2014年11月12日水曜日

溜塗 春慶塗 掻合塗 漆

溜塗(ためぬり)

表層に透明漆を塗ったもの。
下層の漆が透けて見えるが、下層の漆の色より少し鈍く落ち着いた色になる。
新しい時には木地の木目は見えないが、時間の経過により紫外線の効果で漆が落ち着いて、木目が見えて来る。



下層の色によって、様々な溜塗が存在する。

「朱溜」(しゅだめ)
最も一般的な溜塗の色。
下に朱漆を塗った後に、透漆(すきうるし)で仕上げると、あずき色になる。

「木地溜」(きじだめ)
木地に漆を染み込ませて固めた後、下地で木の肌を隠してしまわず、木地の上にすぐ透漆を塗ると、表面から木目が見える。


春慶塗(しゅんけいぬり)

木地を目止めした後、黄色または紅色の染料で下塗りし、木目がよく見える様に、その上に油を加えた漆を塗り、その後透漆で仕上げる。
木地の木目が透けて見える。
柿色を原則とする。

春慶塗も木地溜の一種。




掻合塗(かきあわせぬり)

柿渋を数回塗り重ねた後に、一二回漆で仕上げる簡素な方法。





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