時には、薬缶の口に竹の蓋置を差して持って来ずに、
飾ってある蓋置を使って良いが、
扱いがある蓋置(穂屋など)を飾っている時には、
竹の蓋置を薬缶の口に差して持ち出した方が良い。
参照
2021年6月19日 「竹の蓋置」
2018年4月21日 「後炭 準備 茶事」
稽古の時は別として、茶事の場合には必ず水を足す必要はない。
時と場合による。
薬缶を置く場所は、釜正面に座って、勝手側の膝横。
つまり、炉の場合には左膝横、風炉の場合は右膝横になる。
薬缶の口は、左膝横に置く場合は右向き、右膝横の場合は左向きにする。
但し、風炉の場合、釜を少し風炉に寄せてひねって置いた時には、畳の縁に対して(風炉に対して)少し斜めに座る事になり、薬缶を置く場所が左膝横になる。
薬缶の口には竹の蓋置を差し、薬缶の蓋の上には水を含ませた茶巾を載せておく。
釜に水を足す手順。
炭を次ぎ終わった後、水屋に下がって茶巾を載せた薬缶を持ち出す。
薬缶から蓋置を取って釜鐶の前に置く。
薬缶の位置の逆の手で、薬缶の口から蓋置を取り、右手で畳に置く。
(薬缶が左膝横にある時は、右手で蓋置を取り、左手であしらって、右手で畳の上に置く。)
素手で釜の蓋を取り、蓋置に載せる。
(女子は、薬缶から茶巾を取り、釜蓋のツマミにかぶせた状態で載せて、茶巾の上からツマミを摘まんで釜の蓋を取る。)
薬缶の茶巾を取って口に当て、薬缶の水を釜に次ぐ。
(女子は、釜の蓋からそのまま茶巾を取って、薬缶の口下に当て、水を次ぐ。)
薬缶を膝横に戻し、茶巾も薬缶の蓋上に戻す。
(女子は、茶巾を釜蓋のツマミの上に戻す。)
釜の蓋を素手で釜に戻す。
(女子は、茶巾を使って釜の蓋を釜に戻す。茶巾はそのまま釜蓋のツマミの手前に置く。)
蓋置を薬缶の口に戻す。
右手で畳の上の蓋置を取り、薬缶の位置の逆の手で、薬缶の口に戻す。
茶巾を薬缶から取って、釜の蓋と肩を拭く。
(女子は、茶巾を釜の蓋上から取る。)
釜の蓋は、左側→右側と「り」の字に拭く。
釜の肩も、左側→右側と拭き、茶巾を二つに折って、釜の手前を左から右へ拭く。
(釜の肩の後ろは重なる様に拭き、前は1寸(3cm)ばかり拭き残しておき、拭き残しを二つ折りにした茶巾で拭く。)
茶巾の形をなおし、薬缶の上に戻して、水屋に薬缶を持ち帰る。
再度出てきて、釜を炉または風炉に掛ける。
棚に蓋置を飾っている場合、
釜に水を足す時には、薬缶の口に竹の蓋置を差して持って来ずに、
飾ってある蓋置を使って良いが、
扱いがある蓋置(穂屋など)を飾っている時には、
竹の蓋置を薬缶の口に差して持ち出した方が良い。
参照
2021年6月19日 「竹の蓋置」
2018年4月21日 「後炭 準備 茶事」
2016年7月6日 「後炭 釜に水 茶事」
2014年10月16日 「風炉 土風炉 炭点前 終り」
2017-2-15 修正
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2014年10月16日 「風炉 土風炉 炭点前 終り」
2017-2-15 修正
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2015年12月13日日曜日
包み帛紗 濃茶 棗
極侘びた濃茶のやり方に「包み帛紗」がある。
使い帛紗で濃茶を入れた棗を包んで濃茶点前を行う。
不時の客等に用いるのだろうが、私は経験がない。
わざわざ仕服が付いていない棗を使う事もないし、
普段使いの茶入を使えば事足りるし、
普段使っている8~10匁の使い帛紗では厚過ぎて、小棗であっても結べないので、
わざわざこの為に薄い帛紗を用意する羽目になる等本末転倒になる。
知識として知っておくのも悪くないだろうから、下に記してみる。
蒔絵が施されていない真塗の棗又は黒の棗を使用する。
中棗では結べないので、小棗が良いと思う。
小棗であれば、濃茶の量は人数分計り切り、又は常の茶入と同じにする。
使い帛紗(紫の帛紗、女子であれば朱の帛紗)のワサを右上にして、
手前の端(1)を下に、向こうの端(2)を上にして棗を包み、
左右の端を2重に結んで、水指前に通常の様に飾る。
点前の中では、
包み帛紗の棗を膝前に取ったら、一つ結び目を解き、左掌に載せて右手で残った結び目を解いて、向こう手前とかぶせた帛紗を外し、棗を右手で膝前に置く。
帛紗が載っている左手の甲を上に向けて帛紗をひっくり返して、左端を右手で取り、
(2)の端を左手で取って、
棗が載っていた面が身体の向こう側になる様に持って、四方さばきを始める。
後は通常と変わらない。
小棗であれば、お茶を茶碗に掃いたら、茶杓を一度茶碗で打ってお茶を払い、
茶杓を右手に握り込んで、棗の蓋をして、左手で棗を元の位置に戻す。
茶杓でお茶をさばいた後、茶杓を二度茶碗で打ってお茶を払って、棗に載せる。
女子の場合は、通常の茶入の場合と同じ様に、茶杓を茶碗に預けて、棗の蓋をする。
人数分計り切りのお茶を入れていた場合は、一人分位を茶杓で茶碗に掃いた後、残りのお茶を茶杓で掻き出して茶碗に入れる。
2016年8月14日 「棗 濃茶入としての扱い」 を参照。
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使い帛紗で濃茶を入れた棗を包んで濃茶点前を行う。
不時の客等に用いるのだろうが、私は経験がない。
わざわざ仕服が付いていない棗を使う事もないし、
普段使いの茶入を使えば事足りるし、
普段使っている8~10匁の使い帛紗では厚過ぎて、小棗であっても結べないので、
わざわざこの為に薄い帛紗を用意する羽目になる等本末転倒になる。
知識として知っておくのも悪くないだろうから、下に記してみる。
蒔絵が施されていない真塗の棗又は黒の棗を使用する。
中棗では結べないので、小棗が良いと思う。
小棗であれば、濃茶の量は人数分計り切り、又は常の茶入と同じにする。
使い帛紗(紫の帛紗、女子であれば朱の帛紗)のワサを右上にして、
手前の端(1)を下に、向こうの端(2)を上にして棗を包み、
左右の端を2重に結んで、水指前に通常の様に飾る。
点前の中では、
包み帛紗の棗を膝前に取ったら、一つ結び目を解き、左掌に載せて右手で残った結び目を解いて、向こう手前とかぶせた帛紗を外し、棗を右手で膝前に置く。
帛紗が載っている左手の甲を上に向けて帛紗をひっくり返して、左端を右手で取り、
(2)の端を左手で取って、
棗が載っていた面が身体の向こう側になる様に持って、四方さばきを始める。
後は通常と変わらない。
小棗であれば、お茶を茶碗に掃いたら、茶杓を一度茶碗で打ってお茶を払い、
茶杓を右手に握り込んで、棗の蓋をして、左手で棗を元の位置に戻す。
茶杓でお茶をさばいた後、茶杓を二度茶碗で打ってお茶を払って、棗に載せる。
女子の場合は、通常の茶入の場合と同じ様に、茶杓を茶碗に預けて、棗の蓋をする。
人数分計り切りのお茶を入れていた場合は、一人分位を茶杓で茶碗に掃いた後、残りのお茶を茶杓で掻き出して茶碗に入れる。
2016年8月14日 「棗 濃茶入としての扱い」 を参照。
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