紙釜敷は、小奉書又は美濃紙(20〜30枚)を四つ折りにして用いる。
小奉書 1尺1寸 X 1尺5寸5分
美濃紙 9寸 X 1尺3寸
美濃紙 9寸 X 1尺3寸
結構綺麗な紙釜敷も市販されているので、広間ではそれもよいでしょう。
自分で作るより見栄え良く折られているが、過ぎたるは及ばざるが如しとも言う。
自分で作るより見栄え良く折られているが、過ぎたるは及ばざるが如しとも言う。
紙釜敷を置いた時、ワサは、
短辺は釜付に、長辺は自分の方に向く。
短辺は釜付に、長辺は自分の方に向く。
炉の場合
釜をのせる時
出し帛紗の折目の向きと同じ様にして懐中しておく。
釜に鐶を掛けてから、
出し帛紗を取出す様に、右手で紙釜敷を取出し、
右手親指を左手に合せる様にして、左手に取り、
左手親指を上にして、常の所に置く。
後は同様。
出し帛紗の折目の向きと同じ様にして懐中しておく。
釜に鐶を掛けてから、
出し帛紗を取出す様に、右手で紙釜敷を取出し、
右手親指を左手に合せる様にして、左手に取り、
左手親指を上にして、常の所に置く。
後は同様。
釜を炉に下ろす時
釜を炉に掛けてから、
紙釜敷を左手で取り、炭斗の上で釜跡を右手で払って、釜跡を身に向けて右手で懐中する。
その後、釜の座りを修正して、鐶を炭斗に戻す。
釜を炉に掛けてから、
紙釜敷を左手で取り、炭斗の上で釜跡を右手で払って、釜跡を身に向けて右手で懐中する。
その後、釜の座りを修正して、鐶を炭斗に戻す。
女子は、
紙釜敷の上に灰器をのせて持出す。
紙釜敷の上に灰器をのせて持出す。
ワサは、短辺は右に、長辺は自分の方に向く。
常の様に、下座ヘ斜めに向いて座って、膝前に仮置きする。
灰器だけを勝手付の常の所に置く。
紙釜敷を右手で取り、右手に持ったまま炉正面に向いて、左手で常の所に置く。
後は羽箒を下ろす等同様。
灰器だけを勝手付の常の所に置く。
紙釜敷を右手で取り、右手に持ったまま炉正面に向いて、左手で常の所に置く。
後は羽箒を下ろす等同様。
釜を炉に下ろす時
釜を炉に掛けてから、
紙釜敷を左手で取り、炭斗の上で釜跡を右手で払って、左膝横の元の所に置く。
釜を炉に掛けてから、
紙釜敷を左手で取り、炭斗の上で釜跡を右手で払って、左膝横の元の所に置く。
その後、釜の座りを修正して、鐶を炭斗に戻す。
羽箒で釜の蓋を掃いた後、左手で紙釜敷を取り、下座ヘ斜めに向いて膝前に置き、右手で灰器をのせて、退出する。
羽箒で釜の蓋を掃いた後、左手で紙釜敷を取り、下座ヘ斜めに向いて膝前に置き、右手で灰器をのせて、退出する。
2022-1-9 紙釜敷を仕舞う順序を追加
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定本(上)の236ページ、灰器を持ち出すあたりの説明で「紙釜敷は、折り目が手前と炉付」とありますが、写真は違うので迷っていましたが、上記お教えによりますと「女子は、紙釜敷の上に灰器をのせて持出す。ワサは、短辺は右に、長辺は自分の方に向く。」とのことで納得しました。
返信削除考え方としましては、釜を乗せている時に、すっきりしたワサの方をお客様に向けるで宜しいでしょうか?
「考え方としましては、釜を乗せている時に、すっきりしたワサの方をお客様に向ける」→ なるほど、そういう考えもあるかも知れませんね。
削除しかし、風炉の時のワサは風炉の方を向きますので、そうとも言えない様な気がしますね。
私は紙釜式はお正月の炭台でしか使ったことがなかったので(床に香合を乗せる時と)「風炉の時・・・」というお話に驚きましたが、定本(下)186ページに「あらたまった時に使う」とありましたので、炭台に限ったことではないのですね。
返信削除それでは釜を乗せて動かす時の進行方向の先頭がバラバラの方で、ワサは最後と覚えておきます。
ありがとうございました。
いつもお勉強させて頂きありがとうございます。
返信削除釜を炉に下ろした時の事ですが、炉に下ろしたら、環を釜に預けたまま座りを見たら環をはずし、炭台に置く。その後紙釜敷をボンボンと払う。で宜しいでしょうか?
紙釜敷については、環が釜に掛かって無い状態の時、扱いが生ずる様に考えたのですが?通常の釜敷とは違う特別感を感じます。
どうそ、お教え願います。
そうですね。
削除普通の釜敷の時でしたら、釜を炉に下ろしたら、用のない釜敷は直ぐに炭斗に戻します。
「定本 茶の湯 表千家 千宗左(而妙斎)」には、
紙釜敷の場合は、釜から鐶を外し炭斗に戻してから、紙釜敷を炭斗の上で払うと書いてあります。
「定本 茶の湯・・・」の監修は家元がされたかも知れませんが、書かれたのは内弟子宗匠のどなたかだと思います。
また「定本 表千家・・・即中斎版」には紙釜敷については載っていない様なので、而妙斎版になって追加された項目だと思います。
しかし、茶道雑誌に載っている紙釜敷を使う炭点前を何冊か見てみますと、
どれにも(堀内宗完編も不審菴編も)通常の釜敷きの場合と同じく、鐶を釜にかけたままで紙釜敷を払って懐中し(女子は左膝横に戻して)、その後釜の歪みを直す事になっています。
と言うことは、
「どちらでも良い」ないし「定本 表千家・・・」は校正ミスだと思われます。
但し、一番自然なのは、「常の炭点前の順序で行う」でしょう。
釜を炉に下ろした後、紙釜敷を何時炭斗に戻すかについて追加しました。
返信削除詳しくありがとうございました。
返信削除いつもご回答を頂くと、スッキリした気分になります。
私も、常の順序で扱う事とします。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
いつもお勉強させて頂き感謝申し上げます
返信削除今年も紙釜敷の季節がやってまいりました
以前ご回答頂いた通り紙釜敷を仕舞う順序については通常通り(普通の釜敷と同じ)で点前しております。
私も仲間も深く納得し楽しんでお稽古しております。仙谷様のおかげです。
そして、茶道雑誌をきちんとファイリングしようと考えました。いつもいい加減でして‥‥失礼を承知でお願いです。紙釜敷の載っている茶道雑誌の年月日を教えて頂くわけにはまいりませんか?古いものでしょうか?探したのですが見つからず、結局また仙谷様を頼ってしまいました。差し支えなければ宜しくお願い致します。
私の見ている限りの茶道雑誌では、
削除昭和54年1月 堀内宗完編 男子点前
昭和58年12月 堀内宗完編 女子点前
昭和61年1月 堀内宗完編 女子点前
平成6年12月 不審菴編 女子点前
です。
紙釜敷の扱いが一番くわしいのは昭和54年1月版なんですが、40数年前の本ですからね~
ありがとうございます。
返信削除お友達にお母様の代からずっと茶道雑誌を持っている方がいるので、早速連絡取ってみます。お世話になり、ありがとうございました。
紙釜敷を使うのは炭台の時だけですか?
返信削除お茶事の初炭では使いませんか?
炭台は少し改まった時に、紙釜敷も少し改まった時に使うのですから、
削除炭台の時に紙釜敷を使っても良いし使わなくても良い、
また茶事の初炭の時に、炭台を使わないで、紙釜敷を使っても宜しいと思います。
茶事(初座)で紙釜敷を使われたのを客として拝見したこともあります。
茶事(初座)で炭台は使わずに紙釜敷を使ったと言うことです。
削除ありがとうございます。クリアになりました。
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