極侘びた濃茶のやり方に「包み帛紗」がある。
使い帛紗で濃茶を入れた棗を包んで濃茶点前を行う。
不時の客等に用いるのだろうが、私は経験がない。
わざわざ仕服が付いていない棗を使う事もないし、
普段使いの茶入を使えば事足りるし、
普段使っている8~10匁の使い帛紗では厚過ぎて、小棗であっても結べないので、
わざわざこの為に薄い帛紗を用意する羽目になる等本末転倒になる。
知識として知っておくのも悪くないだろうから、下に記してみる。
蒔絵が施されていない真塗の棗又は黒の棗を使用する。
中棗では結べないので、小棗が良いと思う。
小棗であれば、濃茶の量は人数分計り切り、又は常の茶入と同じにする。
使い帛紗(紫の帛紗、女子であれば朱の帛紗)のワサを右上にして、
手前の端(1)を下に、向こうの端(2)を上にして棗を包み、
左右の端を2重に結んで、水指前に通常の様に飾る。
点前の中では、
包み帛紗の棗を膝前に取ったら、一つ結び目を解き、左掌に載せて右手で残った結び目を解いて、向こう手前とかぶせた帛紗を外し、棗を右手で膝前に置く。
帛紗が載っている左手の甲を上に向けて帛紗をひっくり返して、左端を右手で取り、
(2)の端を左手で取って、
棗が載っていた面が身体の向こう側になる様に持って、四方さばきを始める。
後は通常と変わらない。
小棗であれば、お茶を茶碗に掃いたら、茶杓を一度茶碗で打ってお茶を払い、
茶杓を右手に握り込んで、棗の蓋をして、左手で棗を元の位置に戻す。
茶杓でお茶をさばいた後、茶杓を二度茶碗で打ってお茶を払って、棗に載せる。
女子の場合は、通常の茶入の場合と同じ様に、茶杓を茶碗に預けて、棗の蓋をする。
人数分計り切りのお茶を入れていた場合は、一人分位を茶杓で茶碗に掃いた後、残りのお茶を茶杓で掻き出して茶碗に入れる。
2016年8月14日 「棗 濃茶入としての扱い」 を参照。
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