小間で使われる灯芯による照明では、
竹檠がよく用いられる。
竹筒の上に、油次を載せ、灯芯に火を点ける。
灯芯を灯す部分を炉の方に向ける。
小間では、普通灯芯を5本使うが、明るさにより見計らって増減させる。
油は、江戸時代は種油(菜種油)を使ったらしい。
火持ちの良いのは種油らしいが、煙の量が少ないのは、サラダ油らしい。
私は、簡単に手に入るサラダ油を使っている。
サラダ油でも、中立に一度油を注ぎ足せば十分で、注ぎ足さなくても何とかなる。
油次(いわゆる雀瓦)のベロの方に火を点ける。
新しい灯心を取り付けた時には、ベロの方の火を点ける方の灯芯には、油を十分浸み込ませておく。
油が浸み込んでいないと、芯がパラパラと燃え尽きてしまう。
これが雀の尾を立てた様に見える所から、雀瓦と言うらしい。
新しい灯心を扱う場合、灯心が乾燥し過ぎて扱いにくい時には、曲げたり・矯正したりしたい部分に息を吹きかけてやると、少し湿気を帯びて扱いやすくなる。
間違えて、すぼまった口の方に火を点けると、火持ちが悪いそうで、火がすぐ消えるらしい。
露地行灯に用いる、雀瓦に似た「するめ瓦」と称する油次もあるらしい。
それは江戸末期からの物で、初めは「すずめ」を崩した文字が「するめ」と読まれて「するめ瓦」と言われる油次が作られる様になったとの説もある。
現在のするめ瓦は、雀瓦より少し平たく、すぼまった口が少し広く作られている事が多いらしい。
何しろ、露地行灯であれ何であれ、普通の雀瓦を使って宜しい。
竹檠には、火を掻き立てる楊枝を添える。黒文字で良い。
黒文字は、
初座では、竹檠の下板の上に横にして置き、
後座では雀瓦の蓋を取り外し、蓋のあった所に黒文字を横一文字に置いておく。
下記も参照
2014年10月29日 「茶事 灯り 小間・竹檠 広間・短檠」
2016-12-25 修正
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