2016年8月14日日曜日

棗 濃茶入としての扱い

棗は、蒔絵等していない、真塗又は黒の棗を使う。

棗に入れる濃茶の量

大棗 ・・ 人数分計り切り
中棗 ・・ 常の茶入と同じ
小棗 ・・ 人数分計り切り、又は 常の茶入と同じ

仕服の部分名称は、2014年11月3日「仕服の紐 緒縒」を参照。

小棗・中棗の扱い (仕服をぬがせる)

膝前に小棗(中棗)を取って、「緒(お)」の結び目を一つほどき、左掌に載せ、
右手で残りの結び目の「緒」を引いてほどき、
緒の「打止め」を右手の親指・人差し指でにぎり、
同じ右手の中指・薬指で仕服を押えながら、「緒」を引き出す。

右側の打止めの方の「縒(つがり)」の端の部分を、右手の人差し指・中指で押えておいて、
同じ右手の親指と薬指で「つがり」を広げながら、「緒」をゆるめる。

次に、左側も同じ様にして、

仕服の口の部分を右、左とくつろげて、
右手で棗を膝前に取る。

左掌にある仕服は、常のとおりに扱って処置する。

棗は、常の様に帛紗で清める。
四方さばきをして、蓋の上を「こ」の字に拭き、甲拭きもする。

女子は、小棗・中棗も常の茶入と同じ様に扱って仕服を脱がせ、四方さばきした帛紗で清める。甲拭きはしない。

小棗の場合、
膝前で「緒」の結び目をほどかず、全て左掌の上で行っても良い。

大棗の扱い (仕服をぬがせる)
常の茶入と同じ扱い。

小棗・中棗の扱い (濃茶を掃く)

薄茶の時と同じく、茶杓を握り込んだ右手で、蓋を取り、茶碗の横に蓋を置いて、
濃茶を茶碗に掃き、掃き終わったら、
茶杓を茶碗で一つ打って、お茶を払い、
右手に茶杓を握り込んで、蓋をして、棗を茶筅の横に戻す。

右手の茶杓でお茶をさばき、茶碗で二つ打って、お茶を払い、
茶杓を棗の上に戻す。

濃茶を人数分計り切りに入れている場合は、
先ず、1人分位を茶杓で茶碗に掃き、
その後、お茶を茶杓で掻き出して、茶碗に入れる。

茶杓で細かく掻き出して、お茶が棗に残らない様にする必要はない。
大きく掻き出して、少し棗に残っても良い。

女子は、小棗・中棗も常の茶入と同じく、茶杓を茶碗に預ける等同じ扱いをする。.

大棗の扱い (濃茶を掃く)
常の茶入と同じ扱い。


2015年12月13日「包み帛紗 濃茶 棗」も参照。



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