昔は、4種共濃茶に用いていたそうだ。
現在では、薄茶の道具になり、「水滴」だけ濃茶にも用いる。
私は、唐物の「油滴」の茶入を見た事がある。その時は濃茶入として使われた。
「手瓶」は、手の反対側に「口」があるつもりで扱う。
棚に飾る時 (濃茶にて水指前に飾る時も)、
「水滴」「油滴」「手瓶」は、「口」を釜付きに向ける。
「つる付」は、「つる」を横にする。
茶碗 又は茶筅と置き合せる時、
「水滴」「油滴」「手瓶」は、「口」を茶碗(又は茶筅)に向ける。
「つる付」は、「つる」を縦にする。
蓋を拭く時、
「水滴」「油滴」「手瓶」は、置き合せた「口」の向きのまま、左手で取り上げ、「こ」の字(又は「ニ」の字)に拭く。
「つる付」も、「つる」を縦にしたまま、「つる」の下から「こ」の字(又は「ニ」の字)に拭く。
濃茶の時、
胴拭きはしない。
蓋に茶杓を乗せる時、
茶杓は蓋の釜付きにのせる。
「水滴」「油滴」「手瓶」は、蓋を右手で取り、右手で「口」を手前に廻し、お茶を掃く。
お茶をはき終わったら、「口」を右手で元に戻して、右手で蓋をする。
「つる付」は、「つる」を縦にしたまま蓋を取り、お茶を掃く。
最近(2025年) 蓋を取る時期と茶入を回す時期の覚え方を知った。
下記に記す。
「帽子を取って 家に入り、 外に出て 帽子をかぶる」
蓋を取ってから 茶入を回し、茶入を回してから 蓋をする。
「水滴」もそれ以外もすべて、蓋は茶碗の右に置く。
茶碗と膝との間には置かない。
普通の茶入の様に、左手で胴を持って、お茶を掃く。
又は、平棗の様に扱って、左手の平の上にのせて、お茶を掃く、
の二通りある。
四滴茶入が平茶入の時は、
平棗と同じく、左手に受けて拭き、お茶を掃く時も左手に受けて掃く。
拝見に出す時、
「水滴」もそれ以外もすべて、蓋は茶碗の右に置く。
茶碗と膝との間には置かない。
普通の茶入の様に、左手で胴を持って、お茶を掃く。
又は、平棗の様に扱って、左手の平の上にのせて、お茶を掃く、
の二通りある。
四滴茶入が平茶入の時は、
平棗と同じく、左手に受けて拭き、お茶を掃く時も左手に受けて掃く。
「水滴」「油滴」「手瓶」は、「口」を茶杓に向ける。
「つる付」は、「つる」を縦にして置く。
客が拝見する時、
「水滴」「油滴」「手瓶」は、「口」を茶杓に向ける。
拝見に廻す時は、「口」を進む方向に向ける。
「つる付」は、「つる」を縦にする。
口を廻す時は、常に口が手前の方を通る様に廻す。
下記も参照
2014年10月17日 「耳付き茶入 濃茶 お茶をはく」
「つる付」は、「つる」を縦にして置く。
客が拝見する時、
「水滴」「油滴」「手瓶」は、「口」を茶杓に向ける。
拝見に廻す時は、「口」を進む方向に向ける。
「つる付」は、「つる」を縦にする。
口を廻す時は、常に口が手前の方を通る様に廻す。
下記も参照
2014年10月17日 「耳付き茶入 濃茶 お茶をはく」
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いつもお勉強させて頂き、ありがとうございます。
返信削除水滴等、口が手前を通る様に回せば良いのだと思うのですが、その時の手つきと言いますかどこを持って扱うのでしょうか?
胴を持つのか、蓋の前又は後ろを親指で取り水滴を挟むよう持つのか?迷っています。
説明が下手ですみません。
また、水滴を使って続き薄をする場合、水滴は、濃茶ではなく薄器として使用するほうが望ましいのでしょうか?
数々の質問、申し訳ございません。
どうぞ宜しくお願い致します。
指の先だけで水滴をつかむと不自然な手つき(指つき)になると思います。
削除親指の付け根から人差し指の付け根にかけて、空間があくような手つきになると思います。
そうではなく、
深くは握らないけれども、
親指の第一関節(親指の先っちょ)の方の腹と
人差し指他の第一関節(指の先っちょ)から第二関節の腹
を使って
回せばどうでしょうか。
ただし、水滴の口と取っ手を避けるようにして、回す。
水滴が濃茶にふさわしい物かどうかだと思います。
濃茶に使いたい水滴でしたら、薄茶器には塗りの物等を使えばどうでしょうか。
それほどでもない水滴(唐物ではない、由緒がある物ではない、自分にとって記念の物ではない等)でしたら、濃茶入れには棗等を使って、薄茶器に水滴を使ったらどうでしょうか。
自分の好みで宜しいと思います。
ありがとうございました。
返信削除続き薄での使い方、大変よく理解出来ました。
すみません。今一度お願いします。
風炉の棚あり、茶碗と水滴の置合わせ(水指前)→茶碗膝前向こう寄り、水滴膝前(口左)→口左のまま清める→?口を右にする時の扱い方?
差し支えなければ、もう一度勉強させて下さい。
自然にやれば宜しいと思います。
削除ひざ前の水滴(口左)→帛紗さばき→左手で水滴(口左)を取上げる→帛紗で清める→帛紗を右手に握り込む→右手で水滴を掴み左手の上に乗せる→帛紗を握り込んだ右手で水滴の口を右に回す→左手の上の水滴を左手で掴み直す→水滴を定所に置く→帛紗をさばき直し茶杓を清める→後は常の通り
何度も失礼致しました。
返信削除細かくありがとうございました。
良く理解出来ました。
はじめまして。水滴の扱い方を確認しようと思い検索していてこちらの素晴らしいブログに出会いました。目から鱗のお話ばかりで大変お勉強になります。
返信削除ひとつ教えて頂きたいのですが、両器拝見で正客が自席に戻って縁外に水滴を茶杓の左に仮置きした場合水滴の口を茶杓の方に向けた方が良いのか、直ぐに次客に廻すのだからわざわざ口の向きを変えなくても良いのではないかとも思い考えがまとまりません。どうぞお教えいただきたくお願い致します。
コメントありがとうございます。
削除仰るようにどちらでも良いと思います。
仮に置いているだけですから、表千家としてのきちんと決まったやり方はないと思います。
自分の思った通りで宜しいと思います。
拝見に回すまでに時間が掛かりそうでしたら、茶杓の方に口を向ければ宜しいし、
そうでなく普通に回せそうでしたら、持って来た口の向きのままでも宜しいと思います。
コメントをくださったのに気づかずにいました。
返信削除ありがとうございました。
先日のお稽古では、やはりお道具と向き合った方が良いかと思いお茶杓の方に向けました。
もう一つお尋ねしたいのですが、東京の先生に習っている方のお稽古で春慶の釣瓶のお水指をお使いになったのですが蓋置は焼物で良いのだとおっしゃってました。運びてなく置き付けでしたが、それでも竹の蓋置ではないのかと??思ったのですが仙谷様はいかがお考えでしょうか。
急ぎませんのでどうぞお教え下さいませ。
釣瓶の水指でしたら、普通は竹の蓋置を使うと思います。
削除薄茶で、釣瓶の水指を飾った状態で点前を始めることはないと思います。
釣瓶の水指(春慶塗でも木地でも)は、重たくも大きくもありませんし、薄茶では運び出す道具だと思います。
又、柄杓蓋置を飾り残す事も出来ません。
よって、焼き物の蓋置は使わないと思います。
お返事ありがとうございました。
削除大変お勉強になりました。
また、ご指導お願い致します。